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序章 アルコール依存症



 人はいくつかの顔を持っている。社会での顔、家庭での顔、仲間といるときの顔etc。たくさん顔を持っている人もいるだろう。一つしかないと嘆いている方は純粋で誠実なのである。顔は一つあれば充分なのだが、それでは小説にならないので、ここでは三つにさせて頂く。

 この小説の主人公は3ヶ月前まで、大層な酒飲みであった。彼は20年もの期間、毎日飲み続けていたためアルコール依存症になる。3年前からは朝から飲む毎日に変化し、アルコール漬けとなった。

 本章がスタートする前に、アルコール依存症について説明させて頂く。この病気は精神病でアルコールを毎日飲み続けると、年数に関わらずに発病する。

 飲酒経験の少ない年少者や女性は一年未満でも、罹病するので注意が必要であろう。アメリカでは12歳の少年がわずか、1日で発症した例もある。

 この病気は現在の医学では完治しない。進行性があり、断酒と再飲酒を繰り返すと病状は悪化する。断酒ができずに飲酒を続けると、平均寿命を大きく下回ってしまう。

 男性のアルコール依存症患者の平均寿命は52歳とのこと。この数字は断酒を続ければ続くほど伸びる。しかし飲み続ければ、内臓どころか脳や心臓、そして神経までいかれてしまう。ガンにかかる率も上がり、良いことは一つもない。

 それでもアルコールを止められないと、早々と人生から退場することになる。筆者の昔の飲み友は最近、心筋梗塞で逝ってしまう。むろん医師からアルコール依存症を宣告されており、享年は70歳であった。大した持病もないのに突然の発作で、アッという間の最後であったそうな。

 本人は常々酒が飲めなくて何の人生だ、と言っていたのを思い出す。このようにアルコール依存症は飲酒が生死を左右する、大きくて重い病気なのである。

 この物語の主人公はアルコールを止めるために、自助グループに入会しようとしていた。この自助グループのミーティングがアルコール依存症の生命線と言っても過言ではない。依存症についてはまだまだ説明が足りないので、追々述べさせて頂く。

  

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