私の王子様に伝えて
「お前たち!」
私をあざけり笑う声が、彼の発した一言でぴたりと止んだ。
嘲笑だけではなく、教室内での雑談や椅子や机が床をこする音もぜんぶ。
ぴたりと止んだ。
「くだらないことはやめろ」
凛と立つ小柄な少年に視線が集まる。
私をからかい笑っていた目と、そうでない同級生の目も彼に集まった。何を言い出すのか不思議そうに。
「は?」
私をからかっていた一人、MTくんが、広げた手をわざとらしく耳に沿えて、短く聞き返す言葉を返した。
「なんだって? チョビ?」
千代日くん。
小柄な体格と名前から、みんながチョビと呼ぶ。特に嫌われていることもなく人気者というでもないクラスの一人。
そんな普段は目立たない彼が強い言葉を放ったのだから、注目されるのは当然。
「八田をからかって息抜きにするのはやめろって言ったんだ。MT」
「はあぁ? お前なに言ってんのチョビ?」
「こいつアバターのこと好きなんじゃねぇ?
「あはははっそれはないっしょ」
アバター。私のあだ名。
八田莉愛。その名前からということもあるけれど、もっと悪意が含まれている。
あばたもえくぼ。
二年前、四年生の時の国語の授業でその言葉が出てきた時、先生が言った。
――ちょうど八田みたいなことだな。
瘢痕。何かしらの理由で腫れたり爛れたりした肌の傷痕。
私の目の下に目立つそれを示して、そういうのが『あばた』だと。
よく伝わっただろう。さすが先生、教えるのがうまい。
私もそれで知った。こういうのがあばたって言うんだって。
傷痕を抱え人と顔を合わせることが苦手だった私に、はっきりと事実を教えてくれた。
ちょうどその時分、そんなタイトルの海外製の映画が公開されていた。
とても大々的にCMが流れたそれにも似て、悪意が形になった呼び名。
男子にからかわれる。
女子に笑われる。
顔を伏せて過ごすのが当たり前になって、喋ることもうまくできない。
私の両親は、つらくても学校に行くのが普通だという考えで、私はそんな親を説得できるほど要領がよくなかった。
毎日からかわれるか無視されるか。直接的な暴力がないだけマシだと思いながら。
直前の授業で当てられた。
教師も私がどういう扱いをされているか察していて、ほとんど回答を求めることはない。
けれど、それもまた無視と考えたのかもしれない。授業に参加するよう、指名されたのは簡単な問題。
誰でも答えられるような簡単な質問。
だけど、指名されて起立した私に答えることは出来なかった。
注目されて、喉から息が出てこなくなってしまって。そのまま嗚咽だけ。
授業が終わったと、そんな私の姿が水族館のアシカのようだったとからかわれた。
MTくんを中心とした男子の一団に。私の物真似をしながら笑われて、遠巻きに女子もくすくすと。
チョビくんが不愉快そうに大きな声を発したのは、誰も予想できないことだった。
みんなが驚いた。私が誰より驚いた。
彼は決して人と争うようなタイプの人間ではない。そう思っていたのに。
「くだらないんだ、そんなの」
「チョビがなんか良いこと言ってるぜ、おい」
「こっくはく! こっくはく!」
はやし立てる男子に対して、チョビくんは一度大きく息を吐いた。
珍しいけれど、ものすごく怒っている。小柄で温厚な彼が。
「見かけがどうとかで馬鹿にするのも、緊張して喋れなくなるのを馬鹿にするのも。そんなことで人をからかう人間の方が最低なんだ」
「っておい、マジっぽいじゃん」
「なんだチョビ、お前本気でアバターに惚れてんの?」
「何でもかんでも好きだのなんだのって、お前らは本当にガキだな」
チョビくんはそう言うけれど、六年生の男子なのだから当然ガキ。悪ガキ。
「違うよ。僕だって顔の可愛い子が好きだ。このクラスならスミさんとかレイさんとか」
「え、やだっちょっと!」
「ひゅーひゅー、お前スミのこと好きなのかよ」
「はいはい、それでいいって。今僕が言ってるのはそんな話じゃない」
からかおうとする男子の言葉を受け流して、MTくんの前に立つ。
MTくんも大柄ではない。ひょうきんなお調子者で、いたずらの限度を知らないところはあるけれど。
「MT、お前のやってるのはいじめだ」
「うるせえな、だったらなに?」
「やめろって言ってる。見てるとむかつく」
「むかつくのはお前だってのチョビ」
どん、と。
MTくんがチョビくんを押した。
数歩下がったけれど、チョビくんがまた進む。MTくんの前に。
「チョビのくせに」
「抵抗できない女子をいじめてるお前が、一番かっこ悪いだろ」
「こいつマジむかつく!」
今度は思い切り突き飛ばした。
がしゃあっと音を立てて机を背に転ぶチョビくん。
ここに至って周りの男子もちょっとまずいと思ったらしい。周りを伺い、先生が廊下にいたりしないか確認していた。
「ちょっと男子、やめなよ」
今まで口を出さなかった女子グループのリーダー格が立場を明確にした。
私の味方というわけでも、チョビくんの味方というわけでもない。
ただ単に、今のこの状況でどっちの側に立った方が有利なのか。大人に対して正当性を主張できるかを計算しただけ。
「チョビくんの言う通りじゃん。だっさいわ、MT」
「ほんとほんと、チョビくん大丈夫?」
「謝りなさいよ」
「いいんだ、別に」
旗色が決まると一気に多数派に流れる。女子グループというのはそういうものだし、中立だった男子たちもチョビくんを助け起こしたり机を直したりし始めた。
その様子にMTくんのグループは気まずそうに教室を出て行く。不利なことは悟ったらしい。
「せっかくのクラスなんだから、こういうのは……こんないじめが続いたら、きっと嫌な思い出になる。だからやめようって」
「チョビの言う通りだな」
「あたしらも……ごめん、八田さん。修学旅行の班分けとか、ひどかったかも」
かも、じゃないけれど。
それでも、そんな言葉を女子グループから聞くのは初めてのことだった。
醜い顔を伏せて会話もまともにできない私に対して、他の女子が優しかったことなどなかった。
「あ、あ……の……」
「血が出てるよ、チョビくん。保健室いこう」
「レイ、保健係じゃん。連れてってあげなよ」
「う……まあ、そうだけど」
レイさん。さっきチョビくんが可愛い子って名前を挙げていた一人。
実際にとてもきれいな顔をしていて、男子なら誰でも好きになるだろう女の子。
あばたがあって、肌も荒れて、顔形も不細工な私とは全然違う。
私はチョビくんに御礼を言うこともできないまま、彼女と一緒に保健室に向かった彼の背中を見送るだけだった。
後になってから、ずっと伏せていた視界が少し上にあがったと気が付いた。
◆ ◇ ◆
チョビくんはその後も正しい姿を見せて、体の大きなマコトくんやスポーツ万能のサトシくんが彼と仲良くなっていった。
そうなればチョビくんにいじめが向かうこともなくて、私への嫌がらせも自然と消えていった。
クラスに打ち解けたというわけではない。目障りなら関わらないというだけ。それでも、それ以前の扱いとはまるで違う。
「八田さんは堂々としていればいいんだ」
「……」
「顔の傷、気にしているのはわかる。だけど隠してなくなるわけじゃないし、それは八田さんが悪いわけじゃない」
チョビくんの言うことは正しくて、正しいからこそ難しいこと。
それができるならもっと楽に生きられる。
「僕は八田さんをかわいそうだとは思わない。一人の同級生で、人と話すのが苦手なだけだ」
彼は私を特別扱いしなかった。
特別に嫌うことも、特別に大事にすることもない。
卒業するまでに私は少しずつ顔を上げて話すことができるようになっていって、そのうち自然と周りの態度も変化していった。
チョビくんは特別なことをしないと言っていた。
それはその時の私にとって何より特別なことだった。
◆ ◇ ◆
田舎の小学校から中学への進学は、ほとんどが学区内の公立校。クラスの半数以上が小学校時代の知った顔。
特別な配慮はないといわれるけれど、やはり児童同士の問題は学校間で共有されていたのではないか。
私はチョビくんと同じクラスで三年間を過ごした。
小学校時代には気づかなかったけれど、物覚えがよくてあまり勉強熱心には見えないのに成績はそこそこ上。
休み時間にはよく本を読んでいた。ミステリーやSF.
話しかけることはほとんどなかったけれど、チョビくんの読んでいるタイトルを盗み見ては同じ本を読んだ。
かわいくない私に話しかけられたら迷惑だろう。
同じ本を読む時間を共有するくらいが、私にできる精いっぱい。
顔の傷痕にはガーゼを当てるようにした。
前は余計に目立つから嫌だと思っていたけれど、こうしていると顔の傷に対する嘲りは減った。私みたいなの相手でも女子の顔の傷をどうこう言うのは悪いと思われるらしい。
チョビくんは割とそつなく日々を過ごし、修学旅行で私は彼と同じ班になった。
やっぱり特別なことなんてない学校行事だったけれど、その普通の時間が十分に嬉しかった。
あの時、チョビくんが立ち上がらなかったら、きっと私にこんな学校生活はなかっただろうから。
高校進学にもなればみんなの進路はバラバラになる。
噂話でも、誰がどこを受験するかなんてわかる。
もちろんチョビくんと同じ高校を選んだ。地元の普通科の高校。
少し成績が不安な私だったけれど、必死に勉強した。
彼と一緒に過ごせる時間がほしくて懸命だった。その結果、なんとか合格する。
◆ ◇ ◆
高校に入って、スポーツなんてできない私は文芸部に入った。
チョビくんは演劇部。一緒の部活まで選んだら気持ち悪いと思われるだろうし、演劇のような活動ができるほど社交的な性分ではない。
ただ部室は近かったから。
十分に気持ち悪いかも。
私はチョビくんの特別じゃない。
高校二年の時、彼に恋人ができたと聞いた時には、なんだか気が抜けた。
悲しいとか悔しいとかじゃなくて、ああやっぱりって納得した気持ちがいっぱい。
部活の先輩。チョビくんが前に言っていた通り彼の好みで顔立ちはとてもいい。
性格は、よく知らない。
それで性格が悪ければいいと願ってしまう私の方が、ずっと性格が悪い。性根が歪んでいるんだと思う。
チョビくんは物腰が柔らかい青年になっていて、同世代の男子より落ち着いた雰囲気を感じさせる。
それは小学校の時からそうだったかもしれない。
近くの女子生徒がチョビくんを好ましく思うのは自然だったし、彼だって普通の男子生徒だ。可愛い女子に好かれれば付き合うのも普通の成り行き。
先輩が卒業後には後輩と。
案外と女たらし。
誰もいない部室でキスをしているのを廊下から私が見ていたなんて、チョビくんは知らないだろう。
高校も卒業となればいよいよ道は離れてしまう。
卒業式まで残り僅か。出席しなくてもいい時期でも、私はなるべく学校に来ていた。
学校だけがチョビくんと重なる場所だったから。
だからその日。バレンタインも過ぎた寒い日に、机の中を片付けにきたチョビくんと居合わせたのは偶然じゃない。
「もうすぐ卒業……だね」
「ああ、八田さんか」
彼は私を特別扱いしない。
たまたまそこにいたのかという風に返事をしながら頷いて、
「小学校からの同級生ももう終わりだね」
「う……ん」
これで終わり。
チョビくんの口からそれを聞いて、認識して、腹が据わった。
「ち、ちょびくんっ!」
何も期待してない。期待してはいけない。
私みたいなのが、彼の特別になれるはずはないんだから。
だけど、このままこの気持ちを抱えて終わりにしてしまうくらいなら、ちゃんと言いたい。
つっかえながらの私の声に、チョビくんは少し困ったように笑った。
「場所、かえようか」
「……う、ん」
この時間は誰もいない演劇部の部室。
そこで私は私の気持ちを告白することにした。いつか男子にはやし立てられたのとは違う、私の意思で。
◆ ◇ ◆
「私は、あの時……」
「あの時のことなら」
私が話したい気持ちがあったように、チョビくんにも話したい気持ちがあったらしい。
喋るのが下手な私のことを知っているチョビくんは、今まで私の言葉にかぶせてくるようなことはなかった。
言葉を遮るみたいにかぶせてから、気まずそうに首を振る。
「気にしなくていい。っていうか、気にしないでほしい」
「……」
私とチョビくんをつないだ時のことを気にするななんて。ひどい。
もうずっと、あの日のことを心の支えに生きててきたのに。
「あれは……ずるをしたんだ、僕は」
「ずる?」
「……八田さんに感謝されるようなことじゃない。それどころか……ああ、くそ」
珍しい。
迷う様子と自身に向けての雑言。
いつも正しいことを選ぶチョビくんが言うか言わないかを迷い、顔を歪めて私を見る。
後悔と自責。
「僕は……僕が変なことを言うけど、聞いてくれ。八田さん」
「聞く、よ」
「……」
ばん、と。
彼は自分の両頬を張った。
もう一度、ばんっと。
気合を入れなければ言えないことがあるみたいに。
「僕はずるをしているんだ。やり直している」
「やり直し……?」
「僕は、二十五の君を殺したから」
変なことを言う。
宣言通り、とてもおかしなことを。二十五の私を?
私がどう答えていいのかわからないでいるのを見て、少しチョビくんは落ち着いたようだ。
苦笑いを浮かべて首を横に振る。
「僕はあの時、MTがからかって……いじめられていた八田さんを助けなかった」
「なに……?」
「見ないふりをして、何もしなかった。それが本当の僕だ」
今にも泣きそうな顔で、事実と違うことを告白するチョビくん。
嘘を言っているようには見えないけれど。
「僕は卑怯で、臆病だった。その後もずっと、耳を塞いで目をそらして、八田さんのことをないものとして扱った」
「……」
「そんなことも忘れていたんだ。就職先に嫌気が差して逃げ帰ってきたあの時も……二十五にもなって僕は、何も成長していなかった」
十八の彼が、二十五歳の自分の過去を振り返る発言をする。
本当に意味がわからない。
だけど彼の言葉だから、正しいチョビくんの言葉だから。本当なのだろう。
「ショッピングモールで君を見て、すぐわかった。時間が経っても八田さんは、その……わかりやすいから」
「そう……うん」
嬉しい。
いや、この話の流れでは絶対におかしいのだけれど、年月を経てもすぐに私を見つけてくれたのだと聞いて、ちょっと嬉しくなってしまう。
逆にチョビくんは、いよいよ泣くのも諦めたような力の抜けた顔を見せた。
「目を、そらしたんだ」
「……」
「ただそれだけ……久しぶりと声をかけるだけでよかったのかもしれないのに、僕は」
「……」
「翌日のニュースで、八田さんが川に飛び込んで自殺したって……僕が殺したんだ」
言い終わって気が抜けたのか、チョビくんは窓辺に背中を預けて俯いた。
「僕が、殺したんだ」
「私が……自殺……」
有り得なくはない。
むしろ、あの時にチョビくんが助けてくれなかったのなら納得いく末路。よく二十五まで生きていたものだとさえ思う。
「怖くなって……部屋で布団をかぶって震えていた。他のことはほとんど覚えていないけど、それは覚えている」
「……」
「気が付いたらあの授業の日だよ。君が当てられて答えられなかった時間。あの教室に帰っていた」
二十五のチョビくんが、私の死で震えて閉じこもった先であの日に戻った。
「それ、でも……チョビくんは、わたっ……わたしを、たすけ、て……」
「怖かったんだ」
「……」
「また僕のせいで死んじゃうんじゃないかって……自分が怖かっただけなんだ。八田さんの為じゃない」
私は彼の特別じゃない。
知っていたはず。チョビくんもそう言っていたのだから。
私みたいな醜い子を好きになってくれるはずがない。
「でも……わたし、は、あの時……すくわれた、たすけてもらったの」
「ただの、償いだよ……いや、自己弁護かな」
正しいことをしたと、自分を守る為に。
きっと本当にそうだったのだと思う。そうでもなければチョビくんが私を助ける理由がない。
私が可愛ければそれが理由になったかもしれない。漫画やアニメ、ドラマでも助けてもらえるヒロインは可愛いのが当然。現実ならもっとそう。
醜い私を助けてくれたのは、それでチョビくん自身の後悔を解消すると考えたから。
本当に納得。
どうしてあの時私を助けてくれたの、なんて。
身の程知らずにヒロインみたいな質問をぶつけなくて本当によかった。
私が真っ当に生きられるようきっかけを作ってくれたのは事実。
それで彼の悔いは晴れるはずなのに。
「……」
なのに、告解を終えたチョビくんはひどく疲れ切ったようで、やっぱり泣き出しそうなほど弱々しい。
たとえずるでも何でも、あなたは私を間違いなく助けてくれたのに。
「僕は……これで自分が救われると思ったんだ。正しいことをすれば、八田さんを見殺しに……殺したことが、許されるって……」
「チョビくん……」
「馬鹿だよね、ほんと。最後に見た君の顔が、ずっと……」
忘れられない。ついて回る。
呪いのように、この醜い顔が。
「だから、さ……僕に感謝とか、そういうのは……いらないんだ。いっそ最低のクズ野郎ってなじってもらった方が楽かも」
「……できない、よ」
「だろうね」
できるわけがない。
恩人のあなたに。
大好きなあたなに、そんなこと。
「どうしたら……どうしたら僕は、許せるのかな」
「なら、お願い……聞いて」
彼が自分の行いをずるだと言うのなら。それで自分を許せないのなら。
私もずるをしようと思った。
「卒業まで……で、いい。から……私と、付き合って下さい」
二月の残りと、三月を。
私とチョビくんは恋人同士として過ごした。
チョビくんは正しく彼氏として、私は……慣れないながら彼女になって。
短い期間だったけれど、進学先に引っ越すまでの時間が、彼と私の思い出を作ってくれた。
◆ ◇ ◆
大学の夏休みに手術をした。
顔の傷痕を目立たなくする手術。幼いうちは成長に影響が出るからとできなかった手術。
完全に消えたわけじゃないけれど、化粧をすればほとんど見えないくらいになった。
一度でも彼氏ができたという経験は私に自信をくれて、前より他人と話すのが苦手ではなくなってくれた。
急に社交的な性格に変わるわけじゃない。でも少し明るくなれたとは思う。
文芸サークルで知り合った地味だけど優しい男性と付き合うようになって、大学卒業後に結婚して。
チョビくんと旦那さんを比べたりしない。
どちらもかけがえのない私の思い出。
けれど今、二十五のこの時を迎えて思い出すのがチョビくんのことなのは、どうか許してほしい。
若年には珍しい難病。
極めて治療が難しく、長く生きることは出来ないと。
それを聞いた私がチョビくんを思い出したのは、どうか許してほしい。
彼は、私の王子様。
私に人生を歩く力をくれた正義の味方。
だからどうか、彼に伝えて。
あなたがくれた思い出のおかげで、私はもう、この人生を何度も迷わない。
ありがとう、チョビくん。
~ 完 ~