ドワーフと小人
まぁ、ダンジョンに潜ると言っても武器も装備もないしな。と思い、ロインたちに聞いてみると
「私も揃えないとね」
「うちは、もう揃ってる」
「あたしたちは初級ダンジョンは攻略できてて、パーティーメンバー探しだったからね」
へぇ、シェリカたちは、もう攻略してるんだな。そう言えば歳いくつなんだろう?と思い聞いてみると
「うち、十四歳」
「あたしは十七歳。で、ロインは生まれてから五年だけど、悪魔は年齢が物を言うからね、長寿だと神のみ使いだった、天使と同じくパートナーか、召喚魔法ででないらしいけどね」
「で、バンは何歳なんだ?」
悪魔の事について今まで全然知らなかったと今更ながら気づいて、よく知っていると感心していると、自分の歳を聞かれたので俺は十五歳だと答えると、良い以外と歳が近い(レベルが上がるごとに寿命が延び戦いに向いた歳を過ぎてもその歳にちかっくになる。ちなみに、天空の隼は、かなり若いクランである)と知ってそのまま仲良く話していると、ガイルさんに、教えてもらった下手したら、この世界で一番のうでの鍛冶職人のクランのギルドの南側の向かいにある直売所に朝早くからついた。
店先には中年くらいのドワーフがいた。
「らっしゃい」
「あの、天空の隼のガイルさんの紹介できたんですけど」
と言うと、店にいた冒険者らしき人たちが、一斉にこちらを見て値踏みをされ、居心地悪くしていると、さっきのおじさんが
「こっちに来な」
と言われ、四人揃ってついていくと、そこには、赤髪短髪の青いつり目の背は女性にして高身長で、発育の良い体をしていた女性と、もう一人は、俺たちがきているのに一向に気にする素振りすらしないドワーフだ。背の割りには大きい胸をした綺麗な焦げ茶色の短い髪に、茶色い目をした女性がいた。
「あぁ来たわね、私は神ヘファイストスで、この子がメル。腕は良いけど鍛冶が命って言いそうな子でね。悪く思わないでね。(ぅん、良いわね特にこの男の子。メルも興味を持ちそうね)よろしくね」
何が宜しくは分からないけど、その前にボソボソ言っていたことと関係あるのかな?
まぁ、いいや。それより自己紹介だな。
「俺はバン、こっちの悪魔が、俺のパートナーのロイン。でこっちの眠たげな目をしているのがシェリカ、見た目と態度が違うのがエリーだよろしく。」
「ロインです。」
「シェリカ」
「エリーよ」
「えぇ、よろしく。で、今回なんだけど、流石に私が武器なんかを新人に作るのは問題がでてくるのよね。私これでも忙しいからね。だから、この子、メルにやってもらいたいんだけど、良いかしら。身の丈に釣り合わない武器をもつと技術があがらないからね」
「ヘファイストス様が言うなら、大丈夫なんでしょうけど」
「じゃあ、メルはほっといて、あなたたちの使う武器と装備を教えてくれる?」
色々とヘファイストス様とつめていくとこうなった。
・俺 刀、ロングソード 楔帷子
・ロイン ダガー二つ 革の胸当てと、膝と、肘の革装備
・シェリカ 曲剣 鉄のチェストプレート
・エリー 拳装備 防具なし
まぁ、エリーは竜人だから、防具は重くなるから、考えてないみたいだな。
で、それぞれ、剣や刀は、切れ味上昇
拳装備は硬質化、防具は軽量化がついているものがあった。(バンの、ユニークスキル高性能演算の効果で、他のものと自動的に比較して出したのだ)
「これって、良い効果なんですか?」
と、なにも考えずに聞いてみると、鉄を打つ音がしないと思ったら、さっきメルと言われていたドワーフの女の子がキラキラ下目で俺の全身をなめ回すかのように見てきてこう言った
「あたいと、専属契約しないか、それともあんたのクラン?パーティー?に入って良いか?」
早口で捲し立てて聞いてきたので、ビックリして、ヘファイストス様を見てみると
「ねぇ、バン。クランとか作らないの?」
「ぇ、えぇ、作るつもりだが、まだ最低人数の5人じゃないから作れないんだが…」
「じゃあ、今日ダンジョン潜るんでしょ、しばらく、ここにはいないけど、この子ともう一人を連れてってくれない?もし、幾らかたって、クランにいれても良いなら、いれてくれると嬉しいわ」
「あっ、あと、あなた、鑑定できるのね、悩むようだったら鑑定ができる魔道具貸してあげようと思ったのに」
「クランの方は、こっちの二人とも、考えてる最中なので、喜んで受けさせて貰う。あと、もう一人の方はどこにいるんですか?顔合わせとそのまま、ダンジョンに潜れたら、一緒に潜りたいんだか」
「あー、ダンジョンに一緒に潜ってくれないかしら。あの子相当人見知りだから」
「あたいが、リカのやつを連れてくるこら待ってて」
と言って、工房の俺たちが入ってきた扉に吸い込まれるように入っていった。
そして、十分後にメルの後ろにふさふさした滑らかな黄色い髪に海より深い濃い青のつり目の童顔のちいさな少女が、隠れながら来ていた。たぶんその子がもう一人の子なんだろう。何て思ってると、メルがその子を紹介し始めた。
「この子が、あたいと一緒にヘファイストス様に拾われた、リカって言う小人族,だ。」
「わ、我はリカと言う。これからよろしく頼む」とメルの隣から少しだけ顔を出して、なぜか俺の方をチラチラ見ながら自己紹介してきた。そして、目が合うと、頬を染めうつ向きがちになってしまった。
「あー、この子は、かなり人見知りだから気にしないでくれ」
「俺はバン」
「私はロイン」
「うちはシェリカ」
「あたしはエリーよ」
言い終わると、俺たちは炎の槌のクランから出て、そのままギルドに入り俺たちはセラさんに挨拶に行くと
「あら、バン君しばらくみなかったけど、これから、ダンジョンに行くの?」
「あっはい、そうだ。なにかに気を付けることはあるか?」
と言うと、セラさんは、ある本を出してきた
「えっとこれは、モンスター図鑑?あ、あー、俺たちはガイルさんたちのところで、中層までは習いましたから大丈夫ですよ」
「あら、そうなの。から、地図は持ってるわね。それで、その子たちは?」
「俺のパーティー候補たちで、赤髪赤い目がシェリカ。「シェリカ」そこの青い髪の竜人がエリー。「エリーよ」でそいつが、ドワーフのメル。「あたいはメル」この、メルの後ろにいるのがリカ小人族だ「メ、メルだ」」
すると、リカが俺の方に来て、服をつかんできたのでそっちを向くと、なぜかつり目の目がつり上がっていた。そして、伏せ目がちの目で
「そ、そやつは、なん、なのだ?」
「あー、リカ嫉妬してるのか?あたいは、武器さえ打てればいいんだけどな」
メルが話に入ってくると、リカが、顔を真っ赤にしながらメルの頭を殴るというよりは、叩いていた。
いつも、リカが勇気を振り絞ってなにか聞くと、メルが言いたいことを言ってしまうんだろう。
(シェリカに、エリー、リカね、敵が多いわ。でも、バンが、クランをハーレムで揃えるのもありね。それはそれで…)
とそこで、なにかボソボソ聞こえると思いそちらを向くとロインが顎に手を当てて何事かを言っていた。
そんなことを考えてると、シェリカが、こっちを向いていたので、なにか聞くと
「バンはリカの事好きなの?」
いきなり意味分からないことを聞いていたのて、エリーの方を向くと
「シェリカは、ただ単に恋愛的に好きなのかって聞いたんだと思うわよ」
「そうなのか?」
「ん」
「まだあってすぐだけど、どちらかと言ったら、妹みたいな感じかな。」
リカ本人は俺のこと好きっぽいから、ちゃんとそのうちみないとな、ま、パーティー組むかどうかが先だな
(昔ロインが言ってたけど、俺にはなんか魅力があるみたいだし)
などと思ってると、セラさんが、顔を近づけてきたので
「え、っえ、な、な、なん、ですか」
と顔を真っ赤にして離れようとするとセラさんが、耳元で
「バン君、魅力って?」
「え?、は、はぁー」
「ん?、ぁあー、バン君、キスされるとでも思った?」
顔を赤くしてるのを、誤魔化すように話を遮る
「なんか、ロインがパートナーになったときに、俺に惹かれたって言ってきたんですよ」
「そのときから、すごい懐かれている内に付き合い始めたんですよ」
「あ、そらしたわね。まぁ、いいや。そうだったの。不思議ね」
セラさんが、耳元から口を話すと
「ねぇ、バン君。君が初級クリアできたら、私もあなたのパーティー入っても良いかしら」
俺に向けてウインクをしてきた。
「え」
俺がすっとんきょうな声を出していると。
「やっぱりね、天空の隼でも、女の子が訓練遠巻きに見てたしね」
「バン人気」
などといってると。
おそらくセラさん目当てできた暇な冒険者が騒ぎだした。
「あの糞やろう、ぶっ潰してやる」
「やめとけ。あいつ、あの天空が、目をかけてるって話だぞ」
「まじかよ、あいつ。すげーやつなのか?」
「みたいだな、あそこの、人族と、竜人は、天空の隼のメンバーだったと思うぞ」
などと、言われていた。ちなみに、天空とは、ガイルさんの二つ名だ。ガイルさんは、天を縦横無尽に駆け回って戦うらしい。
「えっと、セラさんは、ギルド職員では?」
「あー、言ってなかったわね。私元冒険者よ。」
「勧誘が鬱陶しいし、魅力的なクランもなかったから条件付きで受付所やってたのよ」
「へー、そうなんですね」
「ねぇ、バン。あとで話あるから。それよりセラさんあなたの自己紹介まだよ」
あっそうだった。セラさんにキスされるかと思ってから、忘れてた。にしても、周りの冒険者全員がこっち向いてるけど。
「じゃあ、気を取り直して。こちらが、俺とロインの専属受付嬢のセラさん」
「セラです。これから、よろしくお願いいたします。それで、バン君、さっきの返事は?」
「あー、えー、ロインたちは良いの?」
「私は良いと思うけど。まだ、お試しパーティーじゃない」
「それもそうね」
「だな」
ロインとエリー、メルが返事をしてくれたが、シェリカとリカ返事をしてないので聞いてみると、
「ん。まだ、お試し」
シェリカが返事をし、リカは、ブンブン顔を縦に振っていた。
「て言うことなので、今は、まだ返事はできません」
「みたいですね」
「あ、あのー。何でって言うか、どうして、冒険者たちは、おだやかなんですか?」
俺が不思議に思って聞いてみると。
「あー、それはね。この都市が持つ自警団が結構強いからよ。クランのランクで言えばA。結構上なのよ」
エリーが答えてくれた。俺たちより前にこの都市にいたシェリカたちの方を向くと。シェリカは、ビックリして。メルと、リカ、頷いていた。
「ってか、シェリカ知らなかったのかよ」
「興味ない」
そっけない答えがかえってきた。
「まぁ、シェリカって。ここに来ても、エリー以外興味ないって感じだったしね」
セラさん返事をしたのでビックリしたところ、
「そうなのよ。シェリカとエリーは、よくわたしが対応していたから」
意外な繋がりを知ったのだった。
「っと、そろそろ行くわ。せっかく、朝早いんだし」
「そうね、いきましょ」
ありがとうございます。