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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第3章 タッグEトーナメント

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第18話 全滅

 ゴールデンウイーク明けるとタッグEトーナメントが行われる。

 オレたちはそれまでに『遊楽園』攻略を目標に今日から挑戦する。


 集合時間は午前9時。

 二階堂くんたちとダンジョンに挑戦できることが楽しみ過ぎて、ちょっと早めに家を出てしまった。

 ……いや、かなり早いかも。

 この感じ、8時くらいには集合場所に着きそう。


 さすがに早過ぎるよなと思いながら向かうと、既に他の四人の姿が集合場所にあった。


「おはよう、四人とも早いね。まだ8時だよ」


「おはよう、鬼灯。そういうあんたも早いじゃない。そこはお互い様でしょ?」


 腕を組み、呆れた様子でお互い様と言う姫島さん。


「ははっ」


 否定できない。

 ……なんか新鮮だな。

 今まで学校でしか会ったことないから私服姿を見るのこれが初めて。


 白いブラウスに淡いベージュのミニスカ。

 白の小さめショルダーバッグを肩からかけている。

 靴は歩きやすさ重視でスニーカーだけど、中学生時代にモデルやってたから私服もかなりオシャレで可愛いな。


「おはよう。鬼灯が来るまで四人で話してたんだけど、俺たちお互いのこと呼ぶとき他人行儀だから名前で呼び捨てにしない?」


「おはようございます。これからパーティーを組んで共に『遊楽園』攻略に挑みますし、ちょうどいいタイミングだと思います!」


 次に声を掛けてきたのが二階堂くんとオリヴィアさんの二人。


 名前で呼び捨てか。

 いきなりはちょっとハードルが高い気もするけど、他人行儀って言いたくなる気持ちもわかる。


「うん、オレもいいと思う」


「それなら決まりね。よろしく!蓮、郁斗いくと、オリヴィア、海夕みお




『遊楽園』は元々遊園地として使われていた場所に用意されたARダンジョン。

 今は営業もしておらず、廃遊園地と化している。


 モンスターを召喚してから中へ入る。

 すると、廃遊園地とは思えない光景が目に入った。

 この光景を一言で表すなら地獄。


 辺りには常に沸騰し続けている真っ赤な池。

 所々に針の先端が突き出ている山。

 他にも黒く焼け焦げたような地面に溶岩の川。


 ここが『遊楽園』《《第一エリア》》、等活地獄。


 ここは七つのエリアが存在するダンジョン。

 各エリアにはダンジョンのボスとは違って、エリアボスがいる。

 それを倒さない限り、先には進めない。


「さてと、どうやら俺たち歓迎されてるみたいだぞ」


 前方から5体モンスターがドンドンと足音を立ててこっちに近づいて来ていた。


「全く嬉しくない歓迎ね」


「これを日本では歓迎と言うのですね」


「そんなわけないでしょ……。アナスタシア、前に出て」


 郁斗の冗談に乗る莉菜と日本の常識と間違って認識をもつオリヴィア。

 呆れた様子でそれを即否定し、パーティーの前衛としてアナスタシアを出す海夕。



 オレたちの目の前に現れたのは、獄卒という鬼の姿をしたモンスター。

 単純な強さだけならFランクダンジョンのボスモンスターと同等かそれ以上。

 光属性による攻撃が弱点なだけで、他に弱点属性はない。

 その上、全て同時に倒さないと永遠と復活し続けるという鬼畜仕様。


 本当ならふざけるな!って叫びたくなるクソゲー感あるダンジョンだけど、このメンバーなら大丈夫。


「コン、『陽炎』!」


 コンが『陽炎』を発動すると、霧のようなものが立ち込める。

 それが徐々に広がり、敵味方問わず、覆い隠す。


「なんだか変な感じね。この中でも普通に見えるなんて」


 莉菜の言う通り、かなり違和感がある。

 霧の中なのにオレたちはよく見える。


「相手からすると何も見えないので、かなり厄介ですよ」


 そう、よく見えるのはパーティーメンバーだから。

 逆に獄卒は何も見えていない。


「一応、攻撃すると居場所がバレるから」


 物理攻撃は直接攻撃しに行くから当然として、遠距離からの攻撃も飛んできた方向から場所が特定される。

 だから、立ち止まって攻撃するのはダメ。


「ブルー、『ファイアボール』『フレイムアロー』!常に動き回って」


 プル!


「アナスタシア、『ライジングスラッシュ』!」


「コン、『狐火』!」


 縦横無尽に動きながら攻撃するブルー。

 アナスタシアとコンも同じ立ち回りをする。


「エルナ、『シャインランス』『シャインアロー』!」


「カーラ、『ダークボール』『ダークランス』!」


 地上組が縦横無尽に動き回っている一方で、エルナとカーラは空中で同じ場所に留まって攻撃している。

 そのため、獄卒から闇属性の魔法による反撃が集中している。


 エルナとカーラの援護が大きいな。

 ブルーたちみたいに動き回らないことで獄卒の攻撃は集中するけど、その分こっちに攻撃の矛先が向かない。


 これなら積極的に距離を詰めて、物理攻撃も狙える。


「コン、『火輪跳かりんちょう』『焔爪えんそう』!」


 跳躍と同時に炎の輪を描くように回転し、獄卒を蹴り飛ばす。

 その横にいた別の獄卒を炎を纏った爪で引き裂く。


 その後も地上組に攻撃の矛先が向くことなく、バトルが続いた。


「エルナ、『シャインランス』!」


 そろそろ獄卒のHP管理をして『ナイトメア』での一掃に切り替えようとした時、エルナの放った『シャインランス』が獄卒のHPを削り切ってしまった。


「あ、ごめん」


「まあ、いつかはこうなるよな」


「莉菜、気にしないでください!」


 莉菜が謝ると郁斗とオリヴィアがすかさず声をかけてフォローする。


 エルナの攻撃でHPが0になった獄卒はポリゴン片となって姿を消したが、すぐに復活する。


 きよ、きよ……


 どこからともなく謎の声が聞こえてきた。

 すると、倒した獄卒が復活した。

 当然、HPはMAXでデバフ・状態異常も解除されている。


 速攻でカーラが『ダークボール』を決めて、デバフ・状態異常を付与した。

 ダメージ的に攻撃すると倒す可能性がある4体の獄卒はブルーとアナスタシアがそれぞれ2体ずつ分断して相手してる。

 コンとエルナ、カーラは復活した獄卒に集中攻撃。


「カーラ、『ナイトメア』!」


 最後は作戦通り、カーラの『ナイトメア』で一掃した。



 ここまでは割と順調に進んでいたけど、少し奥に進むと羽を生やし、空を飛べるモンスターが現れた。

 それで空中で攻撃を一手に引き受けていたエルナとカーラが地上の援護ができなくなった。


 最初こそ、コンの『陽炎』で翻弄できていたけど、徐々に劣勢になった。


 どうにか粘って突破口を開こうと思ったけど、カーラが地上にいるモンスターを攻撃できないとデバフ・状態異常の付与ができない。

 これができないと『ナイトメア』で一掃する作戦も実行に移せない。


 ブルーとエルナの『プチヒール』での回復も間に合わず、コンが最初に倒された。

 その瞬間、『陽炎』が解除され、手も足も出ずにブルーたちは倒された。



 こうしてオレたちの『遊楽園』挑戦は全滅という結果で幕を開けた。

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