黒豹は
掲載日:2026/09/11
黒豹は佇む』
【前書き】
深いジャングルの暗闇に息づく、美しくも獰猛な孤高の気迫。静けさの中に秘められた極限の緊張感と、一瞬の閃光のように解き放たれる生命の躍動を描いた詩です。闇に潜む王の息遣いを感じながらお読みください。
黒豹は佇む
ジャングルのいわばに
黒豹は睨む ターゲットの眼を
息をひそめ
しなやかな筋肉を凝縮させる
風が止み
一筋の光が岩場を掠めた瞬間
黒い影が
静寂を切り裂いて跳ぶ
黒豹は佇む
闇が再び
深き静寂を飲み込む
爪の跡だけを残し
牙を隠した孤高の王は
次の風が満ちるのを
ただ静かに待っている
黒豹は佇む
月明かりが漆黒の毛並みを滑り、研ぎ澄まされた感覚が夜気を捉える。死角なき闇の領域で、孤独な王の鼓動だけが深く響く。静寂を支配する一瞬の沈黙。爪を研ぎ澄まし、影は次の獲物の息遣いを捉えるべく、再び闇と同化していった。
静から動、そして再び静へと還る黒豹の一瞬を、息をのむような緊迫感とともに描きました。闇に溶け込みながらも確かな存在感を放つ「孤高の王」の気高さを感じ取っていただければ幸いです




