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7.仕切り直して作戦会議

吸血鬼2人の登場から、気を取り直しての作戦会議。

果たして、カミラは今回も無事に里帰りできるのか?!


※そう、今回は里帰りエピソードではなく、里帰りの道中のエピソードがメインとなります。ご承知下さい。


もし良ければ、お付き合い下さいませ。

 立ち話もなんなので一旦席について、場を仕切り直す事になった。店主と秘書が出してくれるお茶とお菓子を食べつつ、今回の話を整理する。ちなみに夜寝と朝愛には特産品のトマトジュースが出された。

「どうぞ召し上がって下さい、朝愛様」

「ありがとう。アサメでよいよ」

「こちらどうぞ、夜寝様」

「かたじけない。我が輩もヨイでよい。」

「では、そのように。」

2人は美味しそうにトマトジュースを一気飲みし、おかわりを求めて2杯目からゆっくり味わっていた。


ヨイが先程の話をまとめる。

「ふむ、つまりこの村では3年前から変死事件が起きていて、犯人は人狼かもしれないと。君らは自衛出来るから良いとして、我らにはひとまず店主の護衛を頼みたいのだな?」

「えぇ、そうなの」

「店主、何故先程は夜な夜な人狼が出る、と言っていたのだ?吸血鬼の可能性もあるのだろう。実際に見たのか?」

トマトジュースを片手に銀髪紫目のアサメがバビノアを見た。

「私は遺体をいくらか見たのです。所々千切れており損傷が激しくて、噛み跡や歯形もありました。あれは人狼でないと説明がつきません。吸血鬼はあなた方のように血を吸うでしょう?」

「種族的には見た目以上に怪力だから、人間やターゲットが抵抗した際には牙の穴2箇所だけで済まない事もあるぞ」

「一概には言えませんね。」

「なるほど、そうなのですね」

うーむ、と一堂が考え込む。

人狼は、満月の夜に狼となり、人を襲う。しかし、普段は人と同じように生活しており見分けがつかない。どのように探すべきか、悩ましい。キース・ヒースはハーフで例外であり、通常は変身するタイミングを選べないし、若い人狼は変身した時の事を覚えていない者もいる。実に悩ましい。


「そういえば、この村1番の農園を持っていて1軒素晴らしい宿を構えている方がいらっしゃいました。その方は何者なんです?」

「あぁ、パウロさんですね。彼は村で1番大きい農園を管理していて、山も所有している地主です。行商人でもあるので村一番のお金持ちですよ。彼は村人にも優しく富を独占しないので、村人全員から親しまれています。」

「彼にも協力を依頼した方が良いかもしれません。出来る事が増えると思います。」

「そうですね、それはいい」

「「まずは権力者を味方につけるのだな?」」

満面の笑みでヨイとアサメが言った。


その後いくらか話し合い、店主のバビノアがパウロに協力を依頼する形でまとまった。


 区切りがついたので、追加のお菓子を皆んなでつまみながら一息つく。お菓子ばかり食べているがお菓子は別腹である。すると、店長がおもむろに語り始めた。


「では、改めてこの村にようこそ。しばらくのご滞在の間、よろしくお願いします。これから一緒に頑張る皆さんに1つ、お願いがあります。」

「「「「「?」」」」」

「実はワタクシ、代々占い師の家系でして、表向きは敷物もとい布屋、裏家業は占い師を恥ずかしながらやっております。」

まさかの店長のカミングアウトであった。

「実は私グラトも、店長の家の補佐で秘書の傍ら、代々霊媒師をやっております」

続いて、秘書まで驚きのカミングアウトした。

(((((なんかわからないけどスゴイ!!!)))))

カミラ達一同、あまりよくわかっていなかった。


「みなさんには、情報を集めて夜に1人、誰を占いたいかを教えていただきたい。」

「ふむ?」

「残念ながら、毎夜1人しか占えないのですが、頑張れば人か否か?を占うことが出来るのです。」

「私は逆に、霊媒師というだけあってお亡くなりになった方が何者だったのか?を頑張れば知る事ができます。」

「ちょっと魔女の術に通じるものがあるわね?紅茶占いとか占星術とか、そちらの方かしら。でも、2人とも、無理は禁物よ。」

「大丈夫、言うて表と裏の家業のついでの範囲」

「ワタクシも同じく。」

なんと、頼もしい事である。


 ひとまず、この村に居るかもしれない人狼ないし吸血鬼を探してどこかに隔離、人が殺されるのを止める事がここにいるメンバーの当面の目標となった。

 ひとまず近々で言うなら5日後の満月の夜までが勝負の目安である。件の人狼ないし吸血鬼は魔女協会預かりとなるだろうが、適切な機関へ引き渡される事となる。正確には群れに戻されるはずだ。そこらへんは、異種族間での決まりに沿って対処される。


 青空市を明日開催するので、その時に色々情報を仕入れてみよう。と言う事になった。


「人狼の好物も吸血鬼の宝物もどんとこいよ!品揃えだけは負けないんだから!」

「「不安」」

「「頼りになりますね!ワクワク」」

「カァァー!!!」

「「我々もお手伝いいたします」」

三者三様の反応である。

「まずは今夜、パウロ氏を占っておきますね」

「えぇ、お願いします。協力者候補ですもの、それが良いわ!」

 大体の動きを決めて、この場は解散となった。今後は店長の自宅か、秘書の自宅の隣の隠れ家バーが集合場所と決まった。


 ちなみにヨイとアサメは、キース・ヒースについていきたいとかなりゴネたが、そもそも護衛役なので今夜は店長・秘書について行くこととなった。

 ちゃっかり店長一押しの商品、キース・ヒースも購入した物の色違いをそれぞれ手に入れてご満悦であった。店長も秘書も呆れ顔である。いわば、今回の前報酬である。

やっと話が始まりました。長くなる予感ですが、もし良ければ皆様お付き合いください。


できれば前回の倍の、12話くらいで終わりたい。

でも、まだ予定は未定です。←

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