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[4]-模擬戦闘-

...はぁ、悪い予感があったってしまった。魔法の試験を受けてた時に試験官がみんな目を点にしていたから違和感はあったけどまさかここまでとは....


「私たちが上位10人...ですか」


「あぁ、そうだ。誇りに思ってもいいことだぞ?」


「それを伝えた理由は?」


紺色の髪の男子が声を上げる。生徒代表として、話をしていた人だ。確か名前は...


東雲(しののめ)くん。いい質問だ。この魔法学校では強い魔法使いが上に上がっていく。簡単に言えば実力主義というものだ。その箱の中で君たち10人は1番上、いわば学校の顔になる存在だ。それを自覚し、心構えを持って欲しい。私はそう考えたのだよ。」


「ふ〜ん そんだけか? もっとなんかあると思ったんだが...」


紫髪のやつが声を上げる。確かにそうだ。もっと他のタイミングでも良かったはずだ。なぜ今なのだろう


「もちろん他にも理由はある。これは毎年の恒例行事なのだが、私は上位10名のあなたたちの実力が見てみたい。なので今から」


1拍を置いてから、学長は皆が驚愕する一言を発した


「私と模擬戦闘を行ってもらう」




 私たちは体育館に戻ってきた。やる順番は、なぜか私から... 学長の独断によるものらしい


 (普通こう言うのって成績順なんじゃないかなー...)


そう愚痴をこぼしながら道を歩く。やがて光が私を照らした。一見外だがここは体育館である。しかし、入学式の時とは雰囲気が全く違う。床も砂になっているし...なんだか本当のコロッセオのようだ


前を向くと、学長が杖を持って待っていた。私も定位置に着いてから杖を虚空から取り出す。学長の実力はまだ分からないが、只者では無いのはその佇まいで何となく察することができる。


「準備はよろしいですか?乙葉さん」


「ええ、大丈夫です。」


私は少し強ばった声でそういう


「ならば始めましょうか」


その言葉を合図とするかのように3つの魔法陣が展開される。色的に火、雷、水。基本的なものを見ようとしているのか...


魔法陣から予想した3つの魔法が勢いよく飛び出す。


(あまり速いわけではないのか)


私は身を翻し最小の動きで避けてみせる。連続で魔法は飛んでくるが同じものだ。この位のスピードなら前の世界だとそこら辺の冒険者だったら余裕で避けられる。手加減してくれてるのかな?


軽々と避けていると、魔法が一旦やんだ。


「あなたも攻撃してみなさい」


「ならお言葉に甘えさせていただきます」


言い終わると魔法の杖を前にかざし、7つの魔法陣を自分の周囲に展開させる。...さすがに全部氷魔法だ。あの時から学んでないわけがない。そして強すぎない具合に氷のつぶてを立て続けに飛ばす。


学長は最初はその場で避けていたが、飽きたのか浮遊魔法で飛び上がり、魔法を放つ。片手間でその魔法を防御魔法でいなし、杖を学長の方に向け続ける。


すると次は急激に近づいて来る。何をしようとしているのだろうか。魔法を止めて少し観察していると、学長の手に光の剣のようなもの握られていた。う〜ん、これは多分当たったらまずいね...


私と学長の間に5枚くらい防御魔法を展開する。しかし、学長は一振で5枚全てを粉砕した。おーっと... 咄嗟に床を氷にし、スケートの要領でその攻撃を避けた。剣が地面に刺さる。...刺さるというか地面を破壊したの方が表現としてあっているかもしれない。地面に届いた瞬間に地面が割れた。...化け物じゃないか?


「...えもしかして殺す気ですか?」


「そのくらいの気概で行かないと楽しくないだろう?」


頭のネジが2,3個ぐらいとんでってるんじゃない?気概だけではあるだろうが生徒殺すとかこの学校の長として大丈夫なのか...


考えてると光が目の前を掠める。危ない危ない。あれは当たったらダメなんだって 集中しろ私!下がりながら氷を飛ばしたり、氷を生成し壁にしたりしているが、それを全て薙ぎ払う光。...どう対処すればいいのやら... 光..ねぇ〜...


何か思いついたかのように私は辺り一面を雪景色にしてみせた。するとたちまち光の剣は制御を失い、霧散した。


「ほう?やるではないか」


学長が感心する。ビンゴ!あの光は周囲の光、つまり今の場合太陽の光を集めて使っているんだ。それを雪で乱反射させて、実質的に光量をあげてやれば光が多すぎて逆に制御できなくなる。...もしかして私って天才?そう思っていると学長が声を上げる


「ふむ、なかなかいい動きだね(ボソッ

...もうそろそろいいかな?」


「?何がですか?」


「終わらせてもいいかと聞いている」


「先生がいいならいいんじゃないですか?」


「なら最後にこれに耐えて見せろ!」


そういうと床に学長を中心とした大きな魔法陣が展開される。これは確か、大魔法と言うやつだっけか。


それは最終決戦の3週間前に編み出された魔法だ。当時はあまり使いこなせる人がおらず実戦投入されなかったし、私も使うことは出来なかった。だからこの目で見るのは初めてだ。...これは圧巻だな。使えはしなかったが対処法は知っている。魔法陣に強い魔力を加え、乱すことが出来れば放たれることはない。


魔法陣の一角に杖を突き刺す。そして、魔力を加える。...どのぐらい加えればいいのだろうか。適当に自分の魔力の半分でいっか。そう思い、魔力を一気に発散させる。大魔法は一撃で霧散し、光が舞う。


「素晴らしい。うん、素晴らしいよ乙葉くん。いい知識と判断力だ」


...あ、手加減するの忘れてた。あ〜やってしまった〜手加減してないことはなかったけど、とはいえ学長と互角に渡り合ったらダメじゃ〜ん!私の平穏な学園ライフが〜


「?なんでそんな絶望みたいな顔をしてるんだい?」


「あ、気にしないでください」


低い声でそういう。


「...そう。なら1度教室に戻りなさい。一応確認だがあなたのクラスは1-Aな」


「はぁい....」


トボドホと体育館を後にする。

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