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尊き過去のすれ違い

(ここ…は?)

意識があるってことは生きてるってことか?いや、天国という可能性も…

「そうだ!エナとセインは!一緒にいるは…ず……っ!」

そう思い、あたりを見渡すと、想像のしていなかった景色があった…それは忌々しき場所だった…

身震いした。額からは自分でも信じられない程の冷や汗が垂れてくる。

そこは昔、タイトの通っていた小学校だった。そこでの思い出は嫌なことばかりで、ほとんど忘れてしまっているが、この風景…これだけは鮮明に思い出した。

(確か、俺の席は真ん中の一番後ろ…)

そこに座っていたのは、目を腐らせた見るからに陰キャラの少年…つまり小さい頃の俺だった。

(何で…こんな…夢…なのか…?)

キーンコーンカーンコーン…

目の前の出来事に身を固まらせていると、聞き慣れた学校のチャイムがなる。

「きりーつ!れー!」

「「「ありがとうございました!!!」」」

子どもたちは定番の挨拶をすると、俺が見えていないかのように気にもとめず、教室を出ていく。

(見えていないのか?)

因みに俺は、休み時間はいつも1人、本を読んだり、考え事をしたり、寝たり…していたはずだ。現に、目の前の俺は1人、本を読んでいる。

(そうだ、俺は小学生の頃から今までずっと1人で過ごしてきた。誰とも関わらず、誰にも干渉せずに。そして、これからも…)

「違うよ。」

「っ!誰だ!」

突然の声に驚き、柄でもない大声を出し振り返ると、そこに居たのは年端もいかない少年だった。しかし、顔がモヤのかかったかのようにはっきりとは見えない。

「君は1人じゃない。いや、1人ではなかったんだよ。”昔は”ね。ふふふ…」

少年は、含みのあるような言い方で、俺の心の声を否定する。微かに見える口元が少しばかりにやけた様に見えた。

「昔は…?んなはずねぇ!俺は今までずっと1人だったはずだ!」

「疑うんなら自分の目で見れば良いじゃないか。」

そう言うと、少年は俺の後ろを、幼い頃の俺を指差す。

「なっ!?」

そこに目を向けた俺は驚いた。なんと、幼い俺は1人の少年と楽しそうに話しているのだ。

(うそ…だろ…?こんな記憶、どこにも…)

誰とも喋ることの無かった俺は、記憶力がずば抜けていい事もあり、話をした相手は必ず覚えてる。なのに、こんなに楽しそうなのに、どこにもその記憶は無かった。

(そ、そうだ。これはゆ…)

「言っておくけど、本当の事だよ。」

またもや、心の声を否定される。

「だけど!」

「確かに、ここは夢の中だよ。でも、僕の言ったことや、目の前の出来事は全部本当の事だ。」

「………百歩譲って、それを信じたとしよう。だったら、俺は何故この事を覚えていない?それを何故今更教えてくるんだよ!」

きたる時が来たから、だよ。ふふふ…」

「来る…時…?」

「今から、君の唯一忘れてしまった過去を…空白の記憶の全てを教えてあげるよ。」

久々の投稿です。時間置きすぎて、登場人物の名前を忘れてました(汗

これからも、気ままに書いていきます!

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