〜交差する正義〜
投稿主は現役中学生なので不定期更新になると思いますが、ご了承ください!!
皆さん読まれたらぜひぜひ感想や意見などをよろしくお願いします。
第二話はプレビューが来たら書こうと思ってます!
第一話 「前田柚月」
随分と長く感じた夜は、次の日何かあると、そう言っていたように今となっては思う。
「ふぁーーん、、んん」起きたらまずは陽の光を浴びる。
それが毎日の日課だ、それが終わると母が用意してくれた朝ごはんを食べる。生憎今日は俺が嫌いな魚だったので焼き魚を半分食べ、あとは黙って身支度をする。母が何か言った気がするが、そういう時は大体愚痴なので、小声で「粗大ゴミがよ…」一言吐き捨てて、7時には家を出る。俺の家は学校からも近く歩いて10分ぐらいのところにあるごくごく普通の公立中学校だ。
「おーはよっ!」聴き慣れた声だ。「はあ。どうしたんだ?家は学校から反対だったろ」「何ため息なんかついてんのさ、いつも1人のあんたを迎えにきてやったのに」
こいつは林真理乃昔からの幼馴染俺とは違って学校でも人気で、部活でも県大会ベスト8。成績も優秀だし、おまけにこの学校で一番の美人ときた。こんな奴がなんで俺の所に来るんだ?みんなもそう思うだろうが安心しろ、俺も思ってる。
「てかお前髪切ったのか?似合ってないな笑前の方が良かったんじゃないか?」「な、何よ!レディーに向かってそれはないんじゃない?!」俺は怒る真理乃を無視し、空を見上げてると…(ん?なんか落ちてきてないか?)そこには隕石とも似つかない謎の飛行船のようなものが学校の方に落ちてきているのがうっすらと見えた。「お、おい真理乃。何か学校の方に落ちてきてないか?」「何言ってんの?どこにそんなもんあるのよ。あ!さては昨日寝てないなぁー?寝ぼけてるでしょ?笑笑」「いや!本当に飛行船みたいなもんがビューて学校の方に落ちてったんだよ!」「そんなんで騙されると思う?バカみたい」何故真理乃には見えていなかったんだ?本当に気のせいなのか?その疑問の答えは今日、分かることになる。学校に着き、席に座る。いつもの窓際だ。「おっはよー今日の登校中もイチャイチャしてたなぁ?」「そんなんじゃねーよ泰河」こいつは佐藤泰河クラスのいわゆる「陽キャ」とかいう奴だ真理乃のことが好きらしいから何かと俺に絡んできやがる。「お前は良いよなー幼馴染で、俺なんかいつも置いてきぼりだぜー」「だったらデートに誘えばいいだろ」「だって真理乃ちゃん朝以外忙しすぎて話しかけられねーもん」「残念だったな笑」「お、おいーそんなんないだろー」キーンコーンカーンコーン「おっとじゃあまたな」そう言って泰河は席に戻っていった。少ししつこいが悪い奴じゃない。コミュ症の俺でもあいつは分け隔てなく話しかけてくれる。
(そういや今日数学の宿題あったよなやったっけ?)
・・・・
案の定やってない。実は寝てる時無心でやってたりしないかな?と少し期待したがそんな都合のいい俺はいない。焦りながら宿題を出す。問題を見る…全くわからない。すると、「見せようか?」その少し低い落ち着いた声。この子は俺の好きな人の三浦優子ちゃんだ。「ほんと!あ、りがとう」少し声が震えてしまった。クソッ!意識してんのバレるじゃねーか!「あ!ううん全然良いよ私、数学得意なんだ!エヘッ「三浦さんには敵わないよ」エヘッてなんだ〜〜〜!!可愛すぎるだろこんなんエロゲでしか見たことないんだが!!おっと失礼。
もうこんな時間が永遠に続いてほすぃー。
…数分後
「よーしやっと終わったよ、ほんとに助かった!」「うん!どういたしましてじゃあ今度なんか奢ってよね笑」「わかったよ笑」うん幸せ今なら死ねる…いやだめだまだ何か奢ってからじゃ絶対に死ねないぞ!幸せな気持ちになりながらふと、校庭の方を見た。そこには今朝と似たような飛行船が、墜落していた。その飛行船の中から人影がうっすらと映り何やら作業をしているようだ。その姿に夢中になっていると、「ドン!おいっ!前田ぁ!お前何ボッーと校庭ばっか見とるんじゃしっかり授業に集中せい!!」「いや、今、校庭に飛行船が…」「ああ?何がきみたいなこと言ってんだ。お前、今度も点数低かったら補習だぞ!もっと危機感を持て!」「は、はい」クラスのみんなの目が痛い。俺を嘲笑う人、俺にドン引きする人、俺に怒りを示す人全てが俺の敵だ。ああ消えてしまいたい、ここから抜け出したい…「すみません前田くん具合悪いみたいなので一緒に保健室連れて行ってあげてもいいですか?。」三浦さんが言った。「ああ、なんて優しいんだ」「おう三浦さん。こいつ連れてってやれ」三浦さんは先生にはいと伝えると俺に小声で「大丈夫?」と聞き、俺がうなづくとそのまま二人で教室を後にした。
「ごめんさっきはありがと。三浦さんがいなかったら今頃泣いてたよ。」「ううん、いいの。それよりさっき言ってた飛行船?あれって本当なのかしら?」三浦さんならと思ったが、この聞き方飛行船は見えてはないんだろう。「ううん。何かと見間違えたみたい」ふーんと言った三浦さんの目は、少しだけ深刻そうに見えた。保健室に着いたが、先生はいないみたいだ。三浦さんに少し寝てると伝えると、もう少しだけここにいるというのでわかったとだけ言い、ベッドに横になった。ふと気がつくと、そこは見慣れた自分の家だった。家に入る。「ただいま」声が帰ってこない。黙って自分の部屋に入ろうとすると、母が父と何か言い争ってる。少し近づく。何を言い争ってるかは聞き取れなかったが、俺のことについてなのはわかった。すると、そこにピンポーンとベルが鳴った。父が少し不機嫌そうにリビングから出てくる。僕は慌てて階段の下に隠れる。父が玄関のドアを開けると、「アナタハ何歳デスカ?」と外国人っぽい顔をした俺と同じぐらい?の子供が、カタコトな日本語で話しかけてきた。父は、「悪戯なら帰ってくれ!いまはいそがし…」スパァン。父は、リンゴを皮を剥いた時のように皮だけになってしまっていた。「ヒッ、」思わず声が出た。子供がこちらを向くと同時になんとか頭を引っ込める。なんなんだあれは、殺人鬼かなんかか?皮になった父を踏みつけ、子供はリビングへ行く。それをドアの隙間から見る。そこにいた母は「驚きながらあなた、誰かしら!?警察を呼ぶわよ!」と脅したが、子供はまた、「アナタハ何歳デスカ?」と聞く。母は、「38よ、これで十分?気が済んだなら、私が警察を呼ぶ前に帰った方がいい…」スパァン。まただ、今度は、首、両腕、両足が、それぞれバラバラになっていた。震える。目を逸らしたいが、膠着して逸らせない。ただただ慄然している俺に。子供がゆっくりと振り向き。
「アナタハ何歳デスカ?」え?すでにバレていたのか?だとしたらこれから起こることは嫌でも分かる。「アナタ若イネ」子供は満足そうに言う。
「イマ連レテ行ッテアゲルカラネ」連れて行く?どこにだ?何もわからない。とにかくここから逃げ出さないと、この子供は一体何なんだ?
「モウジキ分カルヨ」どう言うことだ?俺の頭の中まで、聴こえているのか。「アッ、アト言イ忘レタケド…」はぁはぁ暑い。ここはどこだ、保健室か。さっきまで子供は夢だったのか。なんだよ「モウジキ分カル」って、ベッドから出ると保健室には、傷だらけの生徒でいっぱいだった。外もすっかり夕暮れだった。そこで呆然としてると、「前田?前田なのか!お前、頭が覚めたのか?!」泰河だ。「いやさっき起きたところ。てかなんだかの状況は何故、お前がここに?三浦さんは?」「三浦さん?そんな奴いたか?お前寝ぼけてんのか?それより大変なんだ!ここは今戦って怪我した人を救護する部屋になっている。ついてこい、泰河について行くと、そこは職員室だった。」「なんで職員室なんだ?」「まぁ見れば分かるさ」職員室に入るとそこには、なんとも形容し難い光景が広がっていた。「うっ、なんだこの魚が腐ったみたいな匂いは?」「ここの生徒の匂いだ」「みんな死んだのか」「あぁそうだ六時間目終了のチャイムと共に、謎の外国人の子供たちが無差別殺戮を始めたんだ。ここは死体安置所だ。もう何人も奴らに殺された。真っ二つになった奴やもう誰か分からないぐらいに切り刻まれた奴、もっと酷いのもあった」「そうか、」勿論理解することなんかできるはずない。しかし目の前の無残な景色にただ、絶望していた。「俺はこれから学校内に生存者がいないか、探してくる。お前もいくか?」
「いいや、その子供たち俺、夢で見たんだ、そいつらに歳を聞かれて首だけになった両親を…」「そいつらで間違いない、」「うそ、だろ。」本当に夢に出てきたやつが今ここにいるのか。「だが夢でよかったな」「なんでだよ?」「その子供は一人だったろ?今この学校で確認できているのは、三人だ。」「三人もいるのか!?」「ああ俺は幸い誰にも会ってないが、」「俺たちここで死ぬのか?」「そうかもしれない。でも、生きることを諦めることはできない。俺にはまだ夢があるんだ。」「そうだよな泰河!こんなところで死ねるかよ!」
その時、凄まじい轟音とともに、小柄な少女がその身の丈に合わない。
謎の銃のようなものをこちらに構え、「標準、良シ」と言うと、その瞬間爆音が鳴り躊躇なく、ライフルのような弾を放ってきた。その弾が俺の耳をかすりその風圧で廊下の壁に激しく激突してしまった。
動こうとしても足が言うことを聞かない。多分両足ともしばらくは動かないだろう。「くそっ、やられた。泰河無事か?」ふと、後ろを見ると。そこにはもう誰かも分からないくらいにぐちゃぐちゃになった人らしき物体があった。「たい、が?ついさっきまで、夢を叶えるまで死ねない。とか言ってたよな。なんで、なんで、なんでなんだよ。」涙で見えなくなった目を拭いながら、少女の方を見る。幸い少女は手に持った銃のリロードを始める。こいつら一体何が目的なんだよ。なんでここの生徒なんだ?ああ死ぬのかよ、次は俺だ。「誰か!助けてくれ!」廊下中に響き渡る声、こんな声出したのは保育園ぶりだ。ってそんなこと言ってる場合じゃない!しかし誰からも声が帰ってこない。「サッキハ友達トイッショニ殺シテアゲレナクテゴメンネ?次ハ当テル」少女が微笑みながら言ってる。こうなったら誰か来るまで時間を稼ぐしかない。「質問してもいいか?」「ナンダイ?」「お前らはどこ、から、きたんだ?」「私タチハベツノ惑星カラ来タ飛行船ガ壊レタカラココニ墜落シタ」今朝見たのは、こいつらの飛行船だったのか。「何故人を殺すん、だ?」「私ラノ飛行船ハ人間ノ寿命ヲ燃料ニシテ走ッテルンダ」「え?」奴らにとって俺たちは、ただの燃料なわけか、だから年齢を聞いていたのか。「ヨシ。リロード終ワッタヨ、今、楽ニシテアゲルカラネ」くそリロードが終わっちまった。このまま死ぬのか。少女がこちらに銃口を向ける。ああ最後にもう一度三浦さんに会いたかったな。」バンッ!俺は瞑っていた目を開けると、そこにはあの少女が三浦さんと対峙していた。
「み、三浦さん!?どうしてここに」「私の見通しが甘かったわ。あなた今朝見たのよね?飛行船」「うん実は…」
「殺シアイノ途中ニオ話トハズイブン余裕ナヨウネ」少女が撃ったライフルの弾をドローンから出てきたバリアによって弾きながら、三浦さんが言う。「あら私があなたごときの雑魚にまけるとでも?」「三浦さん!みんな殺されちゃったんだ!多分あいつらだ。泰河だって…」「泰河くんは何か言ってた?」少女と激しい交戦をしながら三浦さんが言った。「俺には夢があるって言ってたんだ」「そうねじゃあ泰河くんの分も柚月くんが夢を叶えなくちゃね」そう言った三浦さんは肩から太刀を取り出し、あの少女に走って行く。「バカネ自分カラ死ニニキタノカシラ」「ふっ笑バカはどっちよそこはもう私の間合いよ。」見事な連撃で少女を斬った後、刀身についた血を拭ながら、俺に手を貸し「立てる?さぁ詳細を説明するわ」
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