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魔力がない魔法生  作者: とんび
2章 選考会編
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十六話 突然の襲撃

委員会の方に先程の報告をしてから再びMW研究部の方に向かった。


「あら、今日は遅かったわね」亜里抄がそう言って遼一の方を向いた。


「すみません。取り締まりをしていました」


「取り締まり?また絡まれたの?」


「いえ、いじめを発見したのでそれを摘発しただけです」


「そうだったの。まあ、これからはだんだんと減って来ると思うから」


「ええ」


「よし、今日もさっそくやっていこうね。全体的に上げるためにも必要なんだけどとりあえず何から始めればいい?」


「自分のように頭で組み立てながらコードを入力して完成させて行くのはいきなりでは無理だと思います。スピード重視にするにしてもバグがあったりしたら効率がかなり落ちますから、基本を忠実にこなした方が一番いいですよ。なので最初はその人のMWの特徴をとらえてどのようにしていくか考える方がいいです。メモを箇条書きで取りながら『こういうのを入れて行くのが良いな』と思ったら書きとめる程度をして行った方がいいです」


みんな真剣に遼一の言葉を聞いていた。


「うん、やっぱり基本通りの方が良いわけね。コードの種類はどうなの?」


「コードに関しても相性がありますからやはりごちゃ混ぜにするよりも威力特化型、スピード特化型などと言ったものに固定させておいた方が一番いいです。試合によって臨機応変にMWを変えるのが一番いいですからね。まあ、これも基本ですね」


「へぇ~、そこはやっぱり変わらないんだ。何か特別なコード使っているかと思ったわ」


「それはないですよ。MWの作りに関してですが作る会社によって特性が違ってくるんです。それを完全に把握さえしていれば誰でもと言うわけでもないですがほとんどの人ができますよ」


「そうね。でも、会社ごとのMWの把握なんてできないわよ?それに数が多いわ。オーダーメイドの生徒がいたらどうするの?」


「確かにそれはそうです。さすがに大会まであとニカ月で全てを完成させるのは無理です。それこそ皆がみんな、会社ごとの特性を把握して簡単に把握なんてされてしまったら技術師や開発者はたまったものじゃないですから。なのでグループごとに分かれてもらいます。オーダーメイドについてはこちらに考えがあります」


「考えってなんだ?」猛はそう言った。


「それは静香にさせます」


えっ!?といった表情で静香は遼一を見た。


「彼女にさせるってどういうことだ?」


「オーダーメイドは特徴が会社ごとと違いバラバラです。なので、全ての特性にある程度把握している彼女なら適任だと思ったからです」


「なるほどそういうことか」納得して猛は頷いた。


「それで、オーダーメイドではない私達のほうは会社ごとにグループ分けをするってこと?」


「そうです。そのグループに分かれてもらって、更にその中で片手銃、片手剣などと言った専門職に分かれてもらいます。二か月もあればみなさんは今の自分に近い状態になれるはずです。柊先輩や脇田先輩のレベルだったら、自分を普通に超えれますね」


「え!?あのレベルまでみんな持っていけるのか!?」猛が驚きながらそう言った。


「そうですね、自分が考えている通りであれば可能です。…みなさんの努力次第になりますが」にやっとしながら遼一は言った。


「みんな聞いた?努力次第であそこまでいけるらしいわよ?もちろんやるわよね?」


MW研究部のみんなは、はいっと言った。


「それじゃあ、グループ分けをするわ。特にうちの学校でよく使われている会社から分けていくわ」


「じゃあ、静香こっちについて来てくれ」遼一はそう言って静香を呼んだ。


静香は遼一のもとに駆け寄った。


「静香は別メニューなんだちょっとここを出るぞ」


「え?なにをするの?」


遼一と静香はMW研究部を出て歩きながら話した。


「まあ、そうだな。静香は感覚的なんだ。だから、みんなよりも飲み込みが確実に早い。だから全ての会社のMWを覚え込んでもらう。そしたら大体のオーダーメイド製であればこなせるからな」


「ぜ、全部覚えるんだ…」あははっと静香は引き攣りながら言った。


「感覚的に覚えていくからには全ての会社のMWには一通り触れていた方がいいだろうな。さすがにそんな準備はいくらなんでも無理だ。ましてやオーダーメイドの方にもなったらな。―――だから、静香のお父さんが働いている研究所に行くよ」


「え!?」静香はそう言ってポカンとした。


「行くよってことはもう許可取ってあるの?」


「ああ、俺は静香のお父さんを知っているからな」


「え!?お父さんのことを知っていたの?」


「…まあ、そうだな。とりあえず委員会本部に向かおうか」


「…うん、そうだね。私も丁度良かったよ。ファースト・ブルームにもいいたいことがあるし…」何かを決心したような表情で静香はそう言った。














遼一と静香が委員会本部に到着すると入り口には静香の父、蓮志が待っていた。


「よく来たね二人とも、さあ、中に入ってくれ」蓮志はそう言って静香と遼一を中に入れた。


「お、お父さん、なんで遼一君のことを知っていたの?」静香はやや緊張した顔でそう言った。


「ん?ああ、そのことかい?それについては研究室についてから話すよ」


「…お父さん今度はいつ帰って―――ふぐっ」静香は突然、蓮志に手で口を防がれた。


「……また帰ってなかったんですか?」遼一が若干黒いオーラを出しながらそう言った。


「いや~、なんのことかな~。僕にはさっぱりだよ~」そういいながらどこ吹く風といった感じだがもうすでに手遅れだった。


「はぁ…本当にいい加減にしてくださいよ。ちゃんとそのための定時制ですよ」


「……肝に銘じておくよ」苦々しくそう言った。


三人はいくつものゲートをくぐって最奥にあるエレベーターに乗って地下に向かった。エレベーターを降りてすぐ角にセキュリティー付きの自動ドアがあった。ドアも重厚な造りで重火器で破壊しようにもできないような造りだ。


「さてと」蓮志はそう言うとIDカードを取り出してスライドさせ、さらに目、掌と言った認証をすませると重厚なドアが開いた。


「さあ、ようこそ。ファースト・ブルーム研究室へ」


「わぁ~」静香はドアが開いて中を見た瞬間、感嘆の声が漏れた。


最新の機器の機械や見たこともないものまでたくさんあるのだ。技術者でもある静香がこのような場所を見たら驚かないのは無理だろう。


「……そう言えばここにファースト・ブルームさんはいないの?」静香は若干棘のあるような声で言った。


「いや、いるよ静香の隣りに」蓮志がそう言った。


「へ?いや、だからどこに―――」


「いやいや、だから静香、君の隣りにいるじゃないか」


「へっ?………えええええええええ!!??」思わず耳を塞ぎたくなる様な声で静香は叫んだ。


「りょりょりょ、遼一君ががが、えっとあのその…」あたふたしながら遼一にそう言った。


「ああ、そうだ俺がファースト・ブルームだ」遼一はいまだに慌てている静香にそう言った。
















「…そうだったんだ。遼一君がファーストだったんだ」そういいながら複雑そうな表情をした。


「ああ、その、今まで黙っていて本当にすまない。有野さんが家にあまり帰らなくて静香が辛い思いをしていたのは知っていたし。家族の関係に水を差したのは俺だ。…もう少し決断が早ければこのようなことにならなかった。自分の自己中心な考えでここまで引き延ばした。…誠に申し訳ない」遼一はそう言って深々と頭を静香に下げた。


「うん、確かに辛かったよ。小学校の運動会にも来なかったり、小さいころお父さんと遊んだ記憶があまりないから…。―――でも、遼一君の判断は正しいよ。ファーストは世界的にも有名な開発者なんだから私が遼一君の立場だったらそうすると思うよ。

だから、気にしないで、これからはここで色々と研究してお父さんとも話せるしこんなすごい場所に呼んでくれた遼一君には感謝しているよ?ありがとね」静香は笑って遼一に言った。


「そう言ってくれるとこっちも助かるよ」


「……それよりもさっき聞いたけど定時制でちゃんと帰れるのにお父さん帰っていないみたいだね?」笑みを浮かべながらそう言った。だがその笑顔が黒かった。


「い、いや~、そんなことは無いぞ?……いや、普通に帰れました」冷や汗をかきながらそう言った。


「へぇ~、じゃあ、お父さんが悪いのもあるんだね?」更に黒いオーラを纏いながら笑顔でそう言った。


「…そ、そうだな」タジタジになりながら言った。


「うん、でも、もう大丈夫だよ。今日から私はここで勉強させて貰うし」


「えっ!?ちょ、遼一君!今日だけって話じゃなかったの!?」連志が慌てながらそう言った。


「……静香の言った通りなんでよろしくお願いします」


「こちらもよろしくお願いします。あっ、それとお母さんにもさっきの事言っておくね?」素敵な笑顔で連枝に向かってそう言った。


「……ああ」この世の終わりみたいな表情でそう言った。


自業自得ですよ。まあ、これで定時には帰るだろうな。遼一は連志に対してそう思った。





















あたりは完全に闇に染まり静まり返っている頃、とあるビルの屋上で二人の人影があった。


「アイス、目標は?」外套で姿は見えないが声からして男と言うことが分かった。


「現在は先程、父親から言い渡された任務の準備をしている。出発は二日後の早朝になると思う」男と同じように外套で隠されているがアイスと呼ばれた人物は声で女性と言うことが分かる。


「…まったく無知っていうのは怖いな。完全に家からハブられているのによ。明日その任務で殺されるのにな。いつまで家を信用しているんだよ…。お前もそう思うだろ?」


「…分からない」抑揚の無い声で静かにそう答えた。


「そうか、お前は違ったな。まあ、俺と奴は境遇が似ているからなこの任務を請け負ったのもそれだしな」


「同情?」


「そういうこった。…まったく辛すぎるぜ。家絡みでここまで発展するなんてな。目標の新たな居場所が見つかってよかったな。これも全て例の死神のおかげなんだが…まあ、それはいいか。それよりもラッキーだったな魔法師襲撃事件のおかげで動きやすいぜ。…でも死神の野郎は裏切られたことないな。少なくとも家でもトップか、それとも関係ないかのどっちかだな」


「どういうこと?」


「簡単だ。家でハブられる奴は最後の最後までハブられる。家に残ることが救いという選択はないんだよ。つーことは自動的に死神は家でもかなり優位の位置に居るか、それとも御家柄は関係ないってだけだ。これは経験した奴しか分からねえな。もしくは間近で見ていた奴」


「…私には分からない」


「だろうな…。まあ、話は戻すが今回は誘拐と言うより説得の方が正しいか?あくまで合法的だから魔法師どもの心配はないな。ドンパチやるわけじじゃえねえから目立たねえよ。説得に関しては目標は堅物じゃねえだろあの当主と違って、まるで蒼龍家の当主みたいに見下しているな。…うえ、気持ち悪いものを思い出したぜ」


「気にしてる?」


「いや、寧ろ感謝している。妹にも会えたからな。今は幸せとは言えないけどな」


「…そう」


「結局は巻き込んじまったが、学園の生活は楽しめているか?俺は楽しいけどな」


「…普通」


「ははっ、アイスらしいな。俺は楽しいけど、友達を騙しているようで辛いぜ。自業自得とは言えるけど魔法師になって妹に楽させたいしな。それに合法的に蒼龍に繋がる奴等もすべて潰したいし」


「…あなたらしい」


「あははっ、そうか俺らしいか。…まあ、とりあえず雲居正平の説得の準備といきますか」


「…ええ」


二人の姿は消え、後に残ったのは静寂だけだった。



















やれやれ、かなりの時間を過ごしてしまったな。遼一はそう思いながら委員会本部を出た。


今の今まで静香と蓮志の三人でMWに触れていた。静香は何か掴んだような感じだったがかなり集中していたため時間が九時という時間までになってしまった。静香と蓮志は一緒に帰ろうと誘ってきたがさすがに親子の間に水を差すわけにはいかないので、一人で帰ることにした。


自操車乗り場まで向かおうとしたが、嫌な感じがした。委員会本部は大通りに面していないため人通りは少ない。当たり前だが好き好んで委員会本部の前を通ろうとする奴はいないだろう。


魔力索敵範囲を広げて様子を見ると急に目の前に人が現れて攻撃してきた。遼一はバックステップで避け応援を呼ぼうとしたが異変に気がついた。


世界の色が違った。灰色の世界と言った方が正しいだろう。周りには人がいなく静寂な雰囲気が流れていた。灰色の世界は大体10mの半円の規模だった。


これは幻術か?いや、そのような雰囲気はなかった。ということは…そう思いながら双剣のMWを構えながら周りを見渡した。


「無駄だぜェ?今のこの状態は霊力結界で外と遮断しているからなァ」フードをかぶった男が遼一にそう言ってきた。


魔法が使えないのはそういうことだったか。遼一は納得して男の方を見た。


「あァ、別にどうこうするつもりはねェよ。まあ、大人しくしていたらの話だがなァ」


「…お前は一体誰だ?」


「おうおう、でけェ態度だなァオイ!…まァいいかァ。俺は最近有名な魔法師襲撃犯だ」


コイツが犯人だったのか。一体なぜ俺を狙ったんだ?まさか…!遼一はそう思って男を睨みつけた。


「ハッ!気がついたかァ。狙いはお前じゃなくてお前の親戚だよォ。だから、大人しく攫われてろォ!!」


ゴウッ!と何か風が遼一を襲ってきたが遼一の目の前で全てが止まっていた。


「あァ?」男はどこか驚いたような顔をしながら風を打ち消した。


「テメェ…今なにしやがったァ?」不快そうな表情をしながらそう言った。


「教えるわけねえだろ」


「アハハハッ!その通りだなァ!霊力感じねェカスだから、これぐらいでいいと思っていたがァ…どうやら違ったらしいなァ…」男はダランと両手を頭の位置まで上げた瞬間男の頭上に、十個もの闇色の光の剣の形をした霊刀が姿を現した。


具現化?とんでもない霊力の持ち主だな。遼一はそう思いながら双剣のMWを構えた。


「全力で潰してやるよォ!!」そう言った瞬間に両手を勢いよく下げると一斉に遼一に向かって射出された。


遼一は落ち着いてそれを避けて、双剣のMWで落ち着いて振り払った瞬間、暴風といっても等しいものが男に向かって言った。暴風が起こったのは遼一は速度操作で剣で作った風の速さを操ったのだ。


「チッ!」男は舌打ちをすると大きく左に避けた。


「なっ!」しかし避けた左の方から暴風が迫ってきた。


「defensive(防御)!」男はそう言った瞬間大きな闇色の盾が姿を現して風を止めた。


英語?コイツまさか教会関係か?…チッ!こういう時に霊力ないのが忌々しい。遼一はそう思いながら男の方を見た。


「あァ~びびったァ。マジでびびったァ。…殺す!マジで殺す!」


「All the swords are summoned(全ての剣を召喚)!」男がそう言った瞬間、約百個の色々な種類の闇色の霊槍、霊剣が姿を現した。


「All swords are discharged(全ての剣を射出)!」そう言った瞬間物凄いスピードで剣達が遼一に襲いかかった。


しかしそれは遼一に当たることはなかった。全て停止したのだ。停止した剣は自動的に霧散するように空中分解をして消えた。


「ハァ!?どうなってンだよォ!」男はそういって遼一を睨みつけた。


「教えるかよ」遼一はその言葉を冷めたような目で言った。


「そうか…そうかそうかよォ!!決めたわァ…。―――A seal is released(封印を解放)」


そう言った瞬間、胸元が急に光って男の右手には灰色の槍が握られていた。見ただけで分かるほど神々しく、また美しさを誇っていた。遼一は本能的にあれはヤバイと感じた。


灰色の脇グラーシーザー、どんなものでも当たったら苦痛を与えるという槍だァ。深紅の破滅ロンギヌスほどじゃねェが…まあ、魔術セイズに通じてねェお前には分からねェか」そう言って槍を構えた。


魔術セイズ?」


「無駄話はなしだァ!!」そう言って槍を物凄いスピードで遼一の心臓目がけて突いてきた。


遼一は牽制するため剣で作った暴風を男に向かわせたが槍は止まらずそのまま、遼一に向かってくる。


「ッ!」遼一はとっさに槍に対して速度操作を使い、止めようとしたが止まらなかった。


「がああぁぁぁ!」遼一の左肩に槍が刺さった瞬間、苦悶の声が灰色の世界に響き渡った。


「…チッ貫通は無しか。位置ずらされるわ、威力落ちるわお前の能力厄介すぎだろォ。伝説級の槍相手にここまでとはほめてやるよォ」槍を抜きながらそう言った。


「があ…つっ…」遼一はそのままふらふらしながら地面に倒れた。


「…言い忘れていたがァこの槍はさっき言った通り呪いがあるんだよォ。気絶するほどの死にそうなァ激痛が意識を失うまで続く―――ってオイ!…なんでェ、テメェ傷が治ってやがる!?」


遼一はその言葉と同時に気絶した。















こいつ一体なんなだァ?男は遼一を見ながらそう思った。


不可解な点が多すぎるのだ。結界を維持するため通常の霊力は使えない。更に完全開放はしていないとはいえ霊物れいぶつでもある灰色の脇グラーシーザーまでも使用してもギリギリの勝利と言った方がいいだろう。


なぜあの時、霊剣を止められたのか、なぜ、灰色の脇グラーシーザーをずらされ、威力までも落されたのか。分からないのだ。更にこの男には霊力のカケラも感じない。霊力結界の中であの時のような高威力の暴風など出せるはずがないのだ。一体何者なのだ?男は自問自答をしながら遼一を見つめた。


「…ンなことはどうでもいいかァ。それよりもそろそろ出ないとまずいなァ」男はそう言って遼一を肩に担ぎながら周りを見渡した。


空間には所々ヒビが入り、周りの景色は歪んでいた。


「さすがに気づかれたかァ」


男は遼一を一日をかけて観察をしていたが魔法も碌に使えない雑魚だと判断し、一人になったところを速攻で攫おうとしたのだ。しかし、現実は上手く行かずこうなり、委員会の魔法師達が結界を取り囲んで壊そうとしているようだった。


こいつはやはり置いて行った方がいいんじゃないのか?男の頭の中にそういう思いがよぎった。


立花菜々子の親戚でこのレベルなのだ。日本で有名で実力もある菜々子が遼一より強いのは確実だろうと男は予想した。


「ハッ!何を思っているんだか」そう言って男はその思いをすぐ消した。


俺に敗北なんぞォありえねェ。この小僧が通常以下の霊力で済むのならその女は残りで済むはずだァ。問題ねェ。ニヤッとフードの奥で笑いながらそう思って男は闇に消えた。

明日も20時になると思います。

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