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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第3章 タッグEトーナメント

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第24話 お昼休憩

 第一エリアの女王雀蜂ほど苦戦はしなかったけど、かなり手強かった。

  エルナとコンが全体攻撃スキルを取得していなかったら取り巻きの軍隊蟻を倒し切ることができなかったと思う。

 女王雀蜂は取り巻きである眷属と連携して攻撃をしなかったけど、女王雀蜂が強かった。

 女王蟻は軍隊蟻と連携させると厄介だけど、分断すれば何とかなる。

 エリアボス本体が強い第一エリア、連携で翻弄する第二エリア。

 この感じ、第三エリアはその両方を兼ね備えたエリアボスがで出きそう。


「お疲れ様!第一エリアほど苦戦しなかったわね」


「それだけ俺たちが強くなってる証拠だよ」


「はい!それに眷属を分断して倒せたのが大きかったと思います」


「そこはエリアボスを抑えてくれたブルーとアナスタシアのおかげだね」


「アナスタシア、お疲れさま。ありがとう」


 プルン、プルプル


 うん、ブルーは凄く頑張ったな。


「さてと、じゃあ次のエリアに行きましょ」


「モンスターの強化はどうします?ここは見送りますか?」


「俺は莉菜と同じで次のエリアに行く派かな。今、更にスキルとか覚えさせても扱いきれないだろ?」


「うん、今あるスキルを使いこなせるようにするのも大事だしね」


「私も郁斗と蓮に賛成。アナスタシアにもう少し『超加速』に慣れさせたい」


 こうしてオレたちは次のエリア、『蜘蛛の魔巣』に行くことになった。

 しかし、その前に済ませておかないといけないことが発覚した。


 まだお昼ご飯を食べていない。

 昨日はお昼ご飯を食べるのも忘れてゲームをしたけど、今日はさすがに食べようってなった。

 体に悪いしね。


「お昼ご飯何を食べる?」


「私は日本食が食べたいです!」


「私はどこでもいいかな」


 オレも莉菜と一緒で特に希望はないな。

 海夕も無言で首を横に振ってるから同じかな。


「オリヴィア以外、特に要望無さそうだな。それなら折角だし、俺の家来るか?家、飲食店なんよ」


 え、郁斗の家って飲食店なの!?

 それは行ってみたいかも。


「へえー、初めて知った。うん、折角だし郁斗の家に行ってみるのも有りね」


「オレも行ってみたいし、いいよ」


「郁斗の家では日本食も提供してますか?」


「もちろん、和食、洋食と両方提供してるよ」


「なら私も問題ありません!!」


「みんながいいなら私も大丈夫」


 オリヴィアって和食がそんなに好きなのか。

 日本人はみんな和食って言うけど、海外の人からすると日本食なのか。

 なんか新鮮な響きだな。

 それに郁斗の家がどんな所か楽しみだな。

 いつの間にかこっちに来て話を聞いていたブルーがプルプルして、ワクワクしてる。

 これじゃあ、ここからの移動中もARゴーグルは外さない方がいいかも。


 ダンジョンから郁斗の家まで徒歩10分ほどで着いた。

 店の名前は"お食事処 二階堂"。

 思ってたより、シンプルな名前で、中は大衆食堂といった感じだった。

 変に堅苦しそうな雰囲気のお店じゃなくて、ホッとした。

 それにお昼時間のピークが過ぎているからか、そこまで人はいなかった。


「もう少し早く来ると人で溢れかえってるけど、この時間ならこんなもんかな」


「へえー、私 南区だから普段この辺りには来ないのよ。全然知らなかった。蓮と海夕はこのお店のこと知ってた?」


「オレも初めて知ったよ。東区に来ることってないから」


「私も知らなかった。家は西区でこっちの方まで来たことないから」


 どうやらオレ、莉菜、海夕、郁斗と住んでる地区が違うみたい。

 白黒学園の周辺地域は東西南北で地区分けされている。

 基本的にそれぞれの地区内で買い物とか全て完結するから他の地区に出かけることがない。

 だから、東区に住んでないオレたち三人ともこの店のことを知らなかった。


「あれ?そういえば、オリヴィアはどこに住んでるの?」


 今、ふと思った。

 アメリカから留学で来てるオリヴィアってどこに住んでるのかなって。


「私は学園寮です。なので、ゲーム以外の理由で外に出ることは無いので、今すごく楽しいです!」


「あ、そっか。アパート借りて一人暮らしよりも、寮の方が楽だしね」


「はい!私としてはもう少し日本食があれば文句なしなのですが……」


 ああ、学園寮の食事ってバランス重視でしっかりと献立が決められてたような気がする。

 学園としてはそれが嫌なら自分で作るか外食するとか自由にしていいって感じだった気がする。

 入学が決まった時にもらった学園寮の案内にそう書いてあったと思う。


「それよりさ、こんな所で突っ立ってないで、早く席に座らないか?」


「「「「ごめん(なさい)」」」」


 話に夢中になって入口付近でずっと立ったままだった。

 郁斗が声を掛けてくれなかったらあのままあの場所で話し込んでたかも。


 オレたち五人が席に座るとそれを見計らっていたかのように店員さんが来た。

 いや、たぶん席に座るのずっと待ってたんだろうな。

 お店の中にお客さんが少なくてよかった。


「いらっしゃい!郁斗がお友達を家に連れてご飯食べに来るなんて、夢かしら?明日はきっと槍の雨でも降るわ。気をつけないとね」


「母さん、そりゃないだろ。偶にここでご飯食べてるじゃんか、お客として!」


「《《一人》》で来て食べてるのは覚えてるよ」


「うっ……」


 郁斗って自分の家なのにお客としてご飯食べに来ることあるんだな。

 しかも一人で。


「郁斗って変わったとこあるのね。知らなかったわ」


「いや、何か変な勘違いしてるだろ。違うからな!今まで友達誘っても誰も来なかっただけだからな!」


「うんうん、そっかそっか。そういうことにしといてあげる」


 莉菜が郁斗のことを生優しい目で見ている。

 何か楽しいな、こういうのも。


「それじゃあ、注文が決まったらまた呼んでね」


 テーブルの上にメニューを置いて、郁斗のお母さんは裏に戻って行った。


「ほわぁ。いろんな日本食があります!」


「あ、ほんと。一体、どれだけメニューあるのさ?」


「俺も詳しくは知らん。ただ、200は超えてた筈」


「200!?何でそんなにあるの?」


「美味しければいいと思うけど……」


 普通の大衆食堂ならそんなにメニューないよね。

 オレの常識がおかしい訳じゃないよね。

 メニューだけでちょっとした辞書にみたいに分厚い。


「うちの店の売りは豊富なメニューだって父さんが言ってたよ。他には無いだろって」


「それにしても限度があるでしょ……。まあここに目を輝かせてる子もいるけど」


「日本に来たら食べてみたいと思っていた日本食がこんなに!!はぁ、どれを注文しようか迷います」


 オリヴィアがすごく幸せそうな表情をしている。

 ゲームをしている時には見られない一面だな。

 悩みに悩みまくったオリヴィアは、郁斗にオススメを聞いていた。

 もちろん、和食で。


 郁斗曰く、天ぷらがオススメ。

 それを聞いたオリヴィアは目をより一層、輝かせた。

 早く注文したいというオリヴィアの思いが痛いほど伝わってくる。

 まだ注文を決めてなかったオレと莉菜、海夕は早々に決めた。


 これだけあるメニューからこんなに早く注文が決まるとは……


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