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月刊武上創刊号

作者: 武上 渓


ー月刊武上創刊号


これは作業方法上、投稿まで最短半年かかる為、その間をつなぐ意味で月一回、筆に任せて色々書いてみようと言う趣旨の物です。



先月2月24日の日曜日に、次回作の取材で府中の東京競馬場に行って来ました。次回作は、この競馬場で行われる日本ダービー日本優駿芝2400メートルが、クライマックスになる予定で、コースの雰囲気をつかむのが目的でした。

で、身動きできない状態では困るので、岐阜を11時に出て、府中競馬正門前駅に4時半に到着しました。この日はG1フェブラリーステークスが開催されていて、すでに帰る人並みを逆行して、渡り廊下を歩いて行きました。パドックでは最終レースの馬が周回してました。

フジビュースタンドなる案内版から入って行くと、正面スタンドのド真ん中に出て、正面ストレートが目の前に広がりました。最終レースがスタートする中を、スタンドを降りてゆくと、オジサン達が

「行けっ。行けっ。」

と唸ってるのが聞こえてきます。

降りきると、グランドレベルで外ラチまで行けます。でも、実際に馬が走る内ラチは遥かかなたで、最終レースの馬群も小さく一瞬で消えて行きました。ライブ感ゼロで取材は失敗かな〜という感じです。その場所から、左に内馬場に行ける地下道が見えたので、コースの内側に行ってみました。

ターフビジョンと言う、ちょっとしたビル程あるモニターの横から、正面ストレートを見てみました。ここと芝コースの間には、ダートコースがあって、距離的には同じ遠さでありました。そして、正面スタンドを見た時。異様な違和感に襲われたのです。


タンカー程もある横幅に、デパート程もある高さ…これはいったい何だ?。デザイン性も装飾性もない馬鹿デカい奇怪な建造物…。

それは、競馬の勝ち馬投票券と言う側面そのものでした。

実は次回作は、競馬のレースと言う側面のみで描くつもりでした。しかし、この正面スタンドを見て、それで良いのかという思いに襲われたのです。

競馬の勝ち馬投票券…馬券ですが、この側面には、全財産を失った人や借金にまみれた人達が存在します。もちろん、百円単位で上手に遊んでいる人もいます。正面スタンドというのは、馬券がゴミになったか、払戻金引き換え券になったかを確かめる場所なのです。そしてゴミになった馬券のお金で、この奇怪な馬鹿デカい建造物が、まさに地面から生えている…そんな感じを持ったのです。

これを次回作の中に描かないのは違うんじゃないか…。しかも、騎手がサラブレッド2才馬になって、彼女とダービーに挑むなんて話しを書いて大丈夫か?などなど…。すでに3話まで書いてしまってる状況で、現在も執筆は事実上停止した状態です。

付け加えるなら、未成年の子供達も読者として存在する中で、馬券という側面を描かない事で間違った認識を与えるんじゃないか…もはやマイナス思考の雪ダルマとなって転がり始めてしまいした。

まぁ、この作品は中止するという選択。主人公を女性騎手に変えて、主題も恋愛から願いをとげるとはどういう事なのかに変えて書く選択。の2つを考えています。


どちらにするにせよ、東京競馬場に行って良かったなとは思います。そのまま書けなくても、モデルとなる場所や人に対峙する事は、小説を書く上で省略してはいけない作業だという事を確認した思いです。タイフーンアイでも、梅田の堂島周辺を歩き回って得たものは小さくありませんでした。その場所に行かなければ感じる事ができない事は実に多いです。小説のネタに困った方は、いろんな場所を歩き回りましょう。たくさんの人に会って小説以外の話しを聞きましょう。まさに世界は知らない事に満ち溢れています。本やネットでは知る事のできない事があるんです。

作家よ取材に出よう!。で創刊号を締めたいと思います。

読んで下さってありがとうございます。では4月号でお会いしましょう!。


3月11日 武上渓





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― 新着の感想 ―
[一言] お久しぶりです。 創刊号見逃していました。すみませんでした。 次回作にむけての 取材先で 新たな閃きがあったようですね。 競馬については あまり分からないのですが、実際にその場に立って感じ…
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