5.私、思い付いちゃった。
アリアンナを連れ二人で貸し宿に戻る。ラドリーに経緯を話し、アリアンナを紹介した。ラドリーと対面したアリアンナは俺に呆れた声で話しかける。
「あんたさ、こんな美人と一緒に居るのによく私を連れ込めたね……」
「ラドリーは宮殿で働いてくれていたメイドだよ。俺を慕ってついてきてくれたんだ。恋仲って訳じゃないからそのへんは気にしないでくれ」
「無自覚ムーブ怖っ……ま、いっか。私はアリア。よろしくね、ラドリーさん!」
「こちらこそ、よろしくお願いします。身辺のお世話でしたらお任せください」
「すっごい助かるー!私の天賦って収納するには便利だけど、家事炊事からは逃げられないからさ。苦手なんだよねー」
「確かに、そんな雰囲気してるよ」
口を挟む俺の頬をアリアが引っ張る。普通に痛い。
「んー?何か言った?」
「いえ……言ってません」
怒らせると絶対に怖いタイプだろう。丁重に接しないといけないなと強く思った。アリアンナは頬を離す。
「ところでさ、俺はこれからギルドで冒険に役立ちそうな情報を集めようと思ってたんだけど、アリアも来る?」
「その前に、ハントの天賦で試したいことがあるんだよね。うまくいったら路銀には困らなくなるかも」
「そんな都合のいい事……まあ、先にそっちを試してみようか。何をすればいい?」
「まずは魔物を狩ってアイテムを手に入れる所から!詳しいことはお楽しみってことで!」
「では、私は買い出しをしておきますね。夕飯の準備もしておきます」
「ラドリーさんありがとー!大好き!」
アリアンナはラドリーに抱き着き、ラドリーはアリアンナの頭を撫でる。構図が完全に親子だ。どうもアリアンナからは無邪気な子供といった印象ばかり感じてしまう。
アリアンナの巨乳とラドリーの爆乳が押し付けられ、服越しにも胸が窮屈であることが分かる。アリアンナはラドリーの胸を凝視し、ラドリーに問う。
「ラドリーさん……何を食べたらそんなに大きくなるの……やっぱ宮殿にいる人たちっていいもの食べてるの?」
「地位の高い方々はそうかもしれませんが、私はただのメイドですから。王都の方々と変わらないと思いますよ?それに、アリア様も大変ご立派ですよ」
ラドリーはアリアンナの乳房を揉み上げる。突然の行為にアリアンナは悲鳴を上げて飛びのいた。
「きゃっ!」
アリアンナは俺を見て呟く。
「ラドリーさんって意外と大胆ね……」
「うん。すごいよ、ラドリーは……まあ、少し王都から出て魔物を狩りに行こうか。アリア、近くに魔物の住処ってある?」
「そういう情報ならお任せあれ!王都を北へ出てすぐの森に低級の魔物が住んでるから、そこが一番近いよ」
「よし。そしたらそこを目指そう」
俺とアリアは貸し宿を後にし、魔物が住む森へ向かう。道中は前の世界の話や今までの生活の話など話題が尽きなかった。
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