スパイ活動
「ずっと、ネイルもできないおっさんばかりの職場なんて、クソつまんないって思ってたの。
でも、転職するって言ったってめんどくさいし、割とお給料だって良いし、結構お休み取れるし、課長の嫌味付きだけど。
このまま適当に男見つけて皆んなみたいに結婚という就職先に就いて昼ドラ観ながら旦那の文句言ってる未来が見えちゃって、、、、
自分が変わらないときっと何にも面白くならないんじゃ無いかってふと思って、、、、
今まで使って来た物や、やり方をちょっとだけいじって使いやすくしたり、恥ずかしいけど笑顔を作ってみたりして、少しずつ自分を変えてみたのよ。
そしたら、ベテランドライバーさんや挨拶してくれなかった外注さんとかが、挨拶してくれたり褒めてくれたり、コーヒー奢ってくれたりする様になったのよ。
自分の考え方一つで少し楽しくやりがいを感じる様になって来たの。
課長だってセンスの悪いだけでシニカルを気取っているんだと思うと面白いって思えるし。
一人前って認められるまで辞めたくないのよ。」
一気に言うと死神ちゃんはコンビニに入って行ってビールを持って来てくれた。
発泡酒じゃないビールを。
「君をスカウトしてやっぱり良かったよ。今日のお疲れ様会、乾杯しよう。」
お金払ったのかしらと、ちょっと心配になったけど、涙と鼻水でせっかくのビールの味なんかわかんないけど、うだつの上がらないおじさんに自分のやり方を褒められて認めて貰えて、嬉しくてホッとしたらなんだか泣けて来た。
コンビニのトイレで化粧を直して出てくると、死神ちゃんは切り出して来た。
「実は君をスカウトして良かったにはもう一つあるんだ。」
「あのぉ〜理由の一つ目ってなんでしたっけ?」
「ははは、機会があればまた話すよ。面白いね君は」
なによ、ケチ
なんだっけ、まさか面白いって理由?
ほんと信じらんないっ!
「何睨んでるのさ、それでねもう一つの理由って言うのが、神の中でチョットロシアの悪魔の悪戯が過ぎるって事になっててね、なんとかしなきゃって言う事になってたんだよ」
「君をスカウトしてすぐにこの流れだ。ロシアの悪魔のお仕置きができる良いチャンスなんだよ。僕らは悪魔に気づかれやすいから探すのに苦労していたんだよ、ロシアの死神は酒ばかり飲んで動いてくれなかったしね。」
ロシアの死神って、、、、、、、
死神ちゃんからのミッション依頼は、取り敢えず中に入り込んで様子を見てからお仕置きの支度に取り掛かろうって事となったので、IDができたら、ちょっと無理があるかもしれないけど。ロシア旅行の懸賞に当たった事にして2週間の有給を取る。
課長に凄く嫌味を言われ、その後もこの件をネタみたいにネチネチ言われると思うといっそのことロシア大使館に就職してやりたくなるけど、、、話がずれちゃった。
ロシア連邦参謀なんちゃら、ゲーウルウーって所に潜入スパイに行くと言う事になっちゃったみたい。
ホラーではなくなっていませんか?(笑)
まあ楽しんで頂けたなら本望ですが、、、、
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