契約、結ばれちゃいましたっ!
──戦闘が始まった──
突然のことで戸惑うかも知れないが、目の前の状況をそのまま伝えた。
正直、こっちが説明して貰いたいぐらいだ。
俺の名前は、《信条 タイト》何処にでもいる平凡な高校生…のはずだった。
あの出来事さえ起きなければ…
───数十分前───
「あ〜…だりぃ…」
俺はいつも通り、クソつまらない学校を終え帰り道を歩いていた。
学校には無料のスクールバスがあり、大概の生徒はそれを利用しているが、俺は家が学校から近い事もあり、徒歩で帰っている。
もちろん、他の奴らと会わなくて済む分かなり楽だ。
リア充共がイチャコラしているのを見ていると、破壊衝動を抑えられなくなるからなっ!お前らが生きているのも、俺の気まぐれだからな!
などとボヤきながら歩いていると、目の前に俺と同身長ぐらいのモワモワした言葉にし難い何かが現れた。
周りのものが歪んで見える。こういうのを空間の歪みというのだろうか。
足を止め、ぼぉとその何かに呆気に取られていると、その何かから女の子が飛び出てきた。
同い年ぐらいだろうか。さらさらした髪にスラッとした体つき、さらに色白肌に整った顔ときた。もう文字通り超絶美少女が降臨していた。
その美少女が俺の足にしがみついてきた。
「助けて下さいぃぃ〜…」
「はぁ?」
っていうか、待て待て!何で俺こんな異常事態をぼぉっと眺めてんだよ!驚くとか逃げるとかしろよ!ゲームのし過ぎだろ!あと、助けてってなんだ…まさか追っ手とか来て即戦闘イベじゃないだろうな…
すると、歪みからまた何かが出てきた。
「手間かけさせやがって、やっと追い詰めたぞ…」
しまった…我ながら、フラグ回収が美しく決まる…
とにかく、こんな訳の分からんのに関わったら、どうなるかなんて知れたもんじゃない。どうにか逃げないと…
「お、俺この子とは無関係なんで帰らせてもらいますね」
「そ、そんなぁここで会ったのも何かの縁、どうにか助けて下さいよぉ」
美少女が泣きながら俺の手を握ってきた。
その時、
「なっ!なんだこれ!」
俺の握られた手が淡く光り始めたのだ。
「こ、これは…!契約の光…貴方が、貴方様が選ばれし契約者なのですね!」
け、契約者ぁ?
「クソッ!よりによって、契約が結ばれるとは、仕方ない2人まとめて処理してやる!」
───という過程を得て───
現在に至ります。どうすんだよ!
読んで頂いてありがとうございます!ありきたりな入りだったのですがこれから変わっていくので楽しみにしていただけると有難いです!
あと、指摘などあったら気軽に教えて頂けるとためになります!