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パジャマパーティの翌朝

結局ヨイとアサメはカミラ達の所に残りましたが、布団が足りない為、カミラと楓・キースとヒースが二段ベットの下2つで寝て、ヨイとアサメは上2つで寝ました。ヨイもアサメも細身ですが体格が良いので場所をとります。

 翌朝。キラキラ光る薄紫色の光を感じてアサメは目を覚ました。カミラの枕元の薔薇が朝日に輝いていた。実は、アサメは魔力感知が得意だった。

 何だ、朝かと思って、パジャマの帽子を手にいそいそと起き出すと扉がノックされた。


 扉を開けると、リエラと息子が立っていた。

「ん?早いな、どうした?」

「お客様、後はよろしくお願い致します。朝食の準備も済んでおりますのでいつでもお客人とどうぞ。」

 リエラがフロントに戻ったので、息子を中に案内しアサメは椅子を勧めた。

「パパ、定期報告です。昨夜の住民一覧から該当者を探して占ってもらいましたが、赤い令嬢は白です。黄色い令嬢は今夜占う予定です。」

「わかった、ありがとう。キルマンがここにいるということは、ダミアンがあちらに残っているのか。」

「はい、万事問題ありません。」

「キルマンとダミアンには良い物をあげよう」

 微笑みを浮かべたアサメは可愛い息子のキルマンを愛でつつ、懐から緑色の飴が入った缶を取り出した。

「え!本当ですか?」

 すっかり見た目は青年かつ親譲りの美形なキルマンではあるが、人形のような雰囲気が一変し、驚き顔を浮かべると一気に年相応の雰囲気が出た。

 彼はまだ16歳である。実はキース・ヒースとも歳が近かった。

「特別な飴をあげよう。ご飯の時、僕がついている時にだけ食べて良いよ。」

「わぁ、ありがとうパパ」

 缶を丸ごと息子に渡すと、カミラが起きてきた。

「おはようございます。…まぁ!息子さん??アサメさんとヨイさんに似てますね?!

 …あ!その飴を息子さんにあげるなら、こちらもどうぞ!」

ぽんっ!!!

 カミラは手に瓶を一つ出した。

「私の味覚とリンクさせた飴だけあっても不便でしょうから、こちらも併せてどうぞ。食べた物を私の味覚で再現する合わせ飴です。ヨイさんにも渡しましょう。」

「良いんですか!ありがとうございます」

「私が何を食べているか、離れているとわからない思うので。こちらがあれば皆さんの食べた物を都度再現出来るからより便利かと。飴を2粒食べるのが面倒かと思いますが」

「助かります!こちら、息子のキルマンです。キルマン、こちらはかの有名な森林の魔女・カミラ様です。ご挨拶を」

「はい、カミラ様初めまして。私、キルマンと申します。今後とも何卒よろしくお願い致します。」

「まぁ、カミラです。キルマンさん、こちらこそ今回はご助力をありがとうございます。是非よろしくお願いします」

 にこにこしながら、自然な流れで握手した。すると、カミラの手を取り…

「カァァ、アホー」

ぽわん!

 楓が飛び出してきた。

どうやら、挨拶という名の手チューをしようとしていたらしい。それは楓により未然に防がれた。

「おぉ、可愛いです」

「カァァ!」

 キルマンは楓を見ると目を輝かせた。それに対し、バサバサと翼をはためかせてキルマンを威嚇する楓。キルマンの意外な反応に微笑ましく思いつつカミラとアサメは2人の様子を眺めていた。

「おはようございます」

「ご飯を食べる時間か」

 奥からヒースとキースも起き出してきた。

「キルマン、キースさんとヒースさんだ。挨拶を」

「キース様、ヒース様、おはようございます。アサメとヨイの息子のキルマンです」

「「初めまして、よろしくお願い致します」」

「立ち話もなんですから、朝食をいただきながら話しましょう」

 挨拶が続きそうな雰囲気だったが、一行は宿のラウンジに移動した。ちなみにヨイは朝にめっぽう弱く、アサメとキルマンの2人がかりでやっと起きてきた。


「ここのトマトジュースは本当に美味いな」

「トマトが新鮮だね、おいしい!」

「我が家に取り寄せなども可能だろうか?後で確認しよう」

「「…。」」

 朝からヨイとアサメ、キルマンを前に食事するのは中々に眩しい。しかし、キースもヒースも、ご飯に集中する事にした。カミラは常にマイペースなので問題ない。

「楓、お前これ好き?」

「カァァ、ダイスキ!」

 キースが楓に自分の皿にあったチーズをわけてやる。楓はいそいそとキースからチーズをもらうと食べ始めた。

「楓さん、僕のもたべますか?」

「クルル、エッ?」

 楓は戸惑っていたが、少し考えた後にこう答えた。

「モラウ、アリガトウ」

 楓はそわそわしながらもキルマンの方に寄っていきチーズを食べると、キルマンが楓の頭を撫でるのを許した。

「さすが、楓。僕らの師匠!」

「あぁ、さすがだ。」

 ヒースは楓をキラキラした目で見つめ、キースもこっそりにやけ顔で見守っている。

 実は今回急激に距離を縮めてくる吸血鬼コンビにドン引きしていたキースとヒースだが、楓から(仲良くしとくと都合が良い!)と入れ知恵されて、少しだけ距離を縮める努力をするようになったのだ。

 なんだかんだ、キースとヒースの面倒を見ている楓は1番すごいのかもしれない。

「今日は2日目の青空市だね」

「昨日より上手くやるぞー!」

  気合を入れるヒースとキースに、カミラは微笑む。


 かくして、朝食を済ませ広場に移動した面々は楽しく青空市の準備をするとお客さんを待った。すでに広場にはお客さんがちらほら集まり始めていた。青空市2日目のスタートである。

キルマンは楓が気に入ったようですが、楓はカミラ・キース・ヒースに目を配るのでいっぱいいっぱいです。楓は魔カラスなので夜の生き物と比較的相性は良いです。

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