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残された剣 - 2
王国騎士。
とてもかっこいい響き。
僕はこれから、凄い大人になるんだ!
幼いリオが目を輝かせていられたのは、わずかな時間だけだった。
自分の周囲の他の子どもたちは、大人に縋り泣き、助けを求めていた。
リオの目の光も、すでに消えていた。
小さな手で握った剣は、あまりにも不釣り合いな重さで、指が震え、刃先が僅かに揺れる。
「いいか!泣けば弱くなる。怒れば隙が生まれる。恐れれば、死ぬ」
淡々と、当たり前のことのように告げる大人たち。
「剣は、お前たちが生きるための道具だ。それ以上でも、それ以下でもない」
その日から、地獄の訓練が始まった。
倒れても、起き上がるまで終わらない。
血の味を覚え、痛みに慣れ、声を失っていく日々。
剣だけが、生きるために与えられた、唯一のものだった……。




