第六部
━━━イベント終了3日前、夜
ゼロ達は折れた大木の近くで暖をとっていた。
暖といっても焚き火を炊くわけにもいかない。光といえば夜の空に広がるディスプレイの奥にある星星の微かな光だけである。
ヒエイさんは気を張って行動していたため休憩の話をし終えるとすぐに横になってしまった。
ベッキーさんは最後まで起きていると言ってくれたが、今では疲れはてて寝てしまっている。可愛い寝息も聞こえてきていた。
「なあ、カオスくん。お願いしたいことがあるんだけどいいかな?」
「ゼロお兄ちゃんからお願いって僕、嫌な予感しかしないんだけど……。でも一応聴いてみるよ。」
カオスは相も変わらず筆を動かしていた。ゼロとしては暗く、描くのは無理であろうと思うのだが、カオスはまったく気にしていない。
「これからのゲームで、もし俺がゲームオーバーになってしまったり、この二人から離れてしまった時にこの二人を護ってほしいんだ。」
「……。」
ゼロの真剣な言葉にカオスは沈黙した。
「今まで君を疑って闘わせないでいたのに調子良いこと言って本当にすまないと思ってる。でも、今日みんなと別れた後に会ったプレイヤー。そいつがヤバかったんだ。」
カオスは無視をするかのように執筆の手を早めていく。
「能力は知らないが……もし、ソイツと闘うことになって俺は勝てるどうか分からない。いや、死ぬかもしれない。だからカオスくんにはその後を頼みたい。君の強さは間違いない筈だ。」
ゼロはその場で地に頭を伏せた。
「頼む!引き受けてくれ。」
ゼロは直感していた。あのハムというプレイヤーとはまた会うことになると、そして闘うことになるということも。
その様子を見て、カオスは執筆の手を止めた。
ゼロの熱い視線にしかしカオスは冷め切った目を送る。
「……そんなゼロお兄ちゃんつまらないよ。」
カオスはふてくされたようにその後の作業を終え、ゼロから逃げるように木陰に身を隠した。
「ごめん。でも頼んだよ。カオスくん。」
ゼロも神経を研ぎ澄ませながら床につく。
ポン!
今夜の夜はどこか冷たい雰囲気を漂わせていた。
━━━イベント終了2日前、早朝
事件は起こった。
「カオスくんがいなくなった!」
最初に声を上げたのはヒエイだった。
「うそ!本当に!」
続いてベッキーが叫ぶ。
「昨日までいつも通りに絵を描いていたはずでしょ!」
二人が不穏な雰囲気に呑まれているなかゼロも必死に頭を巡らせていた。
「もしかして敵が襲ってきたんじゃ……。」
ヒエイがポツンとそんな一言述べた。しかし、それを素早く否定したのはゼロだ。
「そんなはずありません。俺が周囲を警戒していましたが、敵が来たような気配はありませんでした。それにもし、敵が来ていたと言うなら俺達も無事ではないはずです。」
「「……。」」
この時のゼロの口調は少し強いものとなっていたかもしれない。二人もそれに答えるように押し黙る。
━━━敵がもしいないとしたら、あと考えられるのは………。
気まずそうであるもののヒエイは自身の感情を抑えることが出来ず。不安の声を漏らした。
「でも、だったらどうしてカオスくんはいないんですか?それにもしかしたらカオスくんだけを狙った犯行かもしれませんよ。」
しかしそれはヒエイ自身の恐怖心そのものだったのかもしれない。
そこまで聴き、ベッキーも自身の疑問をぶつけた。
「そういえばあんた。カオスくんが死んだことを前提に話をしてるみたいだけど、実際に生死の確認をしたの?」
「えっ!それはまだですけど………。」
ヒエイの不安はますます深みにはまっていった。小刻みに震える脚がよく目立つ。ベッキーへ目線も合わせていない。
ベッキーはそんな様子に溜め息を吐きながら頭上のディスプレイに目を向けた。
確かにそこにはクエストに参加した数百名のプレイヤーの名簿が所狭しと並んでいたが、その文字は細過ぎて読むことができない。
「え、嘘でしょ!ちょっと。」
ベッキーの慌てた声で残りのメンバーも頭上を見上げた。
━━━ついに来たか……。
ゼロは心の中でそう呟く。
「ほ、ほらやっぱり!これが原因でカオスくんは襲われたんですよきっと!」
ヒエイは先ほどとは打って変わり少し興奮気味に吠えた。彼の恐怖心は確実に心の安定を崩している。
「………今回は確かにヒエイの言った通りかもね。」
頭上に展開された項目の欄にランキングという欄があった。
そこに書かれた内容からナンバー『093』のチームが2位の位置に属していることがわかる。
「何にせよ。もし相手がこのチームを狙って攻撃をしているのだとしたらここにいるのは危険です。」
「だからまた、移動するんですか………。」
ヒエイは忌々しそうに話していた。
「どうせ動いたとしても狙われるんでしょう?しかも動いたら動いた分だけ別のチームに狙われるかもしれない。どうせ狙われるのならここで堂々と迎え撃てばいいじゃないですか?ゼロくんならそれができるんじゃないんですか?」
「ちょっと、言い過ぎでしょ!」
ベッキーはヒエイの肩を押した。ヒエイはほとんど抵抗なく後ろへ倒される。
「ベッキーさん。やめて下さい!」
憤怒の形相のベッキーをゼロは冷静になれとさとした。ヒエイは地に手をつきながら何の詫び入れもなく話を進める。
「ベッキーさんもベッキーさんですよ。ゼロくんばっかり見ていて動こうとしない。結局、ゼロくんに支配されているんですよ僕らは……ね?そうでしょ、ベッキーさん。」
「私は……確かにあんたの言った通り、ゼロに依存しているかもしれない………。でも、それでも私達を今まで助けてくれたのはゼロでしょう。だから私はゼロを信じる。」
ベッキーはヒエイの言葉に対し彼自身を直視することはできなかった。それでもベッキーは俯きながらも自分の言葉を述べていった。
「ベッキーさん。あなたはそこまでゼロくんのことを………。でも、僕は駄目だ。」
ヒエイは立ち上がった。そこには先ほどまで震えていた男の姿はない。ヒエイは真剣な目をゼロへと向けた。
「ゼロくん。やっぱり君はこんな時でも冷静なんだね。それに比べて僕はうじうじしていたりして情けない………。実はねゼロくん。僕は最初、君のことを全然、信頼できなかったんだ。後半になって時間が経てばどんなプレイヤーだって自分の命惜しさに人を捨てていくから………。」
「……ヒエイさん。」
ゼロとベッキーは親身になってヒエイの言葉一つ一つを呑み込んでいった。
「だから君がレオくんと言い合った時、ふと思ってしまったんだよ。君が裏切ってしまうっていうことをね。」
『skillカード!!』
瞬時に身構えようとしたゼロだが、既に気付くのが遅かった。
「だからごめんね。ゼロくん。」
突如、地面を穿った火柱のようなものがゼロの体の周りを包むように展開された。
『skillカード!!』
再び鳴ったその音は呆然と立ち尽くしていたベッキーを簡単に捕らえる。
ゼロとヒエイは眼を向き合わせた。
お互いを睨み合い声も発することはない。しかし確かにヒエイは何か覚悟のようなものがあるとゼロは確信した。でなければ臆病でそれでいて優しいヒエイはこんなことをしないだろう。それとも今ここにいる彼こそが本当のヒエイ自身なのだろうか。
先に動いたのはゼロだった。半ば諦めた様子でゼロの手から力が抜けていく。そこから落ちていったカードは風に乗って雲一つない透き通った青空へ飛ばされていった。
「ありがとう。ゼロくん。」
ヒエイの言葉はどこか冷たくそれでいてどことない寂しさを感じさせる。
「ついてきてくれ。」
ヒエイはそう言うと後ろを向き二人に先を促した。
ゼロもベッキーも言葉を発することができなかった。互いが互いに人質となっている以上、余計な行動はできない。二人に残された選択肢はヒエイの後についていくことただそれだけだ。
二人は視線を合わせた。
━━━ベッキーさん。今はヒエイさんの言う通りにしましょう。
ゼロの心の声が届いたのかベッキーは首を縦にふる。
その一部始終を見ていたヒエイだが、彼は特に喚く様子もなく、「おねがいします。」とあくまで丁寧に先を促していた。
三人が行き着いた先は入り組んだ崖の中だった。
一歩、道を間違えてしまえば迷子になることは間違いない。しかしヒエイはそんな様子も見せずスタスタと先を進んでいった。
ザッ!
「着きました。」
ヒエイは足を止めた。
その奥には直径10メートル程に広がった場所があった。よく見れば周りにはゼロ達が通ってきた道の外にも六つの道が見える。
そのまさに中央。異臭の籠もるその場所に男がひとり地塗られたモンスターを椅子にして座っていた。
男はこちらを一瞥した後、微笑をしながらすぐ近くでヒエイのスキルと想われる炎の縄に縛られているプレイヤーの腹を蹴った。
プレイヤーの呻き声を聴いて男は心底、愉しそうに笑う。
「ハッハッハッハ!」
男のその狂気的態度にベッキーはたじろいだ。
時の悪戯か、今まで陰によって隠れていた中央部に一筋の光が入る。
モンスターに座っていたのは灰色のボディをしたプレイヤーだった。
もちろんゼロにもベッキーにもその男の顔には見覚えがある。いや、きっと忘れたくとも忘れられないであろう人物がそこにはいた。
「早かったですね。レオくん。」
二人の心を代弁するようにヒエイは心を乱すことなくそう言った。
ベッキーはその言葉に動揺を隠せない。
さらにベッキーを驚愕させたのは先ほど蹴り飛ばしたプレイヤーの姿を認識したからである。
「カオスくん!」
ベッキーはなりふり構わずその場を駆け抜けた。
しかしそれはベッキーの体を取り囲む炎の縄に身動きをとられ、ベッキーは地面に崩れ落ちた。
「あああぁぁぁぁあああぁ!!!!」
身を焦がす炎の縄がきつく強くベッキーに食い込んでいく、それに呼応するようにベッキーの口からは焼かれる痛みによる苦痛の声音が響いた。
「やめろぉぉお!!」
ゼロは近くにいたヒエイの無防備な胴へ蹴りを放った。
動きの鈍いヒエイにはその攻撃を避けることができない。地面に手をつき、ヒエイはゼロを睨む。
それだけでゼロに炎は絡みつきゼロの体を燃やしにかかった。
「………っ!!!」
ゼロにも激痛が走った。食い込まれていく炎はゆっくりとそれでいて力強く相手の自由を奪っていく。
ゼロは地面に膝をつくが決して痛みに声を上げるようなことはしなかった。ゼロの目は黄色い光を失わずに一点に向けられる。
そこにいたのは鋼属性のプレイヤーだった。
「ハッハッハッハ!ゼーロ?俺は今たのしいぜ?なんせ俺が一番気に食わなかった奴をこんなにも簡単に捕まえてるんだからなぁ」
レオの笑いは止まらない。レオは今までに溜まったストレスを笑うことで発散させていく。
「ところでどーよ。お前の守ってきた仲間に裏切られる気分は?」
「………。」
「知ってっかぁ?そこのヒエイがお前達を裏切ったのって俺とお前が言い争いをして間もなくなんだぜ?可笑しいよなぁ?くっくっくあははははは!」
ゼロはヒエイの方へと目を向ける。そこには俯きながら手を強く握り締めたヒエイの姿があった。今の彼からは強い後悔の色が伺える。
「これでもお前は人を護るなんつー平和ボケした糞な考えでいられるのかよ?」
ゼロの体は小刻みに震えていく。それがレオにとっては至福だった。自分の求める幸福がレオの心を潤していく。
「………に決まってんだろ。」
笑いの止まらないレオには最初の言葉を聞き取ることができなかった。
「あ、なんだって?全然聞こえねーよバーカ!ちゃんと答えろや!」
その時ヒエイは目を見開いていた。彼の眼にはゼロの放った言葉に対する驚きがみえる。
レオはニヤニヤしながらゼロの言葉を待った。自分の求める言葉をゼロ自身から聴くことが彼にとっての勝利だった。
「だから………。」
レオの顔に狂気が浮かぶ。
「守ってやるに決まってんだろぉーが!!!」
ゼロは力一杯にその場に立ち上がった。痛みに体を震わせ、それでも堂々と言葉をレオへぶつける。
「お前と一緒にすんなよレオ!テメーみてーな薄っぺらい欲望で俺の心を断ち切れると想うな!!そんなに聴きてーならもう一度言ってやるよ。俺をなめるんじゃねー!!!」
ゴツ!!
ゼロの腹部へ強烈な打撃が打ち込まれた。受け身のとれないゼロはゴムボールのように簡単に崖のそばまで転がっていく。ゼロと一緒に棍棒が一本転がっていた。
「ゴホゴホっ!!」
咳き込むゼロを未だ中央から睨むレオはありとあらゆる負の感情を呑み込んだかのように低く唸るように呟く。
「……ちっげーだろ?ちっげーダロ?ソンなんじゃナイ。オレのホしいのはソンナんじゃ、ジャ。」
俯くレオから黒いモヤのようなものが漂っていた。その黒いモヤはまるでレオの体を守る鎧のように薄くそれでいて恐ろしい闇を湛えて纏わりつく。
「倒レロ。死ネヨ。何で立ッタんだよ。訳ワカンねーんだよ。」
闇がさらに濃くなっていった。元は灰色のボディーも今ではススにかかったように濁っている。
「レオくん様子が変だよ。どうしたんだ?」
明らかに様子が可笑しいレオへヒエイは駆け寄っていった。レオはそんな行動を取るヒエイから逃れるようにレオの横に置かれたもう一本の棍棒でヒエイを牽制する。
「近寄るな!来るなっ!来るなぁ!」
レオの顔には明らかな恐怖が浮かんでいた。闇に包まれていくにつれてレオの顔は強張っていく。
「レオくん落ち着いて!そんなに暴れたらあぶな………。」
ドォーー!
振り下ろされた棍棒が地面にクレーターを形造っていた。狂気と恐怖に染まっていくレオはみるみる弱々しい声を発していく。
「来るんじゃねー!!俺は、俺は死にたくねー。死にたくねー。」
今にも人を殺しそうなオーラを放ちながらも正気はまだかろうじて残っているようだ。
しかしヒエイにはこれ以上レオに言葉をかけることはできなかった。元が臆病なヒエイの勇気を砕くには今の一撃で充分だったのだ。
「レ……オ。お前はただ、恐れてるだけなんだろ?自分が死ぬのを………。」
臭気と狂気の立ち込めた静寂の中、その声だけがフィールドをかけた。
ピクッと一瞬、体を震わせレオは正面に向き直った。視界にはレオと同じ方向に目を向けるヒエイの姿がある。
ゼロは壁に寄り添うように立ち上がり、息を吐いた。
「でないとおかしいだろ?お前は確かに気象が荒い時もあったが、何だかんだ言っておいて俺達を殺してない。今だってやる気になれば簡単なのに殺してないだろ?……お前はまだ人として……人間として大切なものは失っていないはずだ。」
ゼロの呟くような微かな声は確かにレオの耳へと響く。しかしレオはそれを嘲るように返した。
「人間としての大切なもの?………なんだよそれ。ここまできてキレーごとかよ?あぁ!」
「違うレオっ!俺は!」
「ハッハッハッハ!あんま笑わせんじゃねーよ。俺はなぁ。テメーらと別れたあと何をしてたと思う?」
「………。」
ゼロの無言をレオは相手が解釈したものと捉えた。捉えてなお、答え合わせをするような軽い気持ちで話を進める。
「人殺しだよ。人殺し!……ランキング上位を狙って殺しまくってた。くっくはははは!どうだよ?えっ?これでもテメーは………」
「それでもだ!!」
その一言はこれまでの言葉よりも大きくそれでいて暖かい声音だった。魂の籠もった一言がレオを揺さぶっていく。
「お前が人を殺したっていうのは真実だろう。でもな、お前は本当に人を殺したくて殺したのか?」
「何が言いたい!お前に俺の何が分かるんだよぉ!!」
「分かるさ。」
レオに纏わっていた闇が揺るぎ始めていた。生き物のように脈打ちながら苦しむようにうねっている。
「お前は人だよ……。もう一度言う。お前は怯えていただけだ。自分が死ぬのを恐れて、自分を守るために闘った。お前もこのゲームの被害者の一人だ。」
闇のうねりが大きくなっていった。所々を見れば黒いモヤが剥がれている箇所も視られた。
「お前は誰かに止めて欲しかったんだろ。人殺しが止まらなくなる自分を、そして偽りの姿を映し出してきた自分を!………だからこれで終わりにしようぜ。もうやめよう。そしたら、また一緒に闘おうぜ。このゲームとよ。」
レオの体から闇が消えていく。空気に溶け込むように薄くなる膜のなかでレオはこれまでの中で最も優しくそして、真実の自分を映し出した。
「くはははははぁ。ハハっ。たっくよー。……もっとよー。もっと早く………お前みたいな奴と出会いたかった………。」
今まで透明だった闇が一気にその色を濃くしていった。獣のようにレオに食らいついた闇はついにレオ自身を呑み込みさらに色を濃くそして深く闇の色に染め上げていく。
「━━━倒ス。」
それぞれにオクターブの違う三つの声が重なり合って、一言の音を発した。
声の発生源は闇に埋もれた何かの中からだった。闇は次第に落ち着きを取り戻していく。闇はもといたレオという肉体の縁をなぞるように形を形成していく。
闇は俯いたままだった。そして闇に包まれたレオの顔が正面を向く。まだレオの目の水晶は濁りながらも輝きを放っていた。
しかし、そのレオの目から光が消えた。
「倒ス!!!!」
声を張り上げ、三つの声がその場を震撼させた。今まさにレオの目の前という定のヒエイはその光景に絶句している。
「逃げろヒエ━━━!!」
ボクゥ!!
横殴りの棍棒がヒエイの体を大きく九の字へと歪めた。
痛みによる苦痛の声も上げずヒエイはその場を転がってゆく。
しかし、それによりゼロ達三名を苦しめ続けていた拘束が解除されたのも確かだった。
肉の焼けた臭いがゼロの鼻孔をくすぐった。しかしゼロの意識は既にそこにはない。
『weaponカード!!』
ゼロは無言で刀を構えた。それに答えるようにレオも棍棒をブンブンと振り回している。
ゼロは足を踏み出した。レオも第一歩を歩み出す。
「レオぉぉぉ!!」
「倒ス倒ス倒ス倒ス倒ス倒ス倒ス倒ス」
刀と棍棒が火花を散らす。
ゼロは刀にさらに力を込めた。それは目の前にいる闇の化身を倒すためではない。目の前にいるレオという人を守るためにである。
━━━レオ、お前の言葉、俺は信じていいんだよな!………だったら━━━
ゼロの刀がレオの棍棒を弾く。
「戻ってこい!」
ゼロの刀が無防備となった左肩へと迫っていった。
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