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騎士になった少年  作者: ルネ
第二章 学生編
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第十七話 帰宅

ラティアの肩車されたい欲をなんとかなだめ、話は週末の過ごし方についてへと移った

学校は週に2日休みがある。こういうところは前の世界と同じだ。

学生は皆実家に帰ったり街へ買い物に出かけたりとそれぞれが好き好きに休日を過ごすものらしい。

かくいう僕も週末には家に帰るとアーシアと約束している。



「エル、週末皆で街に出ないか?折角の休みなんだしみんなで遊ぼうぜ」


このように友達に誘われても妹の為にも頷くわけにはいかない。

僕はノーが言える日本人なのだ


「ごめん。僕、週末は毎週家に帰ることになってるんだ」


「あー、そーなのか。そりゃしょうがないな」


「アル達は実家に帰んなくていいの?」


「あぁ、俺らの街はここから結構距離あるからな。帰るのは大きい休みの時だけでいいって言われてんだよ」


「私もそうね。まぁアルと故郷は同じだから」


そういえば幼なじみなんだっけかこの2人


「ラティアも?」


「……毎晩念信してるから」


「あ、なるほど」


やっぱり心配なんだろうな。なんてったってラティアだし。

僕が親でも毎晩無事を確認しないと不安でたまらなくなるかもしれない

ちなみに念信とは魔力を使って動かす固定電話のようなものだ。

当然魔力がない僕には使えない

この世界魔力のない人間に対して厳しすぎません!?

まぁそんな奴僕だけだけどね!



「じゃあ週末はエルとお別れかぁー。これじゃあ皆で遊びに行ったり出来ねぇな」


「そうね。残念だけど仕方ないわよね」


「まぁ毎週帰ることにしてるしなぁ」


帰らなかったらアーシアがどんな顔するか


「うーん……何かいい方法ないかなぁ……」


僕は頭を働かせる。僕が帰れてかつ皆で一緒に遊べる方法。


「あ……どうせ皆予定ないんなら良かったらだけど、家くる?」


そうだ。簡単な話じゃん。僕が残れないなら皆が来ればいいんだ。

しかしそれを聞いた3人はキョトンとした顔をしている。ラティアは本当にそうなのかよく分からないが

なんだ?僕なんか変な事言ったか?


「お、おま……いいのか?お前ん家、騎士団長様の家だぞ?」


「別に子供が家に友達呼ぶのの何が行けないの。まぁ僕念信使えないから家に連絡出来ないけど、父さんと母さんも別にダメとは言わないと思うよ?」


「じゃあ……お邪魔していい?ほんとに?」


リンダが訊ねてくる


「うん、そう言ってるじゃん」


そう言うとリンダの顔がパッと明るくなる


「なんかいい土産話になりそうね!規制したらお母さんとお父さんに話してあげよっ!」


「別にそんな楽しいところじゃ……。普通の家だよ?」


妙に期待されても困るんだが


「だって騎士団長ん家だぜ?普通一生行けねぇよ!ってかそもそも騎士の家系の奴らじゃねぇと会話もできねぇよ!あー俺団長に憧れてたんだよね~!」


「……たのしみ」


「ラティアまで……。父さんも別にただのガタイのいいオッサンだからね?」


「団長様をおっさん呼ばわりするんじゃねぇ!ったく、スゲェんだぞあの人は?まずはだな……」


それからアルがダニエスについて熱く語り出してしまった。

やめろ父親の若気の至りなんて聞きたくない

っていうかなんで僕は友達から自分の父親について説明を受けてるんだ……



それから何日かして週末がやってきた。

この数日間、朝はギリギリに登校し、午前中は小学生レベルの授業を受け、午後にはエドワルド先生に魔法を2時間撃ち込まれ続ける、という毎日を過ごしていた

なぜエドワルド先生に魔法を撃ち込まれ続けているかというと、先のディアナ先生との模擬戦の話を聞いたエドワルド先生が、じゃあエルヴィス君は魔法への対処法を練習しましょうか、と言って魔法の授業で皆に魔法を教える片手間で僕に魔法をぶちかまして来るようになったのだ


時たま皆に魔法を実演しながらこっちに魔法を放ってきたりしてきたんだけどこの人どれだけ技術あるんだ……。

魔法を二つ同時に使うなんて並の人じゃ出来ないはずなんだけど。まぁ並ではないということなんだろう


前から放たれる魔法はこの数日で躱せるようになってきたが、突然の後ろからの攻撃にはなかなか対処出来ない。

おかげでいつも授業が終わる頃には体がボロボロだ。

まぁ闘技場を出れば治るのだが



「さ!じゃあそろそろ出発しよっか。アルメス行きの馬車に遅れたら大変だしね」


手をパン!と叩いて皆の移動を促す


「いいんだよな!?ほんとに行っていいんだよな!?」


「あ、アル、まだ言ってんの?ほ、ほら、早く行くわよ!」


リンダ、君も声震えてるからね


「何緊張してるのさ。ラティアを見てみなよ。この冷静さを!」


「その娘はいっつもそんな感じでしょ!」


「ほら、いいから行くよ。それとも辞める?」


「行きます!行きますよ!」


そうして僕達は馬車の停留所へと向かい、馬車に乗って僕の家のある街、アルメスへと出発した。


1時間ほど馬車に揺られ、馬車はアルメスに到着した

僕達は運賃を支払い、馬車を降りる


「ここからそんな歩かないからね。じゃあ行こっか」


「よし!気合入れていくぞ!」


「なんでだよ……」


「……エルヴィス。かたぐるま」


「そっちもなんでだよっ!ほら、歩くよ!」


アルとリンダは緊張した面持ちで、ラティアはむすーっとしながら僕の後をついてくる


「ラティア、なんでそんなに肩車して欲しいのさ」


「……肩車は楽しい」


なるほど、前にのせられて肩車した時か……


「……また乗りたい」


「はぁ……家ついたらちょっとだけだよ?」


「……ほんと?」


ラティアの目がめちゃくちゃキラキラしている。そんなに楽しかったのか?


「……エルヴィス。すきー」


「軽々しくそういうこと言うんじゃありません。ちょっとだけだからね?」


「……わかった」


そう答えるラティアの顔はさっきとは打って変わって心なしか嬉しそうな顔をしているように感じる

この娘、最初は無表情な娘だと思ってたけどもしかしたら意外と表情豊かなのかも

そんなことを考えながらも街を歩き、僕達は街で一番大きな屋敷の前に到着する。


「着いたよ。ここが僕の家だ」



「おお……でけぇ……」


「すごいわね……なんていうか、迫力があるわ」


「家に迫力も何も無いでしょ……」


そう言いながら僕は門を押し開け、中に入る

三人も僕について庭に入る


「なんつーか……寂しいなここ。こんな広いのに誰もいねぇ。普通使用人の1人や2人いるもんなんじゃねぇのか?俺は一般庶民だから知らねぇけど」


「父さんがそういうの好きじゃないらしくて。お陰で母さんは大変そうだったけど」


この無駄に広い家を1人で管理するんだ。大変に決まってる

ちなみに防犯上は全く問題ない。

なにしろうちにはダニエスっていう世界最強の番犬がいるからね。そもそもそんなとこ誰も狙わないと思うけど

そう話しながら建物の方に歩いていると、家のドアがガチャっと開く

顔を出したのはダニエスだった。


「おう、エルヴィス。帰ってきたか。後ろの子達は友達かなんかか?」


「うん。リンダとアルとラティア。連れてきちゃったけどいいでしょ?」


「おう、構わん構わん。」


やっぱりな。この人ならかる~くOK貰えそうだと思った


「あ、あの、騎士団長様、お邪魔します!」


リンダがそう言って頭を下げる。


「あぁ、別に緊張しなくていいぞ?ってか礼儀正しいのは結構だが騎士団長様はやめてくれよ」


「じゃあなんとお呼びすれば……?」


「ダニエスで良い。いまの俺はただのオッサンだからな」


「じゃ、じゃあダニエスさんと」


「よーし、それでいい!まぁとりあえず中に入れ!」


僕達はダニエスに連れられて家の中へと入った

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