表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第4章 ギルド結成

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/83

第54話 オレが考えた『黒杖解放』対策

 これから始まる海夕とのバトルがオレにとって最後。

 数回大きく深呼吸してからフィールドに向かった。


「蓮、今度は勝つから」


「オレも負けるつもりはないよ」


【鬼灯蓮VS水海夕 バトルSTART】


「出でよ、リーフィア!」


「来て、ニュクス!」


 海夕の1体目はニュクスか。

『黒杖解放』の対策は用意したけど、それが無くても普通に強い。

 莉菜がやったみたいな時間切れまでとにかく粘る。

 あんなことできない。

 だから、違う対策を用意した。

 できれば、莉菜の時みたいに最初に使ってくれると助かるな。


「最初から全開でいく。ニュクス、『属性調律・水』『黒杖解放』『多重詠唱』『エレメントウェーブ』『エレメントショット』『エレメントアロー』!」


「っ!?」


 それは助かる!

 しかも、いきなり『エレメントウェーブ』まで使ってくれた!

 これならいける。


「……リーフィア、『影走り』!」


 ギリギリまでニュクスの攻撃を引きつけてから、リーフィアは影に潜る。

 本来は影の中を走って移動するスキル。

 同じところに留まり続けることはできないけど、これだけの攻撃してくれたら……フィールド中 影しかない。

 一直線にニュクスへ向かう必要はない。

 無駄走りを続けて30秒を影の中で過ごせたらそれでいい。


『黒杖解放』の制限時間が来て、ニュクスの髪と右手に持つ杖が黒から蒼に染まった。

 もちろん、杖の形状が変わったところまで見届けた。


「リーフィア、『ダークスラッシュ』『ダークスラスト』『黒閃撃』『魂葬・断』!」


 リーフィアは、ニュクスの背後からタイミングよく姿を現し、剣を上から下に振り下ろす。

 ニュクスがよろめいたところ突き、斬撃を飛ばした。

 背中から地面に倒れたところに『魂葬・断』で間合い無視の必中斬撃を浴びせる。


【ニュクス DOWN】


 海夕は悔しさから唇を噛み締めている。


「くっ……」


 バトルフィールドを間に挟んでるからよく見えなかったけど、オレにはそう見えた。


「お願い、アナスタシア」


 リーフィアのスキルはニュクスを速攻で倒すためにほとんどクールタイムに入ってる。

 唯一使えるのは『魂葬』。

 海夕はオレが逃げに徹してクールタイムが明けるまでの時間を稼ぐって考えてるかな。

 それもありだけど、アナスタシアにはあのスキルがある。

 純粋な素早さ勝負になる逃げじゃすぐに追いつかれる。

 なら、やることは一つしかない。

 リーフィアならできると信じてる。


「リーフィア、スキルのクールタイムが明けるまで逃げて!」


 リーフィアは、アナスタシアに一瞬だけ背を向ける。

 海夕ならこの隙を絶対に逃さないよね?


「逃がさない!アナスタシア、『超加速』『ソニックスラスト』!」


 タイミングから全てリーフィア頼み。

 事前にもし、こういう状況になったらって頼んでおいた。

 だから、なにも指示しない。


『超加速』と『ソニックスラスト』の同時発動はアナスタシア最速の一撃。

 それをリーフィアは、背中越しに身を翻すことで回避した。

 その上でアナスタシアの移動経路上に『魂葬』を発動した剣を置いていた。


 急には止まれない。

 アナスタシアが気づいた時には斬られていた。

 その後、すぐに斬り返す。

 スキルを全て発動したリーフィアは防御に徹し、時間を稼ぐけど、スキルのクールタイムが明ける前にHPが0になった。


【リーフィア DOWN】


「ありがとう、リーフィア」


 おかげでアナスタシアのHPをだいぶ削れた。

『魂葬』のダメージも大きいけど、一番はデバフと状態異常の付与。

 この状態で万全の状態のブルーを召喚できるのは大きい。


「出でよ、ブルー!」


「アナスタシア、『ソニックスラスト』!」


「ブルー、『フレイムフォース』!」


 アナスタシアとは正面から戦わない。

 とりあえず、『フレイムフォース』で視界とかいろいろと潰す。

 この中を突っ切って来てもブルーがどこにいるのかわからないと攻撃は当たらない。


『超加速』は強いけど、ニュクスの『黒杖解放』と一緒で時間制限がある。

 リーフィアとのバトルでかなりの時間発動してる。

 そろそろ切れる。


「……切れた!ブルー、『電光迅雷』!」


 くっ……!

 このタイミングで『電光迅雷』を使うって読まれてたか。

 いや、剣で受け止められたけど、今ブルーはアナスタシアに密着してる。

 それなら攻撃するだけ。


「ブルー、『鳴神』『サンダーボール』『サンダーアロー』!」


 ブルーの攻撃は全てアナスタシアに直撃した。

 しかし、アナスタシアは攻撃を回避する素振りすら見せなかった。


 新入生代表トーナメントの時と同じカウンター狙いか。

 ……そう思わせて別の狙いがある可能性はどうかな?

 ニュクスみたいに解放スキルが使えるとか。

 郁斗とのバトルではギリギリまで出し渋ってったし、海夕はまだオリヴィアとのバトルが残ってる。

 オリヴィア戦を見据えて温存してる可能性はあるか。

 ここまでアナスタシアはまともにバトルしていないしな。


 このまま距離を詰めた状態で戦おう。

 カウンターは『ディバインシールド』で威力を落として、受けて『プチヒール』で回復する。


「アナスタシア……」


 来る!

 ここは『ディバインシールド』で……


「……『疾風・辻斬り』!」


「え?」


 オレの知らない初見のスキル。

 両手で持っている大剣を体の左側で地面と平行に構えた。

 気づいたら、剣を振り終えたであろうアナスタシアがブルーの背後に立っていた。


 この一撃でブルーの残りHPが一気に6割まで削られる。


「ここ!『ソードカウンター』!」


「……あっ!」


 初見のスキルに気を取られて、反応が遅れ、ブルーに指示が出せなかった。


 負けたと思った。

『ソードカウンター』の威力は新入生代表トーナメントで受けたから知ってる。

 あの頃よりもスキルLvが上がって威力だって上がってるはず。

 アナスタシアの残りHP2割で使われたら、今のブルーのHPじゃ耐えられない。


 恐る恐るフィールド上に浮かび上がっているであろうウインドウを見る。


【アナスタシア DOWN】


「……え?」


 え、ん?どういうこと?

 今の攻撃でブルーが倒されたと思ったんだけど……

 自滅……なわけないよね。



 ◆◇◆◇



 観客席では勝敗が決したことより、ブルーとアナスタシアが繰り広げた最後の攻防に注目が集まっていた。


「ブルーが咄嗟に『ディバインシールド』だっけ?あのタイミングで蓮の指示が無くても使うのか」


 郁斗はブルーの咄嗟の判断に驚きを隠せない。


「それより、その後にちゃっかり反撃してアナスタシアを倒したとこじゃない?」


「そうですよ、郁斗!防御もですが、あれは私たちが指示していては決まりません」


 莉菜とオリヴィアは『ディバインシールド』を使ったことより、その後の反撃に驚いていた。

 オリヴィアの言う通り、プレイヤーが判断して指示するでは、モンスターが攻撃するまでに少しラグが生まれる。

 今回、ブルーは自分で判断し、攻撃することでアナスタシアが攻撃する時に生まれた僅かな隙をつくことができた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ