エピソード2 振り返り用:あらすじ&用語&登場人物情報まとめ
エピソード2のあらすじや設定やキャラクターをまとめています。
読書再開のときなどに、ご利用ください。
【エピソード2のあらすじ】
気弱な少女『アオイ』は無愛想な少年『ソウ』と武装警備員を続けていた。ある日、スラムに迷い込んだソウを追っていたアオイは、猫耳帽子の『シノブ』と会う。
小柄ゆえに子どもだと思っていたシノブは、実はサクラダ警備の先輩社員だった。シノブは開口一番に新人未満とアオイたちを挑発するなど厳しい面を持ちながらも、同時にアオイたちを実の姉の様に心配する情に篤い面も持っていた。
戦場や訓練を通してアオイもシノブに対して姉のような信頼を抱く。しかし、地下大鉄道防衛戦のさなか、シノブは弟妹を亡くしていることが判明した。アオイは、弟妹の代わりに心地よい空間へ潜り込んだような罪悪感に苛まれる。そして同時に、シノブもアオイとソウを弟妹の代わりにしていることをトモエに指摘され、不健全な関係に思い悩む。
そんな中、任務中に謎の部隊から襲撃を受けたアオイ、ソウ、シノブの三人は地下深くの坑道に転落してしまう。追撃者である『タケチ』がシノブの両親を殺した犯人であることが判明し、同時にシノブと同じ様に妹を亡くした復讐に燃える志士であることもわかった。
タケチに心の甘えを突かれ葛藤するシノブは、現在の最善を尽くすために、過去を諦める決意をした。
途中の攻性獣乱入からの脱出のさなか、弟妹の代わりではなく新人としてアオイとソウを信頼することを誓い、生還を果たした。
【人物】
※各キャラのカラーイラストはしろねこ。様による有償作品になります。シャーペン製ラフ画は作者。
・アオイ
フルネームは、アサソラ=アオイ。気弱な少女。
母星系出身で、先に渡航した姉を追って開拓星ウラシェにやってきた。借金返済のために、武装警備員になる。
感受性が高く、頭の回転は早い方。特に生物の行動パターン分析能力に優れ、作戦立案能力が高い。軽機関銃による後方支援を担当し、戦場を観察しながら戦術提案を行う。
生物オタクで生物関連の話題では饒舌かつ早口になる。「不思議な動物チャンネル」が楽しみで、ついつい夜ふかしをする。気弱で人の顔色を伺っていたので、相手の言いたいことを察するのは得意。
カレーが好物。
・ソウ
フルネームは、クウガ=ソウ。無愛想な少年。
出自は不明で、研究所で被検体として過ごしてきた事以外は不明。人戦機の操縦技術に優れ、ベテラン以上の戦闘能力を誇る。研究所での評価を上げることに腐心していたため、極端な効率主義者。
無愛想で周りを気遣うことは滅多にない。直球で言いたいことをいうので、トラブルメーカーになる事が多い。
『トモエ』に拾われた事に恩義を感じており忠実。一方で、後述の『リコ』とは相性が悪く、いつも喧嘩をしている。
梨とリンゴジュースが好物。
・シノブ
フルネームは、カリノ=シノブ。サクラダ警備社員の女性。ウラシェ出身。スラム上がりで、言葉遣いも性格も荒い。戦場では獰猛な面も見せるが、一方で身内には情に篤い。
スラムで路上生活を送っていた頃、治験費目的で脳改造手術を受け、超人的な聴力を手に入れている。音響定位すら可能な探査能力を活かし、戦場では斥候兵を担当する。ただし、人員の少ないエピソード2では、一時的に小隊長を兼任している。
脳改造の代償で味覚は退化しており、好物はなし。
・トモエ
フルネームは、サクラダ=トモエ。サクラダ警備社長の女性。ウラシェ出身。怪我によって失った視力を、バイザー型視覚デバイスによって再建している。
元はフソウの大企業『イナビシ』に所属していた。イナビシ所属のオペレーターである『チサト』(後述)の元先輩で、怪我をする前は人戦機乗りだった。
・リコ
サクラダ警備メカニック担当の一人。奇怪な物言いが多めな、感性系メカニック。ハイテンションかつマイペースで、ソウをおちょくるのが大好き。後述のカジには頭が上がらない。
・カジ
本名はカジガヤ=タクミ。サクラダ警備のメカニック主任。職人気質の親方肌。リコに対して手厳しいが、なんだかんだで面倒見はいい。元はイナビシのエンジニアでチサトとも知り合い。
・チサト
フルネームはチドリ=チサト。
イナビシのオペレーターで、トモエの元部下。トモエやカジなど、サクラダ警備メンバーと知り合い。指揮能力は高く、容姿端麗でイナビシ社内や武装警備員などのファンも多い。
重度のミリタリーマニアで、動画配信、モデルコレクションなど趣味の領域は広く、深い。仕事も趣味も全力投入で、やや残念な女性。
・セゴエ
フルネームはセゴエ=タイシ。
凄腕の人戦機乗り。トモエとの知り合い。困った人を助けずにはいられないお人好し。
・セイ
セゴエと一緒にいる全身義体者
・ナナミ
アオイよりやや年上の、女性武装警備員。気だるげな雰囲気が印象的な、ローテンションでそっけない喋り方をする。
・ダイチ
ナナミの兄である、男性武装警備員。ナナミとは正反対なハイテンション。声量も大きめで、いつも弾幕愛を叫ぶトリガーハッピー。
・ヒノミヤ
土壌販売会社を興した若者。エピソード1で、サクラダ警備に防衛を依頼する。営業や経営担当。人当たりが良く、朗らかな気配り上手。会社のピンチの際、技術担当のミズシロになんだかんだで解決を頼ることが多い。
・ミズシロ
土壌販売会社を興した若者。ヒノミヤとコンビを組む。技術開発担当。技術力は抜群だが、とにかく無愛想な変人。人の目を見ず、いつもタブレット型情報端末を見ている。部下とのディスコミュニケーションの際、営業担当のミズシロになんだかんだでケアを頼ることが多い。
・カミヤマ、ナカムラ、シモカワ
ヒノミヤとミズシロの部下。ミリタリーマニアで、ブラックカンパニーというチームを組んで、オンラインゲームに勤しんでいる。チサトが配信する「セントリー曹長の軍事チャンネル」の視聴者。
・ヨウコ
謎の組織に所属する女性
・タケチ
ヨウコと同じ組織に属する謎の男性
【用語】
・母星キシェル
人類がもともと住んでいた惑星。
宇宙から飛来した漆黒の巨岩による『大侵食』という災害によって壊滅。
黒色の物質により侵食が進んでおり、人類の科学レベルでは対抗できない。
そのため現在は生物が住めない環境になっている。
・フソウ
アオイたちが所属する国家。
キシェル旧大陸極東に位置していた小国。
もともとは経済大国として名を馳せていたが没落。
大侵食による混乱では後手を取り、後述の『外縁基地』および『ウラシェ』において弱小国家となっている。
国民の大半が生活に苦労する貧困国。
・母恒星系外縁基地
キシェルが存在する恒星系の端に建設された避難基地。
『ウラシェ』が発見される前までの、人類の居住空間だった。
国ごとにそれぞれの基地を建設している。
国力のないフソウは独自の基地を建設できず、他国に間借りしている状態。
・開拓星ウラシェ。
キシェルのある母恒星系から0.5光年以内にある恒星系に浮かぶ惑星。
電波を吸収する特殊な大気と惑星を覆う雲によって、居住可能か長らく不明だった。
先遣隊によって、母星キシェルと極めてよく似た大気成分・温度・気圧・重力・自転周期を持っており、僅かな遺伝子改造で入植できる事が判明した。
現在、母恒星系からの移民が殺到している。
・攻性獣
開拓星ウラシェに生息する大型危険生物。
赤い三つ目と黄色い血肉が特徴。
大抵は頑強な甲殻と内骨格を併せ持っており、生身およびパワードスーツで携行可能なサイズの銃器では歯が立たない。
加えて、キシェル由来の生物とは異なる高出力筋組織やエネルギー代謝システムを保有しており、高い戦闘力を誇る。
生態の多くは謎に包まれている。
・武装警備員
攻性獣がうろつくウラシェにおいて、開拓事業主を攻性獣から守る警備員。
生身では攻性獣に対抗できないため、大抵が後述の『人戦機』に乗っている。
民間軍事会社とその社員という形態を取っている場合が多い。
列強で武装警備員になるものは少ない一方で、貧困国では一般的な職業となっている。
・人戦機
攻性獣に対抗するために発展した人型兵器。
元々は、“誰でも不整地で使える多目的重機”をコンセプトに、人体の延長感覚で使える人型重機として開発された。開拓星ウラシェでの電波妨害により、遠隔操作および自律制御時のエラー修正が困難であるため搭乗式。その後、兵器として改良をされる。
生物模倣工学が採用され、バイオストラクチャー合金、筋肉状駆動機構、軟骨状のジョイントアブソーバー、再生装甲で構成されている。どの素材もトレージオンで安価に生産されるため、アオイのような新人にも貸与できるくらいの価格帯に収まっている。
ヘッドギアに仕込まれた思考スキャン装置で『人戦機』で動かし、投影式半透明ゴーグルモニターで視界を共有する。機体負荷などは、戦闘服に仕込まれた低出力人工筋肉による圧迫などで再現する。
人戦機の視界はゴーグルに投影されるほか、状況に応じて拡張現実モードにも切り替わる
・サクラダ警備
サクラダ=トモエを社長とする武装警備会社。
社員数は少ないが少数精鋭。
エピソード1開始時点では、大半の社員が療養につき離脱している。
・トレージオン
宝物庫を語源とする物質。
細胞状万能マイクロプラントとも評される。
周りの物質を取り込み、別の物質に作り変える。
作られる物質は、人戦機用の骨格・人工筋肉・装甲・神経系などがあり、人知を超えた特性を持つことが多い。
トレージオンがトレージオンを作ることはなく、貴重な資源となっており高価。
一方で、トレージオンを用いた特殊物質生産には設備や人手が不要なため、安価かつ高性能な材料が大量生産されている。
そのため人戦機は、貧困国の国民でも入手可能な価格帯に収まっている。
・資源採取戦
トレージオンを大量に入手するための戦闘。
トレージオンは宇宙から微量に降り注ぐ物質だった。
しかしウラシェでは時折地表から不定期に、そして集中的にトレージオンが吹き出す。
それらを回収する際の資源争奪戦。
人戦機や攻性獣が入り乱れる危険な戦闘になるが、報酬は高い。
次回以降の短編集は設定の掘り下げとキャラクターの日常生活を描いた番外編的な扱いです
読み飛ばしても問題はありませんが、キャラクターたちの違う面を見れると思いますので、ご覧になっていただければ幸いです




