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 ギャハハハという笑い方をする女の人を見たの、生まれて初めてだよ。

 ひとしきり笑い転げてから、涙目で僕を小突いてくるお姉様。痛いぞ。


「いやあ、めんごめんご。大体からして『永遠に童貞』とかそんなジョークみたいな呪詛、いくらこの妾でも施術できるわけなかろ? にもかかわらず少年てば、あんなうぶな反応しおるから、ゆか、愉快すぎて、きゃはは」


 こんなにも神秘的な美貌の持ち主なのに、なんなんだこの銀髪鼻血ウーマンは。

 で、僕がムスッと正座してると、ようやくちゃんと話をしてくれる気になったみたい。


「いやはや、からかって悪かったな少年よ。妾の名は(フォース)。この地に住まう魔女じゃ」


「魔女ってなんですか。フォース、ちょっと変わった名前ですよね」


 でなくとも疲労困憊だし、頭の整理が追いつかないしで、僕はげっそりだ。


「なんじゃ、やはり新鮮なうちにもぎ取られたいのかや?」


「本当にすみませんでした。でもその話し方すっごいヘンですよね」


 フォースってのも女性らしからぬどころか人名ですらなさそうな響きだし、どう見ても日本の人に見えないのにその取って付けたような口調は何。


「魔女は魔女じゃ。少年、随分と妙なことを聞くな? お主、協会の人間ではないのか?」


「いえ、僕はその協会ってのとは無関係です。イ界に紛れ込んだ、ただの一般人でして」


 知らない人に余計なこと話すのは危険だってわかってたから、適当に誤魔化した。


「そうか、それは命拾いしたな。妾は魔女団カヴンと同じくらいあのなんたら協会ってのが大大大嫌いでな。少年がここで協会など名乗りでもしてみろ、妾自らその童貞奪っておったわ」


「誤解を招くような発言ほんとやめなさい」


 この人のテンション、やっぱすごく苦手だ。彼女の外観的なイメージとキャラが致命的にミスマッチしてて、どんな顔して接すればいいのか混乱させられるから。

 ただ、ここでふと現実に帰った。「協会」って単語を耳にしたせいかもしれない。


「とにかく、ありがとうございました。助けていただいたことには感謝します」


「いや、気にせんでかまわぬ。少年がたまたま妾の前に落っこちてきただけじゃからの」


「そっか、僕は空から落ちてきたんだ。あの……もう一人、僕と同じくらいの年ごろの女の子を見かけませんでしたか? 途中まで一緒にいたはずなんですけど」


 そう、僕は七月先輩と一緒だったはずだ。まさか先輩の身に何かあったんじゃ。


「おなご? 空から降ってきた少年と一緒にいた、とはいかなる状況じゃ?」


「その、僕が彼女を抱いてまして。いろいろあって、魔術で空中に浮いてて」


「なんともはや、空中セックスとは! 若さゆえの過ちとはいえ、さすがの妾もドン引きじゃ少年よ……」


「んなわけあるかっ!」


 だからほんと何なのこの人。


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