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騎士になった少年  作者: ルネ
第二章 学生編
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第十二話 学生の朝は早い

「クソ!てめぇ偶然だろ今の!もう1度やりやがれ!」


「えー。今日はもう残りの素振り終わらせて寝たいんだけど」


精神は大人だなんだと言っても体はやっぱり小学生並であり、転生してからはあまり夜更かしできない

素振りと決闘で疲れているので尚更だ


「いいからやれ!」


「やだよ。君も素振りに来たんでしょ?後は素振りの方やってればいいじゃん」


素振りを再開しながら僕はそう答える


「あーもう!また明日ここに来いよ!」


「言われなくても素振りに来るけど」


そうこう言っている間に僕は素振りをノルマの100回まで終える


「じゃあおやすみ」


「ふん!」


挨拶くらい返してもいいのに

まぁ大人な僕はこれくらいで怒ったりはしない

そのまま寮に入り、自分の部屋に向かう

そしてアルが寝ているので暗くなった部屋にそーっと入り、ベッドに潜った



次の日、先に寝ていたアルが先に起き、遅刻すると叩き起された


「ふあぁ~、……ねむ」


「もう7時半だぞ!食堂で朝飯掻き込んで登校しねぇと遅刻だ!」


「……ふぁい」


「気の抜けた返事してんじゃねぇ!ほら行くぞ!」


昔っから朝は弱いのだ。

転生しても治らないんだからもう一生治らないと思う

僕は未だしばしばする目を擦りながら、朝からぎゃーぎゃーとうるさいアルと食堂に行く

すると殆どの生徒は既に食べ終わり、食器を片付けている生徒が目立つ


「あれ?もしかしてやばい?」


「だからさっきからそう言ってんだろぉがぁー!」


アルの怒声が食堂に響いた


「エル!お前はマイペースすぎだ!明日からはもっとしゃきっとしろ!」


朝ごはんを食べ終わり、校舎へ走っている間にもアルは僕に文句を言ってきた


「そんなこと言っても……。間に合いそうだからいいじゃん」


「毎日全力ダッシュしろってのか!?」


「いいじゃん、僕と一緒に青春の汗を流そう!」


「いやだわ!」


言い合いをしながらも走り続け、僕達はギリギリ初日の遅刻を免れたのだった


「皆さん遅刻はしないようにしましょうね!」とディアナ先生が繰り返し忠告して終わったホームルームの後、1人のクラスメートがこっちに近づいてきた


「おはよーアル。初日からなーに遅刻しそうになってんのよ」


「俺は悪くねぇ……。絶対に俺は悪くねぇ……。」


「はぁ?じゃあアンタが遅れたのは誰のせいだっていうのよ?」


アルはすっと人差し指を僕に向ける

その通り、僕が犯人です


「いやー、朝は弱くって……てへっ」


「てへっじゃねぇよ、ったくよぉ……」


アルが恨めしそうな視線を向けてくる

なんか、ごめんなさい


アルが女の子に朝の出来事のあらましを伝える


「へぇ、エルヴィス君って朝弱いんだ。意外~」


「ベッドが人を引きつける力は計り知れないよ?そう思わない?えっと……」


「私?私はリンダよ。えーっと、まぁアルとは幼なじみっていうか腐れ縁っていうか、まぁそんな感じよ。よろしくね、騎士団長様?」


「やめてよもう……。僕はただの息子だってのに……。」


いつまでこのネタ振られるんだよ……早く皆慣れてくれ


「ふふっ、ごめんね。改めてよろしく、エルヴィス君」


「うん、よろしくリンダ」


僕達がお互いに自己紹介を終えると先生が入ってきた


「あ!授業始まっちゃう。じゃあ2人とも、また後で!」


リンダはそう言って席に戻った


「先生に欲情するお前はあいつには欲情しないの?」


「はぁ?する訳ねぇだろ。俺はボンキュッボンが好きなんだよ。それにお前にアイツがどう見えてんのか知らねぇけどアイツは暴力女だからな?お前も気をつけろよ?」


「へぇ、そりゃ気をつけないと」


「はーい、2人とも。もう授業始めますから黙りましょうね~」


周りを見渡すと既に皆授業を受ける態勢になっており、ぐだぐだと喋っているのは僕達2人だけだった


「あ、すいません!」


なんか昨日も同じようなことをした気がする……



午前中は座学で魔法学は午後にやるらしい

算数とか理科とか前の世界と同じだったのでまぁぶっちゃけ余裕だった

本ばっかり読んでたせいで無駄に知識だけはある

しかも僕は元々中学生だ。

中学生が小学生の問題が解けないなんて恥ずかしすぎる

まぁ歴史や地理などは流石に覚え直さなければならないが


午前中の授業が終わり、昼休みになった


「あーやっと終わった。エル!飯だ飯!食堂行こうぜ」


アルが大きく伸びをしながら振り向いて僕を誘う


「おっけー。僕もお腹すいちゃった」


僕達が席を立ち、食堂に向かおうとすると


「あ!私も行く!」


そう言ってリンダも席を立ち、僕達の元に駆け寄ってくる


「おう、じゃあ3人で行くか」


そうして僕達は食堂へと向かった


ダニエスから1週間分の食費とその他もろもろ必要になるかもしれないからと5000マル渡されている

たりなくなったら帰ってきた時に言え、という事らしい

僕はそのお金で定食を頼み、席を見つける

席には既にアルとリンダが座っていた


「お待たせー」


「おうアル。座れ座れ」


言われた通りに僕も座る


「それにしてもアル。お前頭も良かったんだな」


「さっきの授業のこと?別にあれくらい……」


「あれくらいって、俺はちんぷんかんぷんだったぞ」


「私もよ。あんなすらすら解いちゃうなんてすごいよエルヴィス君」


「そんなもんなのかぁ」


前の算数の授業で発展問題を解いてみせただけなのだが

発展問題って言っても小学生レベルでの発展だしね


「それより午後の授業だよ。魔法がやっと使える!夢だったんだよね!」


「騎士の息子がそんなこと言ってていいのかよ。剣を振れ剣を」


「アル?騎士団長様も戦争の時は魔法使ってたって言われてるわよ?」


「え?マジかよ。なんかこう、剣だけで全てをねじ伏せる!って感じかと思ってたわ」


やっぱり脳筋のイメージ持たれてるんだなあの親父は


「まぁ父さんなら魔法でもなんでも切れそうだけどさ。あるに越したことはないでしょ?」


っていうかあの父は実際魔法を切れるのだが。


「まぁそうだけどよぉ。なんかイメージとちげぇって言うか……。そういえば団長様の属性って何だ?」


「水だよ。前に使ってるのを見たことある」


正直あの筋肉ダルマには似合わないと思ってる


「アルそんなことも知らないの?有名な話じゃない」


「う、うるせぇ!いいんだよ、男はこまけぇこと気にしねぇんだよ!」


「別に細かいことじゃないと思うわよ……」


リンダがアルに呆れた目線を向ける


「いいだろもう……。魔法の属性は遺伝することが多いらしいからお前も水になるんじゃねぇか?まぁ絶対じゃねぇらしいけど」


「へぇ。じゃあアルの親は何属性なの?」


「……地属性だ。両親ともに」


「アル、前に火属性がいいって言ってなかった?」


「そーなんだよ!地属性ってなんかダセェじゃんか。俺は火属性みたいな派手なのがいい!」


「両親共同じ属性だと流石に遺伝してると思うわよ……。」


「くそ、こうなったら神様に頼るっきゃねぇ!あー、ファリマン様、ファリマン様。どーか俺に火の属性をお与えください」


アルはテーブルの上で手を組んで祈りを始める


「アンタ、ファリマン教なんて信じてないでしょ……。」


ファリマン教とはこの世界唯一の宗教の事だ。


この世界で神と言ったら基本的にファリマンを意味する


「今から入信する!」


「んな都合いいこと神様が許してくれるわけないでしょ。ほら、馬鹿なこと言ってないでそろそろ行かなきゃ魔法の授業に遅れちゃうわよ」


「リンダの言う通りだよ。アル、早く行こう」


「俺の属性よりも授業の方が大切だってのか!薄情者!」


僕達は騒いでいるアルを無視し、魔法の授業が行われる第一闘技場へ向かった

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