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幸運のZIPPO  作者: 霞 芯
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5話 キノコ

 賢介と沙織は茨城県の〝自分達の物〟となった山に来ていた。

正確には、様々な手続きが残っていたのだが、沙織が強く見に行こうと誘ったからである。

二人はレンタカーで来たが、賢介のペーパードライバーと言っても過言でない運転技術に〝ヒヤッ〟とさせられた。

 沙織は、「キノコ取りましょう!キノコ」と少し路肩の広い道に車を止めた賢介を促した。

賢介には、山もキノコも興味がなく、半分嫌々ではあったが、渋々ついて行った。

 流石に放置された山である。

草木は生い茂り、簡単には、二人に道を用意はしてくれなかった。

沙織は、「これ食べれそう!」とキノコの採取を始めた。

賢介は「食べれそうなものほど毒キノコっていうぞ

携帯でよく調べた方がいい」そう忠告すると、沙織は辛うじて入る電波を頼りに、携帯で調べ始めた。

「よくわからないな〜とりあえず取っておいて、後で捨てればいいっか」とエコバッグの中にどんどん

キノコを入れていった。

 小1時間山を歩いたであろうか?細い清流の川辺へ二人は出た。

賢介は、ここなら火事にならないであろうと、ZIPPOでタバコに火をつけようとすると、

また、ドラゴンな炎である。

賢介も慣れてはきたものの、相変わらずビックリさせられた。

河原でタバコ吸っていると一人の老人が近づいてきた。

沙織は老人を見かけるなり、「お爺さん!ここアタシ達の山ですよ、もしかして、キノコ泥棒?」と詰め寄った。

老人は、「すまん、すまん、あと100メートル手前がワシの山なんじゃ、夢中になったみたいだな?」

沙織「それなら、いいんですけど、私達、全財産叩いて山買ったので‥」

老人は、「全財産叩いて山買った!そりゃまた‥ところで、そのバックの中身はキノコかい?ちょっと見せてみなさい」と沙織の取ったキノコを見始めた。

「これはいかん!オオワライタケにスギヒラタケ、あんたら、キノコ取りは初めてか?案内者がいないと素人には危ない!」

沙織は「そうなんですか⁈スマホで解ると思ってました!」と答えると老人は、「まあ、君たちの山で、キノコを取ってしまったお詫びに、どうじゃワシの家で早めの夕食でも、老夫婦で退屈していてな!」

と夕食に誘ってくれた。

二人は〝どうする?〟と顔を見合わせたが、

沙織がすぐに「いいんですか⁈じゃあお言葉に甘えて」と返事をしてしまった。

沙織と老人は楽しそうに話している。

賢介は、渋々後に続いた。

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