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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第2章 新入生代表トーナメント

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第15話 地力の差

 新入生代表トーナメント準決勝の時を迎えた。


 正直、ここまで来れるなんて思ってなかった。

 ここまで来たら決勝までと思う気持ちもあるけど、相手は姫島さん。

 強敵だけど、勝って決勝まで行きたい!


 オレとブルーならきっと勝てる!


「それでは時間になりましたので、新入生代表トーナメント準決勝第1試合を始めます!」


 うぉぉぉ――――――!!!!!!!



 スタジアムがものすごい熱気に包まれている。

 昨日までもすごかったけど、今日は更に……


 ネット掲示板でもスライムVS天使とか盛り上がってたし、普通じゃ見られない対戦カードにみんな興奮してるんだろうな。


【準決勝第一試合 バトルSTART】


「出よ、ブルー」


「降臨せよ、エルナ」


 フィールド上に1体のブルーとエルナが召喚される。


 腰まで伸びた銀白の髪が印象的で、エルナの背中には天使の象徴とも呼べる六枚の羽がある。


 エルナは召喚されると同時に空高く舞い上がる。


 召喚直後、まだ比較的地上付近にいる内に奇襲をって考えてたけど、やっぱり無理か。

 狙われないよう直ぐに高度を上げられた。


「先手必勝!エルナ、『シャインアロー』!」


「ブルー、『マジックシールド』!」


 エルナの左手から光の矢がブルー目掛けて解き放たれる。

 それを防ごうとするも、『マジックシールド』が展開されるよりも速く『シャインアロー』がブルーを射抜いた。


「くっ!!」


 知ってはいたけど、光属性の魔法ってこんなに速いのか。

『マジックシールド』が間に合わないなんて……

 それにたった一撃でHPが4割近く削られた。

 受けに回らず、常に動いて的を絞らせない方針に切り替えるか。


「ブルー、フィールド全体を常に動き回って!」


 プル!


 ブルーはかなり小柄だし、こうしておけば簡単に攻撃は当てられない、はず。


「なるほどね。それならエルナ、『シャインランス』!」


 次は光の槍を出現させて、ブルー目掛けて投擲。

 今度は縦横無尽に動いていたことが功を奏し、ギリギリ当たらなかった。


 長期戦は厳しいか。

 今はまだ狙いを絞りきれてないけど、ブルーの動きに目が慣れたら確実に攻撃を当ててくる。

 今のを偶々ブルーの近くに飛んでいったとは思わない方がいい。


 エルナは回復魔法が使える。

 その上で長期戦を避けて短期戦に持ち込む。

 もうこの時点でオレが予め考えていた長期戦でワンチャンスを掴む作戦は使えない。

 どうする……?


 まず大前提として攻撃を受けれるのは二回まで。

 それ以上はやられる。

 だから二回目を受けた瞬間、回復が必須。

 短期戦に持ち込むけど、攻撃重視で前のめりになったらダメ。

 そこは臨機応変に。


「悠長に考えてる時間あるの?エルナ、『ファイアボール』!」


 火属性!これなら防げる。


 さっき『マジックシールド』を指示した時は、発動前に攻撃が当たった。

 だから、クールタイムに入らず、まだ使っていない扱いになってる。


「ブルー、『マジックシールド』!」


「エルナ、側面に回り込んで『フレイムアロー』『フレイムランス』!」


「ヤバっ……!」


 エルナは瞬時に地上ギリギリまで降下し、ブルーの側面へ回り込む。

 そこから『フレイムアロー』と『フレイムランス』を無防備な横腹に叩き込まれる。


 今、『マジックシールド』を使わされた。

 正面に展開すれば、自然と側面は無防備。

 まさかそこを狙われるなんて。


 プルプル……プル!


 エルナの攻撃で弾き飛ばされ、プルプルと地面を転がりながら『プロミネンス』で反撃する。

 エルナにとって予想外の反撃だったのか、回避が間に合わず直撃する。


「エルナ、直ぐに立て直して飛んで!」


「……はっ!えっと、ブルー、『フレイムアロー』『ファイアボール』!」


 プル!


 あ、いい感じかも。

 これなら『ファイアボール』もあの辺を狙えば当たるかも。


 プル!


 え、ちょ、どこ狙ってるの!?

 なんで『フレイムアロー』よりも下なの?


『フレイムアロー』は上空へ逃れようとするエルナに寸分違わないコントロールで直撃した。

 その影響で体勢を崩し、地上へと真っ逆さまに落ちる。

 そこを時間差で放っていた『ファイアボール』がエルナを襲う。


 プルプルプルン


 これを見越していたのか、既にブルーはエルナの落下地点の直ぐ近くまで移動していた。



 エルナの残りHPは3割。

 ギリギリだけど、いける!


「ブルー、『プチサンダー』『プロミネンスアタック』!」


 至近距離で『プチサンダー』と『プロミネンスアタック』が決まった。




 だが、エルナのHPを削り切るには至らなかった。


「エルナ、『プチヒール』!」


 エルナを光が包み込み、HPが全回復する。


 くっ、届かなかった。

 今、使える攻撃スキル全部使ったのに……

『プチヒール』を使って回復しても結果は何も変わらない。


「危なかったけど、これで終わり。『フレイムランス』『シャインランス』『シャインアロー』!」


【ブルー DOWN】


 あとちょっと攻撃力が高ければ……

 いや、それを含めてオレとブルーは負けたんだ。



 その後準決勝第二試合が行われた。

 二階堂くんとオリヴィアさんのバトルはかなり白熱した。


 二階堂くんのモンスター、妖狐のコンは『陽炎(かげろう)』って妖術スキルで幻を見せてたのかな?

 オリヴィアさんのモンスター、悪魔のカーラを翻弄していた。


 途中まで二階堂くんのペースでバトルが進んでいたけど、カーラの攻撃がコンに直撃した。

 この一撃で勝敗は決した。


 カーラの使う闇属性の攻撃は相手モンスターに全ステータス低下のデバフと状態異常によるスリップダメージを付与できる。

 これにより、二階堂くんは短期戦を強いられる――はずだった。


 この直後、悪魔専用スキル『ナイトメア』がコンのHPを0にし、勝負は決まった。


『ナイトメア』は、デバフ・状態異常を付与したモンスターにしか効果をする代わりに必中。

 コンが幻などで撹乱しても関係なく発動すれば当たる。



 こうして決勝戦に進む二人が決まった。


 姫島莉菜VSオリヴィア・ブラウン

 Eランクプレイヤー同士のバトルでは前代未聞の天使VS悪魔。


 今から明日の決勝戦が待ち遠しい。

 スタジアムを後にする観客たちからそういった声が聞こえてくる。

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