【第19話】異世界には女子会がない!?
「どうしようかな……これ……」
ルナさんに散々振り回され、手に入れたお宝(?)を眺める。
今回の収穫は貴金属類は全て換金し、結局ルナさんと平等に分けた。
そして手元に残ったのはゴーレムの頭に埋まっていた宝石と布で出来た"紐"。
「宝石は……装備品の装飾に使うとして……紐は……グリップとかか?」
紐の使い道はそれくらいしか思いつかなかった。
「うーん……自分用に1本作っておくか。魔法もまだ戦闘できる程上達してないし……」
しかし、この国でつかわれている剣のグリップは大体が革紐で出来ており、金属部分に布紐を巻いてしまうとどうしても滑ってしまう。
別に無理にこの布紐を使う必要は無いのだが、せっかく苦労した探索で手に入れた為、意地でも何かに活用したかった。
「しかしなぁ……布じゃ難しいよな……」
何か役に立つ知識はないかとスラッグさんに貰った本のページをめくる。
すると、一つ気になる項目があった。
――ヌホントウ
……これちょっと間違ってるけど日本刀の事だよな……
こういう記録があるって事は俺以外にも日本人の転移者がいるってことなのか?
「日本刀にするか……この紐も使えるし……」
この世界で主に使われている剣は刀身と柄が金属で出来ており、持ち手になる部分に革などを巻く物なのだが、日本刀の場合、柄が木で出来ており、それに紐を上手く巻き付けることで、美しい菱形の模様になるという物だ。
「よし! 始めるか!」
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「ねぇ……ソウマ君って今何してるのぉ?」
酒場に集まっているルナ、レナ、メルにエミリーが問いかける。
「作業場で剣を作ってるのよ。後ね、作業中には話かけない方がいいわよ〜♪」
「何でですか?」
メルがほろ酔いのルナに聞く。
「前にね〜。作業中のソーマにイタズラしに行ったことがあったのよ〜」
「お、お姉ちゃん! ソウマさんに迷惑かけちゃダメって前言ったじゃん!」
レナも少し酔いが回っているのかいつもより声が大きい。
「それでね〜♪ いざイタズラしようと思ったらね、凄い剣幕で怒られちゃって〜。"作業場はとても危ないんですよ!"とか"ルナさんが怪我したら大変ですよ!"とかいわれちゃって〜♪」
ルナが楽しそうに言う。
「ぐぬぬ……ソウマさんったら最近お姉ちゃんやメルちゃんばっかり構って! 最近アタシの事構ってくれないですよー!」
「ふふふ……男心は移ろいゆく物なのよ〜。レナにはまだ難しいかしら〜?」
「うう……エミリーさん! アタシに男心が何たるかを教えてくださいぃ!」
「な、何故私にそれを聞くのかしらぁ? 私は体は男だけど心は女なのよ! それに……ソウマ君の心ならコッチが知りたいわぁ……」
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「ぶぇっくしょん!」
作業場に響き渡る程大きいクシャミが出た。
「急に寒気が……風邪かな?」
酒場でそんな女子(?)会が行われているとは知らないソウマは作業に戻っていった。




