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祈りの傍で -1
2人の行方不明の報告を聞き、昨日も足を運んだ礼拝堂へイリスとリオは再び訪れていた。
堂内はセラとフィオの姿を探して歩き回るシスターたちの姿。
皆、不安そうな表情を浮かべている。
「お待ちしておりました、イリスさま、リオさま」
礼拝堂に入ってきた二人に声をかけたのはエリシアだった。
「エリシアさま。二人は、いつから姿が見えないのですか」
「昨日までは、確かに礼拝堂にいたのですが……朝になると、どこにも姿がなくて」
イリスは短く息を吐き状況を整理する。
「私たちも捜索します。行き先に、何か心当たりは?」
「いえ……ただ――」
エリシアは一瞬言葉に詰まったが続けた。
「二人は幼い頃、森の奥に“秘密基地”を作っていたようなのです。正確な場所までは分かりませんが……もしかすると……」
「……分かりました。行くぞ、リオ」
「はい」
2人は礼拝堂を後にし、人の気配が薄れていく森の奥へと足を踏み入れていった。
そこに待つものが“隠れ家”なのか、それとも別の何かなのかを、まだ知らないまま。




