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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第3章 タッグEトーナメント

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第28話 次なる挑戦

「宝箱を開けましょう!虹色宝箱ですよ!」


「「「「虹色!!!?」」」」


 まさかまさかの虹色宝箱。

 オリヴィアの声にみんなが反応した。


 パーティーを組んでボスモンスターを倒した場合も宝箱は一人一つ割り当てられる。

 それが虹色宝箱であっても。

 だからみんなテンションが爆上がり。


 ただ、パーティーを組むとモンスターを倒して魔石を入手しても召喚できないデメリットもある。

 魔石からモンスターを召喚するには、一人でそのモンスターを倒さないといけない。

 運営が遠回しに強いモンスターを捕まえたければ、強くなれとプレイヤーに対して言っている。


 まあ、そんなことはどうでもよくて、虹色宝箱のアイテム。

 なにが出るかな……?


【精獣の宝玉を獲得しました】


 深い緑色に輝くどこか不思議な感じが漂っている宝玉をドロップした。

 詳細を確認すると精獣カテゴリーに進化するのに必要なアイテム。

 ただ、ブルー、リーフィア、ラグニアと条件は満たしてない。

 売るのはもったいないし、いつか条件を満たすと信じて手元に置いておくか。


 それぞれ虹色宝箱のドロップアイテムの確認を終えた。

 その後、落ち着いたタイミングで『遊楽園』攻略をどうするのか話し合う。


「……正直、今の俺たちには()()()()気がする」


「そうね。私も郁斗と同じ考え」


 沈黙の中、郁斗が口を開いた。

 それに続くように莉菜が自分の考えを話す。


 意外にも莉菜が一番最初に郁斗に賛同した。

 正直、もっと粘って地道に攻略しようって言うと思ってた。

 さすがに『静寂の魔巣』で苦戦しているようじゃ『遊楽園』攻略は無理だと思ったのかな。


「よかった。莉菜がちゃんと現実を見れてるようで。今、あなた達がするべきはタッグEトーナメントに向けてもっと強くなること。『遊楽園』攻略じゃない」


 海夕の言葉でゴールデンウィーク期間中に行われるタッグEトーナメントのことを思い出した。


「海夕の言う通りね。本当は『遊楽園』を攻略したかったけど、今はまだ無理そう。だからいつまでか未定だけど、『遊楽園』攻略を延期しましょ」


 こうして莉菜の提案に乗り、オレたちは『遊楽園』を延期する。

 攻略再開の目処は立ってないけど、必ずリベンジする。

 そう誓って、パーティーは解散した。

 それぞれもっと強くなるために。


 それからみんなどこで特訓するのかという話になった。


「私は日本全国のEランクダンジョンを片っ端から回るつもり。そこでエルナたちのLv上げをする」


 日本全国!?すごい行動力だな。


「俺は『妖魔の社』でもう一回Lv上げを再開かな。"お稲荷さん"以外にコンの強化に繋がるアイテムがドロップするかもしれないしな」


 なるほど。

 確かに二尾の稲荷狐に進化して劇的に強くなったからな。

 祈りと祟りがカーラと組んだ時に強すぎた。


「私は一度アメリカに帰ろうと思います。挑戦してみたいダンジョンもありますし」


 莉菜の日本全国って聞いた時、随分とスケールの大きい話だなと思ったけど、上には上がいた。


「私はしばらくここに一人で挑戦する。ここを一人で攻略できるようになれば、確実に強くなってる」


 確かに。

 今回、五人でパーティーを組んでボスのドライアドにかなり苦戦した。

 正直、もう一度戦った時、また勝てるかわからない。

 ここを一人で攻略できるようになれば、相当強くなってる。


 みんな今 決まったことなのにもうこの後どうするか決まってる。

 オレはどうしようかな?


 ……ていうか、一つどうしても気になることがある。


「莉菜とオリヴィアは明日からの学校をどうするつもり?特に莉菜とオリヴィア」


「そんなのタッグEトーナメントまで欠席するに決まってるでしょ?」


「トーナメント出場を盾に休みます!」


「それなら俺もトーナメント出場を盾に学校を休むとしますか!」


「え?そんなことして大丈夫なの?」


「これも学園のサポートの一環よ。ただ、休むなら担任の市川先生に電話でもいいから自分から伝えないとダメだからね」


 あ、そういえばそんなサポートあったな。

 あんまり使わなさそうなサポートだったし、忘れてた。


 その後、夜も遅いからという理由でオレたちは解散した。

 他の四人と違って、オレはこれからどうするか何も決まっていない。

 唯一決まっているのはタッグEトーナメントまで学校を休む。

 とりあえず、明日の朝に市川先生に電話してこのことを伝えないとな。

 その時にどうしたらいいか市川先生に相談してみよ。

 何かいいアドバイスがもらえるかもしれないし。


 翌日、オレは市川先生にタッグEトーナメントまで学校を休むと伝えるために電話する。


「もしもし、鬼灯です。市川先生 今、お時間大丈夫ですか?」


「鬼灯くん、おはようございます。大丈夫ですよ」


「あ、おはようございます。えっと、今日からタッグEトーナメントまで学校を休もうと思います。一応、その連絡をと思って電話しました」


「なるほど、わかりました。学園の代表として出場する以上、精一杯頑張ってくださいね。それで鬼灯くんはこれからどうするのか決めているのですか?」


「いえ、それがまだ何も……」


「二階堂くんたちは既に決まっている様子でしたので、鬼灯くんも決まっているのかと思いましたが、まだでしたか……」


 まさか市川先生から話を振ってくれるとは思わなかった。

 どう話を切り出したらいいのかわからなかったから正直、めっちゃありがたい。


「それなら『追憶の回廊』に挑戦するのはどうでしょう?日帰りで帰ってくるのは無理だと思いますので、宿泊に関しては白黒ホテルを使ってください。うちの生徒なら無料で利用できます」


「『追憶の回廊』ですか?」


 でも、そこって挑戦するメリットが無い気がする。

 かなり特殊なダンジョンで攻略してもプレイヤーランクの昇格条件であるダンジョン攻略数にはカウントされない。

 だから挑戦する意味がないダンジョンの一つとして有名。


「世間一般では挑戦するメリットが無いと言われていますね。ですが、我が学園最強のお二人も1年生で伸び悩んだ時に挑戦してるんですよ」


 学園最強ってことは2年の生保内(おぼない)(かおる)先輩と3年の(ひいらぎ)琴音(ことね)先輩だよね。

 あんなにも凄い先輩たちが挑戦したダンジョン。

 それだけの価値があるダンジョンなのか?


「もっと強くなりたいと思っているなら挑戦してみるといいですよ。()()この挑戦が意味あるものとなります」


「……わかりました。『追憶の回廊』に挑戦します。ありがとうございます」


「いえいえ、頑張ってくださいね」


 市川先生と話せて良かったかもしれない。

 とりあえず、『追憶の回廊』に挑戦する。


 ここからかなり遠いイメージあるけど、具体的な場所は知らないんだよな。

 えっと、スマホで調べてみると、ここから電車と新幹線を乗り継いで片道4時間!?

 往復で8時間とか市川先生の言う通り、日帰りは無理だな。

 確か白黒学園の生徒なら白黒ホテルに無料で宿泊できるって言ってな。

『追憶の回廊』の近くにある白黒ホテルを探して予約しないと。


 探してみると、そこから片道1分もしないところにあった。

 なんだろう――ここまで揃ってると『追憶の回廊』には一般公開されていない秘密でもあるんじゃって疑いたくなるな。

 白黒学園はその秘密を知っているからこんな近くにホテルを用意して、生徒に『追憶の回廊』への挑戦を勧めているとか?

 もしそうなら市川先生もその秘密を知っていることになるよな。

「必ずこの挑戦が意味あるものとなる」的なこと言ってたし、頑張らないと。


 まあ、とりあえずはホテルの予約、予約。

 ネット予約ができるのか。

 あ、白黒学園生徒専用予約ページがあった。

 なるほど、学生証の番号を入力することで識別してるのか。

 番号を入力したら、今度はオレの個人情報を入力する画面に切り替わった。

 宿泊開始日、宿泊終了日、名前、生年月日、住所、電話番号、白黒ホテルの予約理由など必須項目を入力っと。

 次は部屋のグレードを選択するのか。

 どれでもいいけど、折角だし一番グレードの高い部屋にするか!

 それからお昼ご飯用の弁当が必要かどうか選択するのか。

 どうやらこれも無料みたいだし、必要の方にチェックする。

 あ、なにか説明文が表示された。

 えっと何々、ホテル内の施設、設備は全て無料で利用できます。

 温泉に入る際、貸し切りをご要望の場合は24時間以上前に学生証を持参の上、ホテルのフロントにで申告する必要がある。

 時間は最大で1日に1時間まで貸し切れるみたい。


 最後に支払の画面に切り替わった。

 本来ならここで支払金額の確認があるけど、オレは無料だから0円と表示されている。

 確認ボタンを押して、ホテルの予約完了。

 これで今日からタッグEトーナメント前日まで白黒ホテルに宿泊できる。


 そういえば、ふと気になったけど、普通にお金を支払って宿泊する場合いくらくらいするんだろう?

 えっと何々、一人当たり一泊50,000~。


 ………オレは何も見てない。

 うん、何も見てない。


 気を取り直して荷造りしてから『追憶の回廊』に向かう。

 片道4時間かかるし、気長に行かないとな。


 それから電車と新幹線などを乗り継いで4時間ほど。

 ようやくオレは『追憶の回廊』近くの白黒ホテルに辿り着いた。


「ようこそ、白黒モノクロホテルへ。事前予約はされていますか?」


「あ、はい。白黒学園の鬼灯蓮です。これが学生証です」


 事前に読んだ注意事項として白黒学園の生徒はチェックインの時に必ず学生証を提示するように書いてあった。

 あれ読んでなかったら忘れてたかも。

 いや、念のために持ってきたかな。

 まあ、どっちでもいっか!


「確認いたしました。こちら学生証の方、お返しします。それからこちらが部屋のカードキーになります」


「ありがとうございます」


 カードキーも受け取ったことだし、早速部屋に向かいますか。

 部屋は最上階の301A。

 エレベーターで最上階まで行き、部屋の鍵をカードキーで開ける。

 部屋の中は滅茶苦茶広いとかはなかった。

 ちょっと安心。

 広すぎると何か居心地悪いんだよな。

 でも、ベットは滅茶苦茶ふかふか。

 一番グレードの高い部屋だけのことはある。


 ここでだらけてもしょうがない。

 荷物も置いたし、『追憶の回廊』に挑戦しに行くか。

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