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ダンジョン・ハックアンドクラック  作者: cloudpowder
始まりの草原と灰降る洞窟
2/17

―TIPS1

時代は変わった。

或いは変わりつつある最中だ。


きっかけは量子能電算機の開発だった。


まるで高くボールを投げた時の放物線のように、西暦2000年を越えて、文明の進化は停滞の時を迎えていた。


が、そこにカンフル剤のように打ち込まれたクローニング、輪転式進化性AI、スポーツ化した機械化戦争、それらをはじめとした全てが量子能電算機の開発を後押しした。


そしてそれが完成してしまえばあとは簡単な話だった。


視野世界の完全解析、人類、どころか地球全体のアーカイブ化が始まった。


深海や地底、火山の中を除いて地球上でシミュレートされていないところがなくなるまでさしてかかりもせずに、人は、もう一つの世界を造る権利を得た。


ほぼ完璧にシミュレートされた模造地球世界を運営する組織は、[公社]と呼ばれた。


公社はシンギュラリティ後の全てを駆使して創世を始めた、量子生物(ナノマシン)による植林に擬態したサーバー[万博]の敷設、万能模倣粒子[電子]の開発、[魂魄]の証明と保護の確立、その解明を目的とした技術組織[魂魄機関]の設立、明らかに人間では不可能なオーバーペースで公社は創世の初期段階を完了した。


あからさまな新秩序を構築しようとするその企てに反発が起きないはずもなく、物理世界の上位既得権益層はありとあらゆる手を持って妨害を行おうとしてきた、が、全てが速さの前に無駄になった。


公社と現代貴族(モダンノーブル)の抗争が表に出始めたころ、ついに[人体の電子換算]エゴ・リィンカーネーションが発表された、発表されてしまった。

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