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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第4章 ギルド結成

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第47話 人魚

 観客席で二人のエース対決を見ている郁斗、オリヴィア、海夕。


「郁斗とオリヴィアはどっちが勝つと思う?」


「ん?それなら蓮が勝つよ」


「私は莉菜が勝つと思います」


 郁斗は蓮、オリヴィアは莉菜。

 二人とも海夕の質問に即答した。


「何で?」


「タッグEトーナメントの時から確信してる。今の強くなったブルーならエルナに勝てるって。このエース対決を制した方に流れは傾く。だから蓮が勝つ」


「なるほど」


 郁斗のこの考えは純粋に海夕も納得がいった。

 今のブルーは新入生代表トーナメントでバトルしたあの頃よりも遥かに強い。


「オリヴィアはどうしたら莉菜が勝つと思うの?」


「郁斗の言う通り、ブルーは強いです。でも、エルナに比べるとステータスが低い。今もあれだけの猛攻で倒せてません」


「確かに」


 郁斗同様、オリヴィアの考えにも海夕は納得がいった。

 それほどまでにブルーとエルナのバトルは競っていた。



 ◆◇◆◇



「エルナ、このまま空中で時間を稼いで」


 もうすぐ幾つかのスキルのクールタイムが明ける。

 莉菜の狙いは『プチヒール』のクールタイムが明けるまで時間を稼ぐことだと思う。

 正直、オレからするとそれが一番最悪な展開。

 だから、時間を稼がせない。

 速攻で決めたい!


「よし、そろそろいいかな。エルナ、攻めるよ!ブルーとの距離を詰めて!」


「え?」


 莉菜はこのまま時間を稼ぐと思っていたけど、違った。

 ここにきて、ブルーとの距離を詰めて攻めにきた。


 今のまま距離を取った状態だとお互いに決定打に欠ける。

 正直、向こうから距離を詰めてくれるのはありがたいけど、こっちも攻撃を回避しきれない可能性が高くなる。

 ただ、これは『プチヒール』を使わずここまで温存できてるブルーが有利。

 ……莉菜の狙いがわからない。


「エルナ、『スターフレイムショット』!」


「躱してブルー!」


 そこまで近づいてくるの!?

 この距離なら『プロミネンスアタック』が届くけど、莉菜がそれを見落としてるとは思えない。

 誘われてるのかもしれない。

 でも、ここは攻める!


「ブルー、『プロミネンスアタック』!」


「それを待ってた。エルナ、躱して!.....え?」


 エルナの動き出しが遅く、ブルーの攻撃が直撃する。

 驚きを隠せない莉菜。

 明らかにエルナの動きがいつもより悪かった。


 近接戦というほどエルナはブルーに接近していないけど、この間合いで戦った経験がほとんどない。

 エルナはずっと距離を取って戦い続けてきた。

 空中から俯瞰して見ていた先ほどまでとは違い、今は時折ブルーが視界から消える。

 ちょこまかと動き続けるブルーにエルナがついていけてない。

 それがエルナの動き出しを遅らせていた。


「エルナ、やっぱり距離を取って!」


「遅い。ブルー、『フレイムフォース』『ファイアボール』『スカーレットアロー』『プロミネンス』『鳴神』!」


 ブルーから距離を取ろうと高度を上げようとするエルナだが、『フレイムフォース』で視界が遮られる。

 ブルーの攻撃を回避できず、防戦一方となったところで上から雷が落ちる。

 その衝撃でエルナは地上へと一直線。


「ブルー、『電光迅雷』!」


 いける!

 このタイミングなら絶対に決まる!



「こうなったらエルナ、『ロックオン』『スターバースト』!」


 必中効果が付与された『スターバースト』が5発ブルーに向かって放たれる。

『電光迅雷』を発動したブルーがその隙間を高速で駆け抜けて、エルナを貫いた。


【エルナ DOWN】


 直後、軌道を180度変えてUターンしてきた5発の『スターバースト』が空中で身動きが取れないブルーに直撃した。


【ブルー DOWN】


 くっ、最後 油断した。

 ブルーの『プチヒール』を温存できても、使う間もなく倒されたら意味がない。

 こっちが有利な状況だったのに……

 でも、まだ莉菜に負けたわけじゃない。

 切り替え!


「やっぱブルーは強いな。来て、マリン」


「あとはお願い。出でよ、リーフィア!」


 莉菜の2体目は人類種人魚のマリン。

 地上だと素早さが10分の1まで下がる。

 だから普通に考えたらリーフィアが負けることはない。

 だけど、一つだけある。

 もし、マリンがあの類のスキルを使えたら……


「マリン、『覆海ふっかい』『アクアダイブ』!」


 タッグEトーナメントの準決勝の再来。

 フィールドが水没する。


 やっぱり使えるのか。

 このスキル、絶対に弱点はある。

 時間制限か、一定のダメージで強制解除か。

 パッと思い浮かぶのはこの二つか。

 もし、永続で使えたら人魚を使っているプレイヤーはもっと多い。

 でも、強いプレイヤーの中に人魚を使っている人はいない。

 オレが知らないだけかもしれないけど。


 ものすごいスピードでリーフィアに向かってくるマリン。


「リーフィア、躱して!」


 いつもと同じように動こうとするリーフィアだが、慣れない水中だから思うように動けない。

 その隙をつかれ、背後へスルッと回り込んだマリンの『アクアダイブ』をまともにくらう。


「一気にいくわよ!マリン、『アクアトルネード』!」


 水中で竜巻が巻き起こり、上手く身動きが取れないリーフィアを飲み込もうとする。


 ギリギリまで待て。

 今 使うと莉菜は絶対に気づく。

 リーフィアが『アクアトルネード』で見えなくなったタイミング。

 ……ここ!


「リーフィア、『黒閃撃』!」


『アクアトルネード』の僅かな隙間を縫うように黒い斬撃が飛ぶ。


「マリン、躱して!」


 それを僅かに横に逸れることで躱そうとするマリン。

 しかし、水中で直角に近い角度で斬撃が曲がり、突き刺さる。

 それにより、デバフ・状態異常が付与された。


「リーフィア、『ダークスラッシュ』『ダークスラスト』!」


 リーフィアは、『黒閃撃』を放った直後に『影走り』を発動し、密かにマリンの背後へと回り込んでいた。

 そのまま無防備なマリンの背中に攻撃を叩き込む。


 よし!これで一気にマリンのHPを削れた。

 これはでかい!

 莉菜の様子からして、リーフィアがどうやって移動したのか理解できてなさそう。


「マリン、リーフィアから離れて!」


 すぐに立て直し、水中をものすごいスピードで泳ぎ、距離を取るマリン。


 今のでマリンのHPは半分を切ってる。

 でも、『覆海』はそのまま。

 この感じ、ダメージというより時間経過で解除かな。

 なら、状態異常のスリップダメージ狙いも兼ねて時間稼ぎに徹するか。


 オレが待ちに徹する中、莉菜はすぐ反撃に移った。


「マリン、『アクアランス』!」


「リーフィア、盾で防いで!」


 多少ダメージを受けても倒されなければ、問題ない。

『魂葬・断』を使えば、間合いとか関係なく攻撃が当たる。

 それに与えたダメージ分リーフィアのHPを回復できる。

 莉菜はこのスキルの存在を知らない。


「時間を稼ぐつもりね。マリン、『アクアカッター』『アクアボール』『アクアアロー』!」


 さすがにこれ全部を防ぐのは無理だな。

 ……使うか。


「リーフィア、『魂葬・断』!」


 なにもない場所で剣を振り下ろすと同時にマリンが闇に包まれる。

 マリンの攻撃がリーフィアに届く前にHPは0となった。


【マリン DOWN】


 勝った。勝ったんだ!

 あの莉菜に!

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