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第45話 作戦会議

「おい、相棒! 修道会の雌羊を自力で見つけることになっちまった! どうすればいい!」

「い、いえ、だ、だから……自力では……」

「でも、マキが王都全封鎖の上にローラー作戦で虱潰しに捜索してんだよ! それで見つかったら、俺はシスクと……」

「あ……」


 相棒は俺の言葉に何かを悟ったかのように声を上げ、そして小さく頷いた。

 そして、そんな中で……


「まさか、修道会の……しかもレストルムがこの国に潜入していたと……」


 ヤミナルにとって、かつて修行をしたとか、友だったとか、修道会の連中とは因縁があるとのこと。

 もともとドリィルの助言で「修道会の場所事態をヤミナルに教えてもらう」という作戦だったが、一歩遅れちまった。


「ヤミナル、お前はそのレストルムってのと知り合いだよな? お前を、そして王都を奪還しに来たんだろうが、どこに隠れているかとか分かるか?」

「分かるわけがなかろう。そもそもわらわは修道会の者たちが潜入していたことすら今知ったのだぞ?」

「だよなー」

「しかし、レストルムは修道会の中でも特に隠密の天才。そう簡単には見つけられぬだろう……が、あのマキ姫がついに動いたか……そうなると、レストルムは……」


 ヤミナルはそう答える。

 しかし、俺の予想通り、ヤミナルはレストルムたちがどこに隠れているかは分からない様子。

 それはそれで良い。

 マキがヤミナルを尋問することもできないだろうし、ヤミナルから情報を得るのは無理だということだから。

 だが……


「おい、ヤミナル。奴をどうしてもマキより先に見つける必要がある。協力しろ」

「な、何を……なぜ、わらわがそなたに協力など……」

「もし、レストルムって女が先にマキたちに見つかったら……どうなるか分かってんだろう?」

「…………ッ」

「マキの容赦なく残虐無情の徹底的な拷問をして最後は殺すだろうな、レストルムを。そしてその果てで吸い出される情報は、修道会の聖母が居る本拠地……その場所を魔王軍が知ったらどうなるか、分かるだろ?」

「うっ、つ……それは……」

「魔王軍に狙われ、全滅。修道会の壊滅だ。聖母も聖女たちも皆殺しだ」


 マキのことだ。間違いない。

 そうなれば、間違いなく修道会は終わる。


「そ、それだけはさせられぬ……人類のため、彼女たちだけは……聖母マムミルク様までもが……そうなっては……」


 ヤミナルは俯いて震えている。

 俺はそんなヤミナルの肩に手を置き、優しく微笑みかける。


「安心しろ、ヤミナル。俺は皆殺しなんて品のねえことはしねえ。マキたちじゃなく、俺に預けろ!」

「ふざけるな! マキであろうと貴様であろうと、魔王軍であることに変わりない!」

「いや、俺が見つけても皆殺しなんてことはしねえから」

「……本当か?」

「当たり前だ」


 俺は本気だ。修道会を仮に潰すことになっても、絶対に皆殺しだなんてしねえ。

 だが、ヤミナルも簡単には信じられないようで唇を噛みしめている。


「……では、そなたは何を望むのだ?」


 レストルムを見つけ、修道会の本拠地を見つけても、誰も殺さない。そこに俺に何のメリットがあるのかということだろう。

 そんなの決まってる。



「全員抱く! 聖母マムミルクも、聖女たちも、見習い修道女も、そして潜入しているレストルムも、全員と俺はエッチするッ!!!!! それが俺の望みだ!!!!!」



 そう、俺は全員とエッチする!

 だから、殺したりはしない。むしろ殺したらできねえ。



「聞いたわらわがバカだった、このたわけものおおおおお!!!!!」



 と、ヤミナルが枕を俺に思いっきり投げつけてきやがった。


「何言ってんだテメエ、皆殺しよりエッチの方がずっと平和だろうが!」

「そんなわけあるか、馬鹿者! 大体、修道会の女性たちを抱こうなどと、なんと罰当たりなことを言うのだ! だ、だいたい、抱くと、それはつまり強姦であろう! そんなこと許してたまるものか! 強姦は魂の殺人だ!」

「何言ってんだ、最初は強引かもしれねえが、どうせ抱きまくれば全員俺に惚れて俺の女になるんだ! おまけに孕んで子供産んで家族も増える! 全然イイじゃねえか! それこそお前だってもう俺に惚れているわけだし!」

「どこがだ死ね貴様! ぜ、全員、しかも孕……そんなことをしておいて、修道会の者たちが貴様に惚れるなど、どこにそんな自信があるというのだ! 大体、わらわは貴様に、ほ、ほ、惚れてなどいるものか、勘違いするなバカ者ぉ!」


 ヤミナルが怒るのも分かる。

 だが、俺だって引くつもりはない。

 すると……


「いや、ヤミナル姫……ソレ、実際は事実っす」

「……なに?」


 俺とヤミナルの口論に相棒が口を挟んだ。


「ど、どいうことだ……」

「修道会壊滅ルートはゲームでは二つあって……一つは修道会の女たちを全員ヒトバイヤに売ったりして闇のオークションで売り渡したり、魔族や人間の相手をする娼婦にして金稼ぎをしたりの悲惨コース……もう一つは、レイヴァさんがマムミルクのみ、もしくはや全ての聖女たちを一晩中抱きまくるレイヴァさん幸せエロエロコース……で、このコースに入ると、今まで男とかかわりがなく男を知らなかった乙女たちが性の悦びに目覚めてレイヴァさんの【悦び組】みたいになって……まあ、不幸ではない感じになるんです。その筆頭がマムミルクになるんす」

「な、……なん……んんん?」


 相棒の言葉にヤミナルは激しく困惑。

 そもそも……


「お、おい、レイヴァ。こやつは、そもそもこの者たちはいったい何者だ? たしか、あの日……突如空間の裂け目から現れた者たちだったはずだが……何故、ここに? てっきり幽閉されていたと思っていたが、見たところそういうわけでもなく……何より、そなたと随分と……」


 そういや、ヤミナルが相棒と会話するのは初めてだったな。


「あー、こいつは俺の相棒で、色々と協力関係にある」

「相棒だと? 相棒……相棒だと!?」

「ああ、そしてこいつはかなり使えるやつでな……詳細は言えねえが、こいつの言ったことは間違いねえとだけ思っておいてくれ」


 にしても……マムミルク以外の聖女たちも抱くエロエロコース! 最高じゃねえか!

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