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[第五部完結]【書籍化】大魔術師様に嫁ぎまして~形式上の妻ですが、なぜか溺愛されています~  作者: 狭山ひびき
大魔術師様の妻は譲りません!

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サンゴキノコの作り方 1

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 勝負が終わるまでグレアム様には手出ししないと約束を取り付けて、わたくしは今夜はこのままグレアム様がいらっしゃるお部屋に一緒に泊まることになりました。


 さすがにもう真夜中ですからね。勝負は明日に持ち越しです。

 ドウェインさんはカペル島でお待ちくださっているガイ様とロックさんに現状をお知らせに行ってくれています。

 お知らせした後で、ドウェインさんも戻ってくるそうです。なぜならドウェインさんが欲しがっているサンゴキノコがかかった勝負ですからね。戻ってこないはずがありません。止められたとしても意地でも、どんな手段を用いてでも戻ってくるはずです。ドウェインさんですから。


「さっきは恥ずかしいところを見せたな」


 もう遅いので早く寝ようということになって、わたくしはグレアム様とともにベッドにもぐりこんでいます。

 わたくしを抱きしめてグレアム様がそんなことをおっしゃったのですが、わたくしにはよくわかりませんでしたので首を傾げました。


「恥ずかしいところ?」

「……ファシーナに乗りかかられていただろう?」


 ああ、あれですか。確かにびっくりして慌てましたが、別に恥ずかしいところだとは思いませんでしたよ?


 ……あ、でも、これはもしかしなくてもドウェインさんの言っていた男の沽券とかいうやつですね。不用意なことは言ってはダメなやつです。


「恥ずかしいとは思わなかったので大丈夫です」

「……そうか」

「はい。それよりも、グレアム様がご無事でよかったです!」


 メロディの言うように一服盛られてもいなかったみたいですからね。

 グレアム様は朝からずっと飲まず食わずだったらしくて、喉が渇いたとおっしゃるので、部屋に置かれていたお水をわたくしが魔術で安全確認した後でお飲みになりました。

 お食事も取れればよかったのですけど、真夜中ですのでさすがにお料理を持ってきていただくことはできなかったのです。


 グレアム様が魔術が全く使えないのは心もとないとおっしゃいましたので、グレアム様の結婚指輪の闇の魔石にわたくしが魔力を注いで、ひとまずは魔石を介しての闇の魔術だけは使えるようになりましたが、やっぱり腕輪は外せませんでした。


 なんだかんだと、丸一日気が張り詰めておりましたから、グレアム様の腕に抱きしめられると、安心してだんだんと眠くなってきます。

 何故ここがわかったのかとか、どうしてドウェインさんがいるのかとか、グレアム様にここに来るまでのことをお話している間に、瞼も持ち上がらなくなってきました。


「おやすみ、アレクシア」


 グレアム様がちゅっと額に口づけてくださる感触がします。


 ……本当に、グレアム様がご無事でよかったです。


 わたくしは夢うつつの状態でふにゃりと笑って、そのまますーっと夢の世界に落ちていきました。






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