表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/48

第29話 ついに相棒が卒業か?

 二時間たっぷりドリィルを味わい、そしてガキどもの指導も十分に終えた。

 そして俺はガキどもを連れて、相棒にあてがった部屋に向かった。そして中に入ろうとしたら……


「宙仁くん……」

「だ、ダメだよ、黒川さん……」

「お願い、打算だと思ってくれて……安心させて」

「そ、そんなことしなくても、俺は頑張るから……」


 ん? 何か真剣に話をしている? 気になって扉を少し開けて中を見ると、ベッドの上でクロカワが相棒を押し倒して、顔を真っ赤にしながら迫っていやがった、

 うほ♡


「私、怖くて……この異世界でどうなるのか、元の世界に帰れるのか、そもそも生きて行けるのか……分からない……でも、分かったのは、あのとき田中君たちから私を庇ってくれた時……私は宙仁くんがいないともう生きていけないんだって……」

「そ、そんなことないって、黒川さんは―――」

「お願い、もう怖いの! だから、だから……私をあげるから……私を助けて……」


 あーあ、こりゃ完全に堕ちてんな。


「ん」

「んむっ」


 そして、クロカワの方から押し倒している相棒の唇にキスをした。

 初めてなんだろうし、恥ずかしいんだろうが、震えながらも両手で相棒を抱きしめながら唇を重ねていく。


「ぷはっ、はあ、はあ……私、初めて……宙仁くんにあげちゃった」

「黒川さん……」

「ねえ、宙仁くん。お願い。もう我慢できない……私を……助けて……」

「……うん」


 そして二人は見つめ合い、またキスをする。


「んっ」


 そしてクロカワは自らメイド服を脱いでいく。

 クロカワの下着に相棒の目が、釘付けになる。

 ピンクか。


「今日は宙仁くんの前では可愛くありたいって、色々考えてた。だから、花見さんのアドバイスで……今日はこれを着けてたの」

「……ありがとう、嬉しいよ」

「宙仁くん……んっ」

「んっ」


 クロカワは再びキスをして、相棒をベッドに誘導していく。そしてそのまま仰向けに横になると、相棒は覆いかぶさる。


「黒川さん……」

「宙仁くん……お願い、私、初めてなの……優しくして」


 そしてクロカワの腕が相棒の背中に回り、引き寄せるように力強く抱きしめた。


「あ、ううう、うんんん、う、うん、分かった。で、でも、俺も初めてなんだ」


 相棒はクロカワの体温を感じながら、そっと彼女の首筋に唇を寄せた。


「んっ……」

「どうしたの? 痛かった?」

「ううん、違うの。なんかゾクゾクってしたの」

「そ、そうなんだ。じゃあ続けるね」


 相棒はまたキスをする。


「あぁ……宙仁くん、あったかい」

「嫌じゃない?」

「全然。もっと欲しい」

「はぅ……」

「宙仁くん……」

「す、すすすす、好きだよ、黒川さん」

「うれしい……」


 二人は抱き合って、互いの体温を感じ合う。

 そしていよいよ! ―――――というところで、俺の脇をツンツンつつく感触。

 振り向くと、そこには「し~」と人差し指を唇に当ててコッソリ俺の傍にいたイロカだった。


「レイヴァ様、空気読むし。黒川は初めてなんだし、もう二人きりにさせてやろうって」

「あ? なんでだよ。相棒とクロカワの処女と童貞卒業と同時に、俺と相棒の儀式で互いに女を抱き合うところを見せるってやつ、まさに今じゃねえか」


 俺の言葉に、イロカは呆れたように笑いながらも俺の手を引く。


「それは二回目以降でいいっしょ。とにかく今日は二人きりにさせてあげなって。宙仁も黒川もお互いに初めてなのに緊張してんだからさ、レイヴァ様の威圧で萎縮させたら可哀そうじゃん?」


 ううむ、面白そうだったのに……だが、まあそういうもんなのかねえ?


「しゃーねえなあ……少し時間を置いてやるか」

「そーそー♪ ほらほら、イクイク!」


 と、イロカは俺の背を押してその場から遠ざけようとする。ただ……


「あっ!!!!」


 そのとき、相棒が何かに気づいたかのように大声を上げた。

 何かと思ったら……


「ご、ごめん、黒川さん……お、俺、その……道具っていうか……その……アレ持ってない……」

「……え?」

「……こ……近藤さん……的なものを……その、……ご、ゴム、というか……」

「ふぇ? ……あ////」


 なんだ? コンドーさん? 何のことだ?


「だ、大丈夫よ……きょ、今日は、その、大丈夫な日っていうやつだし……そ、それに花見さんはそんなの使わずレイヴァさんといっぱい、し、シテたでしょ! だから、私も……」

「女の子の大丈夫な日なんてないって、ネットに出てたんだ! だからダメだよ!」

「……え、ええ~~……」

「そ、それに、き、キスしちゃったけど、さ、流石にここから先は……その……や、やっぱり、デートとかしてから……」

「ちゅ、宙仁くーーーーーん!?????」


 え? 何この状況? 俺とイロカは思わず顔を見合わせた。

 そして、イロカはメッチャ呆れた顔してる。


「なんだそりゃ? 結局ヤるのかヤらねーのかどっちだ?」

「あんの、ヘタレクソ童貞……ありえねーっしょ」


 俺たちは結局もう一度扉の隙間から部屋の中を見る。そこには、相棒がベッドの上でクロカワと向かい合って正座していた。


「宙仁くん、どういうこと?」

「……ご、ごめんなさい……で、でも、ほら、避妊具が無いと、やっぱり危険だし……それにこの世界ではそういう医療的なことも、そこまでは俺も分からないし……」

「だ、だからって……」


 クロカワは、相棒の体に視線を落とす。

 俺たちも見る。

 どうやら興奮しているのは間違いないらしいし、相棒もクロカワに飛びつきたくてたまらないのは伝わってくるが、必死に理性で抑えようとしているらしい。

 俺にはその耐える理由がまるで理解できんが……いずれにせよ、それを見たクロカワは、頬を染めつつも、上目遣いで相棒に懇願する。


「……宙仁くん、じゃ、じゃあ、私がアレを買ってきたら……続きをしてくれるのよね?」

「え? あ、だ、だからデートを……」

「ちょっと待ってて! 今すぐ買ってくるから!」

「ちょ、ちょっと!? このファンタジー世界でどこに売ってんのそんなもん!? このゲームは完全凌辱エロゲーだから、レイヴァさんそういうの一切使わないから、存在してるかすらも……」


 と、相棒が止めるのも聞かずにクロカワは部屋を飛び出そうとし……



「あ……」


「「「「「「あっ……」」」」」」



 そこで扉の前で俺達と鉢合わせしてしまった。


「ちょ、あ、あなたたち、レイヴァさん、花見さんも……え、た、たた、田中君や陽満さんたちまで、なな、なんで!?」


 バッチリ着衣を乱したままのクロカワは、真っ赤になって動揺してる。

 だが、もう見つかった以上黙ってる必要はないと、俺は相棒に物申してやる。


「おい、コラ相棒! クロカワがここまで迫ってんのに、何でヤラねーんだよ! コンドーさんだか何だか知らねーけど、そんなもん気にしねーでさっさとヤっちまえよ!」


 すると、クロカワは顔を赤くして俯き、相棒は慌てて、


「ちょちょちょちょちょちょちょちょちょ待ってください、レイヴァさん! そんな簡単に言うけど、避妊はちゃんとしないとダメだって!」

「ああ? 何でだ? なんでそんなことする! 俺はヤミナルにもシガーにもイロカにもドリィルにも、それこそ今まで抱いた女全員にそんなことしてねーよ」

「だ、だから、俺はこの世界の避妊事情が分からないし……それに妊娠とかしちゃったら……責任取らないと……」

「なら、責任とればいいだろうが! つか、お前は責任もってクロカワを守るって決めてんだから、とっくに覚悟決まってんじゃねーのか?」

「いやいやいや、そそそそそ、それとこれとは話が別っていうか! それに俺は、そ、その……まだ黒川さんと付き合ってるとかそんな……だから、こういうのはもうちょっと段階を踏んでからって……」


 うわ、ダメだな、こいつ。

 ヘタレにもほどがあるだろ。せっかく女の方がヤラせてくれそうだっていうのに、何やってんだ。


「…………そ、ソーダソーダ……」


 なんか、黒川が俺の傍らで小声で後押ししてる。かわいいなこいつ。


「だ、でも、もしものために、だから、ひ、避妊具がないと……」

「あー、もう分かったよぉ! じゃあ、それさえあればやるんだな! ……つっても、俺も使ったことねーから分からねえが……そうだ! ドリィィィィィィル!!!!!」


 俺はその場で大声でドリィルを呼んだ。すると、どこからともなく


「はい、ここに♥ ご主人様のお声が聞こえましたので~♥」

「!????」


 なんか、いきなり天井からドリィルが降ってきて、優雅に俺の傍に現れた。


「え、だ、誰、この人……」

「げ、ドリィル! うわ、ヒトバイヤの娘のエロエロ金髪ロールですわ要員……本物だぁ……」


 初対面のクロカワ、そして相棒は驚いた反応を見せる。


「おい、ドリィル。避妊具ってお前の親父は何か取り扱ってるか?」

「あら……え、えっと、ご主人様……そ、それは私に対してですの? 私的にはそれはあまり使っていただきたくなく……」

「お前にじゃねえよ! お前に使うか! つか、俺は使わねえ! かくかくしかじかほにゃらら!」

「なるほど、そういうことでしたら、絶対に妊娠しないクスリから何まで入手可能ですわ!」

「よし、手に入れろ!」

「承知しましたわ!」


 そして、ドリィルはまた姿を消した。

 やべえ……普通に便利だ……!


「さーて、これで心置きなくヤレるな!」

「ちょ、ちょっと! えええええ!!!??? な、何を勝手に……」


 相棒は慌てているが、知るか。

 俺は相棒を無視してクロカワに話しかける。


「おい、クロカワ」

「え、はい……」

「感謝しろ」

「……は、はあ……」

「ごにょごにょ、相棒とヤッたあとで、俺ともヤラねーか?」

「ソレはお断りします」




お世話になっております。こんな本能丸出しの作品ですがもうしばらくお付き合いください。


また、気が向きましたら【ブックマーク登録】及び【★★★★★】でのご評価も頂けましたら嬉しいです。

大変励みになります。


今後ともよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑輝く星を作者にブスっとぶち込んでください!!
とても大きな励みとなります!!
どうぞよろしくお願いいたします
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ