[9]-およびだし-
ほのかに香る檜の香り。窓から差し込む淡い光。高級そうなソファや机。目の前に居座る確かな圧。そう、私は今、学長室にいる。
少しだけ前───
* * * * * * * * *
「「「お願いします」」」
机の上に教科書を並べてやる気満々で授業を受けようと準備していたら引き戸のガラガラとした音が教室中に響いた。
「授業中失礼します。乙葉 香蓮さんいらっしゃいますか?」
「はい、私が乙葉ですが.....」
「学長がお呼びです。至急学長室までお越しください」
とてつもなく嫌な予感がした
「...........いやです。」
「...いや基本的に拒否権は無いのですg」
「いやです!」
呆れ声のそれを遮って言う。この言葉で、知らせにきた先生の額に怒りマークが浮かんだ..気がした
「行きなさい!子供じゃないんだから!」
「いや〜だ〜!まだまだ子供だも〜ん!」
史上最強の大魔王とは思えないほどの惨めな足掻き...見るに堪えないね
「仕方ないわね〜」
お!行かなくていい?..と思った私がバカだった。突然として目の前が光り輝く。これは知ってる、テレポートだ!!
「え!?ちょっ..........まっt.........」
気づくと学長の前に立っていた...................
* * * * * * * * *
私は勘ぐりながらも目の前の人に質問をする
「ええっとぉ....なんで私、呼び出されたんですか...?」
学長はふっと笑ってから
「理由はわかりきっているだろう?」
そう言うが、私はその事実を知りたくなかった
「チョットナニイッテルカワカンナイ.......」
「"決闘"は必ず私の観戦がはいっている..と言ったらわかるかい?」
...だろうね。このタイミングで呼び出しを食らうのは決闘関連以外考えられない。でもまじかぁ〜見られてたのか.....しくじったな〜..なんかこういうこと多い気がする。うぅ...自分の軽率さが憎い.......
「それで〜...私に何をしろと?」
私は恐る恐る聞いてみる。しかし返ってきたのは意外にも
「いや?どうってことも無い。こういう天性の才を持った生徒達は少なからずいる。だからその子のために特別措置を取ろうなんてことはしない。」
ならよかった...特別措置なんて取られたら楽しいはずの日常生活がただの魔法の研鑽の時間に成り代わっちゃうからね。ふぅ、危ない危ない
「もうそろそろ中間試験がある。そこでAクラスの皆には教師達と戦ってもらう予定だが...くれぐれも手を抜かないように」
少しビクッてした。その言葉の本意はおそらく...
「あぁ、君の思っていることで間違いないだろう。これは油断しないようにとかいう生優しい言葉じゃない。教師たちの実力は君には取るに足らないレベルだ。だがな、なぜだか知らんが天性の才を持ったものたちは決まってその力を隠したがる。」
全部お見通しなのね...一体どれ程の数の天才達を輩出しているのだろうか、この学校は.....
「私から出す課題はひとつ。教師をボコボコにしろ。私から君が天性の才を持ったものであることを伝えておく。そうなれば幾分か本気でかかって来るだろう。それに圧勝しろ。」
「それって割とムズいんjy.....」
「あぁ、そうそう。これが出来なきゃ...」
私の声を遮ったついでにとんでもないことを口にする
「退学だからな?」
「...........は?」




