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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第2章 新入生代表トーナメント
14/22

第14話 カウンター

 二回戦で戦う水さんのモンスターはアナスタシア。

 リーフィアと同じ人類種のモンスターで剣を使って近接戦主体で戦う。

 明確に違うのは、身の丈ほどの大剣を両手で振って戦うところ。

 一回戦を見た限りだと、遠距離攻撃の類は無さそうだけど、どこか余力を残してそうな感じがした。

 まだ見せてない何かがあると思った方がいいかも。



 翌日、授業がいつも通り終わった。

 これから新入生代表トーナメントの二回戦が行われる。


 オレはその第一試合。

 昨日ほど緊張はしていない。

 正直、ここまで来れると思ってなかった。

 でも、ここまで来たからには、勝ちたい。

 その為に昨日、作戦を考えた。


 入場ゲートからバトルフィールドに入ると、昨日を遥かに超える熱量が伝わってきた。

 中には頑張れ鬼灯とか、オレのことを応援してる声も聞こえた。


 なんか、嬉しいな。

 応援されるとその分プレッシャーになるんだろうな。

 そう考えてたけど、意外と違うもんだな。


「鬼灯くん、君とクラスは違うけど――私、実は注目してたんだ」


「え……?」


 反対側のゲートから入場した水さんがバトル前に話しかけてきた。


 黒髪でストレート寄りのツインテールだけど、結び位置が低くて、おさげにも見える。

 真面目そうで、どこか近寄りがたい雰囲気がある。

 制服の着こなしもきっちりしていて、まさに優等生って感じだ。


 だから、話しかけてきたのが意外だった。


「モンスターニュースの新人部門で見たからですか?」


「そう。あの時期にFランクダンジョン攻略。しかも学園からかなり近い。今年入学予定の同級生って思うでしょ?あれを見た時から君とバトルできるのを楽しみにしてたの」


 見た目通り、クールな人だな。

 楽しみにしてた。

 そう言ってもらえるのは嬉しいけど、表情や声のトーンからあまり伝わってこない。


【二回戦第一試合 バトルSTART】


 再び、白黒モノクロスタジアムが歓声に包まれた。


「出でよ、ブルー」


「お願い、アナスタシア」


 純白の甲冑で体を覆い、身の丈ほどの大剣を構えた剣士――アナスタシア。

 青い髪のロングヘアは結ばず、そのまま背中に流している。


 注意しないといけないのは、その見た目に反して速い。


「アナスタシア、『ソニックスラッシュ』!」


「ブルー、躱して!」


 プ、プル……!?


 ちょ、ちょっと待って。

 今、10メートル以上離れてたよね?

 てか、一回戦の時よりも速くなかった?

 この距離なら動き出しを見てからでも、余裕を持って回避できると思ったのに……

 ブルーが回避できなかった。



 ……いや、ダメージは大したことないな。

 一回戦を見た時は気づかなかったけど、もしかしてSPを素早さにガッツリ振ってる?

 それなら攻撃力はそこまで高くない可能性もあるな。

 いや、そうじゃなきゃあの速さとダメージの少なさの説明ができない。

 たぶん、間違いない。


「『ダブルスラッシュ』!」


「ブルー!」


 速い!!

 一瞬でブルーをV字に斬った。

 ……けど、今のはさっきのより遅い。

 さっきのは、一回戦の時に使わずに温存していた。

 そして、速さの秘密はスキルの効果か。

 だとしたら、『プチヒール』で回復すれば、なんとかできるかも。


『プチヒール』一回でほぼ全回復できる。

 使うのは、HPがギリギリまで削られてから。

 使った後はクールタイムが明けるまでに倒されないよう立ち回りつつ、ダメージを与える。


 言うほど簡単じゃないと思うけど、勝ち筋は見つけた。


「思ったより硬い。なら、『チャージスラッシュ』!」


 っ!さっきよりも遅い。


「ブルー、後ろに『プロミネンス』!」


 ブルーの背後から剣を振り下ろそうとした瞬間、『プロミネンス』が炸裂した。

 それも顔に直撃した為、僅かな時間アナスタシアの視界が潰れた。


「今だブルー!『プロミネンスアタック』!」


 灼熱の炎を纏ったブルーの体当たりがアナスタシアのお腹に直撃し、体がくの字に折れ曲がる。

 そのまま倒れる。

 そう思い、ブルーに追撃を指示しようと思った瞬間――水さんが予想外の指示を出した。


「踏みとどまって『ライジングスラッシュ』!」


 え、ここで反撃!?


 さすがにあの体勢から持ち直して反撃は無理だと思った。

 しかし、アナスタシアは即座に立て直し、剣を振り上げ、ブルーを斬った。


 プル、プルプル


 勢いに身を任せてプルプルと地面を転がるブルー。


 あのまま近接戦を続けるのはこっちが不利。

 こっちも立て直したいから距離を取りたかったからナイス、ブルー。


「時間は与えない。『ソニックスラスト』!」


 ドゴーン!!!!


 目にも留まらない速さで今度はブルーに突き刺す。

 勢いそのままにスタジアムの壁へ直撃。

 ブルーは剣と壁に挟まれる形になって身動きが取れない。


 これじゃあ、ブルーは動けない。

 それに剣が突き刺さっているからか、HPが少しずつ削られている。

 ……いや、これはチャンスじゃ。

 動けないのは、アナスタシアも一緒。

 それなら、やられる前にやる!


「ブルー、『ファイアボール』『フレイムアロー』『プチサンダー』!」


「受け止めて!」


 ゼロ距離でブルーの攻撃を全て受け止めたアナスタシア。

 HPは残り1割を切っていて、あと一撃でもくらえば倒れる。


「大丈夫。まだいける」


 攻撃スキルは全てクールタイムに入ってる。

 もうちょっとで『プロミネンス』がクールタイムから明ける。

 その前にアナスタシアの攻撃力でブルーが倒されるとは思えない。

 それに万が一があっても『プチヒール』がある。


「これで終わり。アナスタシア、『ソードカウンター』!」


 ブルーを突き刺すアナスタシアの剣が光輝き、解き放たれる。


 っ!!ヤバい……


「ブルー、『プチヒール』!」


 アナスタシアが解き放った光がブルーと包み込むのとほぼ同時に『プチヒール』が発動した。



 ……どうなった?

『プチヒール』が間に合ってたとして、あの攻撃を耐えられてるかどうか。

 


 光が収まって、アナスタシアとブルーの攻防の結果が判明する。



「くっ……!倒しきれなかった」


「ブルー、『プロミネンス』」


 最後はブルーの『プロミネンス』がアナスタシアのHPを削り切った。


【アナスタシア DOWN】



 その後、第二試合、第三試合、第四試合と行われて準決勝の対戦カードが決まった。


 第一試合、鬼灯連VS姫島莉菜

 第二試合、二階堂郁斗VSオリヴィア・ブラウン


 準決勝の相手は予想通り、姫島さんか。

 一回戦、二回戦と空を飛べる利点を活かして、空中から魔法で一方的に攻撃して勝ってる。

 単調な戦い方だけど、それが強い。

 それに天使のエルナはブルーと同じで回復魔法が使える。

 使う間を与えず、一気に攻撃して、HPを削るしか勝ち目はないかな。

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