表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死神の見える女  作者: 5414
12/18

ノアル

二十歳になったから自立がしたいと駄々を捏ねて実家からバス停二つ分の駅近マンション、、では無いか?

アパートとも違う気がする、ハイツって名前についてるけど、ハイツって何?

まあマンションとアパートの中間ぐらいの部屋で、一人今後の事に思いを巡らせている。

チャラ男は相変わらずついて来てるから、鬱陶しいのでベランダに追い出している。

ゴミ出しも掃除も買い物も出来ない奴なのでベランダで充分でしょ。


悪魔のお仕置きってどうするんだろう?


悪魔払い?


やっぱ聖水とか十字架とかかな?

エクソシスト的な儀式とかするのかな〜。


覚えられるかな〜


なんかちょっとドキドキしてしまう。


なんかアニメの主人公みたいでかっこいいし。


あ〜明日課長に有給の申請しなきゃ。


気が重い、、、


くそ〜悪魔め


私の有給が、、、、


だんだんムカついてきたのでベランダにいるチャラ男悪魔でも小突いて来ようかしら。


そんな事を思って鼻息を荒くしていると、玄関のチャイムが鳴った。


通販なんか頼んだっけ?


「はーい、今いきますね〜」


ドアの覗き穴?これなんて言うんだっけ?

そこから覗くとノアルが佇んでいる。

髪はボサボサ、裸足で服も汚れている。

手には、手には包丁を持って、、、、


待ってよ血がついてる様な、、、、


ウソでしょ、マジヤバいんだけど。


チェーンをつけたままそっとドアを開ける、、


「どどどどうしたの?」


どもってしまった。


「かえして、、、」


「へ?」  「何を?」


「とぼけないでよ、あんたがあたしのあっくんと歩いてこの部屋に入って行ったのみたんだからぁ〜

かえしてよぉ〜お願い」


「ちょっと待って、あっくんって?」


包丁がドアの隙間から出てくる。


「ちょっと危ないって何してるのよ、あっくんなんか知らないって」


もしかして、チャラ男悪魔の事言ってるの?

ノアルの好みだと思ったけどやっぱりそうだったのね。


包丁を持つ手首から血を流している、傷口からは白っぽい物が見える。


「ノアル大丈夫?怪我してるんじゃないの、救急車呼ぶから待ってて!」


「かえして!かえして!!かえしてよぉ〜」


包丁でドアを叩き始めた。ガンガンギリギリドンドン。

近所の人が出て来ちゃう。

いっちゃってるノアルに怪我でもさせられたら大変だ。


ベランダに駆け寄り、チャラ男に命令する、


「今すぐここから降りてエントランスからノアルのところに行って止めてきて!」



「お望みのままに」


チャラ男悪魔はキザったらしい言い方をしたと思ったら、三階のベランダから勢いよく飛び降りた。


驚いて叫びそうになったけど堪えられた。


玄関ではまだノアルがドアを叩いている。


ノアルの元へ戻り覗き穴から外を見ると、ノアルの後ろからチャラ男悪魔が歩いて来てはがいじめにした。


「主よ、この女もう死んでますよ」


「魂、喰ってイイすか?」


スマホの着信が鳴った、スゲーびっくりした。ちょっとチビったかもしれない。


ノアルのママからだ。


「食べちゃダメ!ダメだからね!まだ抑えててよ!電話に出るからそのまま待ってて!」


泣きじゃくるノアルのママは


「ノアルが手首を切って自殺をしたのよぉ〜イツキちゃんどうしよう〜どうしたら


電話が途中から聞こえなくなってしまった。


あたしの頭のキャパを超えたんだと思う、、、


ただただ立ち尽くしている。

良いね、ブックマーク、ご感想頂けますと祓えます。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ