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[14]-後日-

その場が一瞬凍りついた。...もちろん臨界魔法は使ってないよ?


「「え?」」


「ちょちょちょっと待って?あなた臨界魔法扱えるの?」


あ〜...またやったか


「え〜と多分...?いや前、学長に繰り出されそうになったんで、それを見よう見まねでやってみただけで.....」


苦しい、あまりにも言い訳が苦しい


「あ、あぁそれで魔力切れで倒れたと....でも魔力切れにしては反動が持続し過ぎな気が....」


「あぁ、多分魔力切れてないんで魔力酔いの方だと思います」


またその場が一瞬凍りついた。...もちろん(ry


「「え?」」


おぉっと2コンボ.....


「真似事でも臨界魔法を使って魔力切れを起こしてないと......それだったらたしかに納得だけど.....それ、とんでもないバケモンじゃない」


そう。名前的には魔力切れの方が魔力酔いよりも症状が重そうなのだが、魔力切れは即座に体がシャットダウンするから、案外体に負荷はない。しかし、魔力酔いは魔力切れよりも症状は軽いが、シャットダウンしない分負荷がかかる時間はとてつもなく大きくなる。結果、歩けなくなるぐらいに体が衰弱するのだ。


「えぇっと...魔力酔い以外では体にはなんともなかったですか?骨折れてるーとか」


話を変えようと質問をしたが、先生はなにかぶつぶつ言っていてこちらの声が届いていない


「ええっとぉ....先生?」


「ん?..あぁ、他に悪いとこ?それはないから安心してくれていいわ」


「あぁよかった」


「でもそうなのよね...エンシェントウルフと相対したのに致命的な傷のひとつもない.....」


あぁ〜またぶつぶつ言い出した。話を変えるのは無理なようだ。軽く絶望w さて、この状況どう切り抜けるか.....


ガラガラガラと扉が開く。誰だろうと思っていると


「体調の方は大丈夫ですか?乙葉(おとは)さん」


学長だ。顔を見ていないが声でわかる。話す度に良くない知らせを告げられるその声...今回はいい知らせを期待して振り向く。


「はい、学長.....じゃ、ない!?」


目の前にいる女性はたしかに容姿は学長そっくりだが、彼女とは服装の雰囲気が全くの逆であった。


「ふふふ、申し訳ありません紛らわしいことをしてしまって」


「それは間違えた私も悪いのでいいのですが...もしかして双子なんですか?」


「ええ。私はここで、副学長として勤めています。姉....学長は今、現場検証を行っていて手が離せないんですよ」


「げんばけんしょう?」


「君たちが、巻き込まれた事故についてです。私はそれについて、学校を代表して謝りに来ました。その節は本当に申し訳ありませんでした」


副学長が頭を下げる。


「あぁ頭をあげてください。五体満足で生還できたんですから」


「しかし、取り返しのつかない事態にもなり得たのも事実です」


「それにいい経験になったと、私は思いますよ」


豆鉄砲を食らったハトのような表情をする目の前の女性。その後すぐに正気に戻り、ふっと笑って言った。


「エンシェントウルフとの戦いがいい経験ねぇー...さすがはこの学校のトップ10ってところなのかしら」


ふとある疑問が浮かぶ


「あ、そういえば先生?」


「なんですか?」


「私って丸一日寝ていたんですよね?中間試験ってどうなりますか?」


「それについては想定外の事態につき、全員が万全の状態に戻るまで延期することとなっています」


「あぁよかった」


「こちらの不手際で被害者が不利益を被るのはあってはならないことですからね」


そこら辺の対応はきちんとしているようだ。


「体調が回復してからもしばらくは休校にしておくからしっかりと体を休め、次の試験に臨むように」


「はい。ありがとうございます」


その言葉に甘えて私はすぐにベットに横たわった。間もないうちにすぐにまぶたが重くなる。色々あったし体も疲れているんだろう。そう思い、すぐに意識を夢の中に沈めた


* * * * * * * * *


カツッ、カツッ、カツッ...

第12層洞窟。まだ冷たさがほのかに残る閑散としたその場所に響く1粒の話し声。


「あの者たちの実力はどうだった?(ウルフ)


「関西弁はともかくとして、あのピンク髪の少女。あやつは別格だ。学園の"らんく"制度では区分できない程にな」


「ほう..そんなにか」


「ああ。我らの計画が1歩進むぞ」


「それは良かった...全ては新たなる世界のために」


「新たなる世界のために─────」


2人の笑い声が不気味に反響した

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