祈りの果ての
(短歌七首)
炭酸の
泡が細胞たたくから
入浴後には新たになれそう
ただ香る
空気の中に潜んでる
生きたいという希望を吸いたい
秋紅葉
ふと立ち寄った寺でみた
身に染み渡る赤さにみ惚れる
風に舞う
砂塵の粒が目に入り
泣いてるみたいな黄昏の街
時はゆき
時はまたゆき秘密さえ
流してくれる振り向きもせず
良い夜を
与えてくれる素晴らしい
部屋であるのは君のおかげだ
運命と
いうのはどこにあるんだろう
知らないけれどただ前を向く
手についた
罪を綺麗に拭いさり
それが祈りの果てのともしび




