31話 フュリアの故郷と優しい魔物
読者の皆様、作者の大森林聡史です。
この度は、この小説を気にかけていただきありがとうございます。
よろしければ、内容もお読みいただけると幸いです。
宜しくお願い致します。
【クエスト オブ サンハルト2 31話】
「ほう、これが聖鉱石⋯ふむ⋯これを使えば⋯フュリアだったかな? この石に手をかざしてもらえるかな?」
「わ、私ですか!? はい⋯」
フュリアは驚いたが、言われた通り聖鉱石に手をかざすと聖鉱石の輝きが一層増した。
「こ、これは⋯」
「やはり⋯!」
「ファリム、これは⋯⋯?」
「フュリアの聖なる力を聖鉱石が吸収しているようだ。これをうまく使えば、船を更に強化できる⋯」
「しかし、フュリアはパーティーの守りの要だ。キラーシャーク戦には参加してもらわないと⋯」
「⋯私に心当たりがあります。サザンクロスの教会は、僧侶が多いですから協力してもらえると思います」
(サ、サザンクロス? 知らない⋯だけど⋯)
「行ってみよう」
「ケンイチ、船の改造は前に言った通り私達に任せてくれ。なお半年かかるから半年後にまた来てくれ。その間は私達が船を貸そう」
「分かった」
「おそらく、聖鉱石を使わないと勝ち目が薄いはず、何としても協力を取り付けて欲しい」
「分かった」
「では、半年後にまた会おう」
ケンイチ達はファリム達と別れ、サザンクロスの教会に向かった。
しばらく航海すると大きな教会が見えた。
「大きい⋯」
「はい。世界で1番大きい教会です」
サザンクロスの教会は、水色の壁で天井に大きな十字架があった。
窓は、美しいステンドグラスで出来ていた。
「ま、魔物がいる⋯!」
「待って下さい! 敵じゃありません!」
「え⋯?」
なんとここは、人間だけでなく魔物もおり、仲良く祈りを捧げていた。
「フュリア!」
「みなさん、お久しぶりです」
1人のシスターがフュリアに気づき、皆、近寄ってきた。
フュリアは、この教会の出身なのだ。
「フュリア、あなたは魔王を倒すための集会に参加したはず⋯お連れの方々は?」
「勇者ケンイチ様、盗賊バチョーさん、魔法使いアヤノさんです」
「勇者様! あなたが⋯」
「ケンイチです、お見知り置きを」
「実は皆さんに協力して欲しい事があるのです⋯」
フュリアは、理由を話した。
「なるほど、そういうことならば喜んで協力致しますわ、特に優秀なシスターを数名行かせましょう」
「ありがとうございます」
無事に協力を取り付けた、ケンイチ達はサザンクロスの教会を後にした。
「ここは、魔物もいるんだね」
「はい。魔物も中には心を入れ替える魔物もいます。一緒にお祈りしてくれてます」
「そうなんだ⋯」
フュリアの言葉に、3人共驚きを隠せなかったが、特に驚いたのがケンイチだった。
(僕が、知ってるゲームとは全然違う⋯だけど⋯これは悪いことじゃないはずだ⋯)
ケンイチは、礼拝堂を出る前に祈りを捧げている魔物をよく見た。
とても、澄んだ目をしており、穏やかで、獰猛な魔物の面影は全くなかった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
長い文章に、お付き合いいただき、心より感謝申し上げます。




