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ヒュプノランタン  作者: 雪麻呂
好奇心は猫を撫でる
87/91

まずは基本を押さえるのである。

3.






『此処はチュートリアルノ洞窟だよ!』


 セヴァの跳び蹴りが背中に炸裂、ムゥは倒れ込んで、顔で地面を削ります。


「はっ……私はいったい……」

「てめェが真っ先に引っ掛かってどォすんだ馬鹿」


 とことん呆れた表情で、セヴァが見下ろしてきました。

 衝撃で我に返ったムゥは、直ちにヘンゼルの様子を確認します。セヴァの小脇に抱えられて、きょとんと首を傾げていました。怪我は、ない。


「……嘘だろう……」


 安堵と共に、猛烈な自己嫌悪が襲いました。

 何をやってるんだ私は。

 自分達は、誘われたのです。まんまと乗ってしまいました。手口からして、落人案件で間違いないでしょう。しかも自分が率先するとは。ヘンゼルを守らなければならない立場にいながら。つい先日、醜態を晒したばかりじゃないか。

 はぁあああ。

 深く沈痛な溜息が、洞窟内に木霊しました。


「……これ、あれだろう。入り口が塞がって帰れないパターンだろう」

「いや? 普通に出られるっぽいぜ」

「え」


 振り返れば、確かに。

 入り口からは光が差し込み、さっきまでいた野原が見えています。


「結界もねェな。少なくとも、悪意敵意は感じねェ」


 すんすんと鼻を鳴らしながら、セヴァが辺りを見回します。

 なんの変哲もない、ただの洞窟でした。

 唐突に生えてきた事実を除けば、ですが。


「ま、時間経過でどォなるかわかんねェ。引き返すなら今だろォよ」

「よし!」


 なら、さっさと帰ろう。それで見なかったことにしよう。

 王冠は残念だが、安全第一だ。宝探しイベントは、また日を改めよう。

 立ち上がり、ムゥは踵を返します。


「おしまい?」


 数歩進んだところで、背後からヘンゼルの声がしました。

 また失念していました。ヘンゼルにしてみれば、これはムゥの企画です。純粋に楽しんでいたのを、唐突に打ち切られた形になります。さぞ不服でしょう。

 説明が必要だろうと、ムゥは振り返りました。


「違うんだ。これは手違いだ。いったん外へ、」


 その先は、言えませんでした。

 だって、ヘンゼルの顔。

 虚無です。

 怒りや悲しみどころか、未練も、不満さえ、見て取れません。完全な無でした。まるで作り物か、さもなくば昆虫です。およそ感情というものを知らない、何か別の生き物。一瞬でもヘンゼルがそう見えて、ムゥは、絶句したのでした。

 この子が、こんな顔をするのか。

 どうして? そんなに続けたかったのか?


「すまない、すまないヘンゼル。きっと埋め合わせをする、から」

「うん。だいじょうぶ。ぼく平気だよ」


 しどろもどろ捲し立てるムゥに対して、ヘンゼルは、やはり眉ひとつ動かしません。淡々と頷き、セヴァの腕を解いて、服の埃を払います。


「仕方ないよね。危なかったら、困るからね」


 ――……なんてことだ。

 全身から血の気が引いて、ムゥは、半ば気が遠退きました。

 甘かった。

 とてつもない後悔が、激しく胸を締め付けました。ヘンゼルの傷は、考えていたより、ずっと深かったのです。それを今、嫌というほど思い知りました。

 ヘンゼルは、きっとシィちゃんの一件で、理解したのです。自分の好奇心が、気の向くままの行動が、時として、取り返しの付かない悲劇を招くことがあるという事実を。平穏な日常が、如何に脆く、危うい綱渡りであるのかを。

 耐えられるはずがありません。

 だって、まだたったの七歳です。

 如何に賢かろうと、そんな無慈悲を突きつけられるには、早すぎます。

 だから、心を殺したのです。何かに興味を持つたび、殺していたのです。

 怖かったでしょう。辛かったでしょう。

 それを誰にも言わないで。ムゥやセヴァを、心配させまいと。

 こんなになるまで気付かなかったなんて、保護者失格だ。

 いくらなんでも無思慮が過ぎた。

 私は、とんだ愚か者じゃないか。


「…………」


 ヘンゼルに歩み寄り、しゃがんで、目線を合わせます。

 緑の眼は、ぱちぱちと瞬くのみです。まったく感情が読めません。自分の失態が原因だと思うと、逃げ出したくなります。でも、駄目です。此処で逃げたら、同じ場所にはもう、きっと戻って来られません。


「……ヘンゼルは、どうしたい?」


 訊きながら、ムゥ自身が迷っています。ヘンゼルの安全を考えるなら、撤退一択でした。けれど、今日はそれで済んだとして、明日はどうなるのでしょう。明後日は。十日後は。一年後は。その先は。一生、逃げ続けるのか。

 それも答えのひとつでしょう。何が正解かなんて、わかりません。ヘンゼルには健やかに育って、幸せに生きてほしい。そうは思いますが、所詮それもムゥの我儘なのです。ムゥが産んだわけでもなく、ましてや所有物でもないのですから。

 ただ、ヘンゼルが苦しんでいるのなら。

 何を犠牲にしてでも、助けてやりたい。

 それが親心というものではありませんか。


「本当は、どうしたい? 教えてくれないか?」


 今、すべてを打ち明ける必要はないと判断しました。

 これがムゥの仕込みだと思っているなら、それを利用するまでです。

 もし立ち直れなかったら?

 構わない。そのときは、私が死ぬまで背負って歩いてやろう。

 でも、できるなら……。


「あのね」


 ヘンゼルが、おもむろに地図を差し出しました。

 握りしめていたのでしょう。くしゃくしゃになっていました。

 見ると、それはムゥが描いた野原ではありません。太い幹から二本の枝が生えた構図で、最奥部に王冠のマークが記されています。この洞窟の地図、ということでしょうか。いつの間にか、描き換わっていたのです。


「ここ、左から順番に回ってね、あやしいところ調べる。たぶん仕掛けがあって、引き返すことになるんだ。あ、敵が出てくるかも。スライムなら倒せるかなあ? そうだそうだ、宝箱があるかもしれない!」


 話しながら想像が膨らんだのか、次第にヘンゼルの唇が緩んでゆきます。

 一度崩れた表情は、あっという間に現実を忘れて、冒険の世界へ。わくわくと眼を輝かせます。やはり不安定でした。これから何度か、こういった感情の乱高下を繰り返すのかもしれません。けれど、あぁ。

 この子は、まだ進みたいと願っている。

 どうしてか、それが嬉しくて、ムゥは、つんと鼻が痛くなりました。


「わかった。私がマッピングを……いや、手を繋ごう。セヴァ頼めるか?」

「おう。あ、そうだチビ助」


 ヒップバッグからメモ帳を出して、セヴァに手渡します。

 受け取りがてら、セヴァは、帯に差していた棒をヘンゼルに渡しました。


「さっき拾ってたろ。武器は装備しなきゃなァ」


 残念ながら、檜ではありません。ただの木の棒です。

 まぁそれなりに硬いので、持っていれば役に立つかもしれませんね。


「そういえば、チュートリアルノってなんだ?」

「知るか。勝手に言わされてンだよ」

「やっぱり……そういうことか?」

「だろォよ」


 軽口を叩きながらも、セヴァは、メモ帳を指で弾きます。


「ま、いざってときァ、俺様に任せな。死人は出さねェよ」


 不敵に笑う彼もまた、頼もしい旅の仲間なのでした。

 ええ。今回はセヴァもいます。加えて、引き返せる仕様。

 ならばギリギリまで、試してやろうじゃありませんか。

 試練。勝手に言わされた言葉ですが、まさしく試練だと、ムゥは肚を決めます。

 あれはもしかして、ヘンゼルにではなく、自分に向けた――。


「……よし」


 繋いだ手に、力を込めます。

 ヘンゼルは片手に地図、腰に武器で、すっかり勇者の出で立ちです。見上げる眼は期待に満ちて、まだ見ぬ朝焼けのように、何処とも知れぬゴールを見つめていました。

 落人の目的は不明です。そこは気懸かりですし、警戒を怠るつもりはありませんでした。しかし、どのみちこの森では、彼等と一切の関わりを断つのは無理です。何処かで必ず遭遇します。上手い付き合い方を身に付けるしかないのです。

 自分は拒絶してばかりだった。

 この子は違う。それだけのことだ。


「ダンジョン攻略だ!」

「おー!」

『残りのHPには注意しようね!』


 だからHPってなんだ。






                  †






 まっすぐ行って、三叉路。それぞれ少し広い空間で行き止まり。

 この地図が正しければ、迷いようのない構造です。ただし、出口が記されていません。真ん中のルート、その最奥に、王冠の印が描かれているだけです。怪しさは満点なのですが、ひとまずヘンゼルの提案どおり、西のルートから回ることにしました。


「足下に気を付けろ」

「うん」


 横幅は、大人が五人並べるほどでしょうか。しんと静まり返って、生き物の気配がしません。今更ですが、妙な洞窟です。普通こういう場所には、こういう環境で生活する者たちがいるはずなのです。なのに、コウモリ一匹見当たりません。そのくせ、取って付けたような草が生えています。何処から光を得ているのやら。

 “照明(ライト)”を持ってきて良かったな。

 何かに使えるかと、採取用のヒップバッグをそのまま着けてきたのが、図らずも役に立ちました。


「ヘンゼル、お腹空いてないか?」

「だいじょうぶ」

「俺は腹ァ減った。誰かさんがトチ狂ったもンだからさァ」

「その辺の草でも食え」


 さて、三叉路に当たりました。

 一応目印を付けて、西の通路へ入ります。

 しばらく歩くと、すぐ行き止まりでした。やや開けた空間になっているだけで、特に異常はありません。


「ハズレかあ」


 ヘンゼルが唇を尖らせます。

 励まして、次の通路へ。真ん中のルートです。

 たぶん、此処が本命です。王冠の印は、あの猫でしょう。

 絶対に捕まえて毛を毟ってやるぞ。ムゥは密かに意気込んでいました。

 ところが。


「あれ?」


 いません。

 というか、何もありません。

 行き止まりです。


「地図は正確だぜ。少なくとも此処までは」


 真面目にマッピングしていたらしいセヴァが、ヘンゼルの地図と自分のメモ帳を見比べて、ペンで頭を掻きます。

 岩壁に囲まれた空間は、広さも形も、さっきとまるっきり同じでした。この王冠の印だけが異なっているのです。ならば意味があるはずなのですが。


「王冠、どこ?」

「俺ァあの猫がいやがると思ったンだがな」

「それな。ちょっと調べてみよう」


 おかしな箇所がないか、三人で探索します。壁をぺたぺた触ったり、地面に照明を当てたり、草を引っこ抜いてみたり。もしかして真上かと、見上げて眼を凝らしても、特に変わったところはありません。

 ただセヴァが、突き当たりの壁で、ずっと耳を(そばだ)てています。


「どうした?」

「や、なァんか……此処、薄い気がする」

「向こう側がある?」

「そんな感じだ」

「よし!」


 ヘンゼルが、腰の棒を抜いて、ぽかりと壁を叩きました。

 まぁ、ビクともしません。

 続いてセヴァが蹴りを見舞います。当然これも駄目でした。


「爆薬持ってねェか?」

「今はないな。お前、術はどうだ?」

『チートは問答無用の永久BANだよ!』


 そういうルールのようです。

 要は、術の使用は反則とみなされるわけですね。

 持ち込み装備の許可がギリギリ、ということでしょうか。


「先生、チートってなに?」

「秩序を乱す悪魔だ。発見次第、通報しまくれ。でないと多数のプレイヤーが暴徒と化してコンテンツそのもののを破壊し始めるぞ」

「こ、コンテンツってなに……?」

「あぁすまん。異世界の話だった。忘れてくれ」

『チーター死すべし慈悲はない』


 仕方ありません。一度引き返しましょう。

 残るは東のルートです。


「あ!」


 今度は明らかに違いました。

 宝箱があるのです。

 えぇ、宝箱です。一人掛けのソファほどある、無駄に大きな宝箱が、奥にどんと鎮座しています。どことなく、ムゥが作ったものに似ていました。あれを拡大すれば、ちょうどこんな感じです。言うまでもなく、設置した憶えはありませんが。


「ほんとにあった!」


 ヘンゼルが、棒で突きます。さすがに警戒しているようでした。

 だって地図には記されていない情報です。罠だったら大変です。中から針が飛び出すとか、毒ガスが噴出するとか、ミミックが正体を現して襲ってくるとか。そういったアクシデントは、ダンジョンには付き物です。いつだったか、三人でプレイしたゲームブックを思い出し、ヘンゼルは緊張しました。


「どうしよう、先生、開けていい?」

「うぅん……もう少し調べて……」

「下がってろ」

「あ、お前!」


 気の短いセヴァが、つかつかと歩み出ました。

 止める間もなく、蓋を蹴り上げます。

 すると、ぴかっ。宝箱の中から、眩しい光が吹き出しました。

 咄嗟に庇ったヘンゼルを抱きしめて、ムゥは眼を凝らします。

 セヴァの背中越し、開いた宝箱の上に、何かがくるくる浮いていました。

 コインでした。


『椿のレリーフを手に入れた!』


 それをセヴァが掴むと、光は消え、ひとりでに宝箱の蓋が閉じました。


「椿のレリーフってなんだ?」

「これじゃね? 知らんけど」

「お前が言ったんだぞ」

「だから言わされてンだよ!」

「セヴァさん、見せて見せて!」

「ほらよ」


 セヴァからコインを受け取ったヘンゼルが、大喜びで鑑定を始めます。

 たくさんあるポケットの一つから虫眼鏡を取り出して、像を拡大。

 表に椿の彫られた、美しい金色のコインでした。

 ちなみに裏は、あの猫がニヤニヤ歯を剥いたデザインです。

 まったく表裏のコンセプトが噛み合っていませんが、こうしてコインになると、それなりに見えるのが不思議ですね。


「きれい! 宝物だ!」


 ……けど。

 ヘンゼルの唇が、不審げに結ばれます。

 宝箱の大きさに対して、小さすぎやしませんか。


「中身、これだけだったのかな?」


 罠でないことは判明したのです。もう一度、開けてみることにしました。


「ん……ぎぎぎっ、重い!」

「あ、ヘンゼル!」


 口論していたムゥが気付いて、加勢します。

 これは最初からセヴァが挑んで正解でした。

 なんだか異常に重いのです、この蓋。

 そのセヴァが加わって、ようやく開くことができました。


「先生、照らして。中見たいの」

「よし。これで……重っ! 重い!」

「もっとそッちに寄りな」


 三人で、箱の底を覗き込みます。

 ボタンがありました。

 凸式ではなく、底に埋め込まれた凹式、いわゆる埋頭ボタンです。赤い裏地に赤いボタン、光のせいもあって、先程のセヴァは見逃したのでしょう。


「え、なに? どういうこと?」

「そりゃァ、ボタンだから押すんじゃねェの?」

「どうして宝箱の底にボタンが……」

「ほいポチッとな」

「あぁ!」


 果たして気の短いセヴァが行きました。

 両手が塞がっているため、殴るに殴れません。しかも今ので、腕に掛かる負担が増えました。いったい何が起こるのかと、ムゥは、視線を巡らせることしかできません。

 が、変化は視界ではありませんでした。

 音です。

 ゴゴゴゴゴ……。

 ムゥは、反射的にヘンゼルを抱き寄せます。


「ッ、離すな馬鹿!」


 落ちかけた蓋を、セヴァが両手で支えました。

 音が、止みました。


「あれ?」


 今度は、ムゥがボタンを押します。

 ゴゴゴゴゴ……。

 離すと、ぴたり。音が止まります。

 ははぁ。合点がいきました。

 これは、移動音です。

 どうやら、押している間だけ、何処かで何かが動いているらしい。


「くっそ、なんで俺様一人で……」

「待ってセヴァさん! もうちょっと頑張って!」


 ヘンゼルが、片手を宝箱の中に滑り込ませました。

 何をするかと思ったら、持っていた棒の尻で、ボタンを押します。


「ゆっくり下ろして」


 そうして、そのまま。垂直に立てた棒に、蓋を乗せる形で、手を引きました。

 棒は、凹んだボタンの窪みにすっぽり填まって、縦につっかえ棒をされた形で、蓋を支えました。


 ゴゴゴゴゴ……ゴゴゴ……。


 重労働から解放されたセヴァが、項垂れて、両手を振るいます。

 音の出所を探して、ムゥは照明を彷徨わせます。

 ヘンゼルは、地図を見つめていました。

 僕の考えが正しいなら……。


「ン?」


 セヴァが顔を上げます。

 くんくん鼻を鳴らしながら、掻き上げた前髪が、何処からか吹く風に、そのときふわりと揺れました。


「……あッ!」


 途端、ヘンゼルを小脇に抱え、踵を返して駆け出します。

 元来た道の方へ。


「でかしたチビ!」

「やっぱり! そうなんだ!」

「おい、どうした!?」

「急げムゥ! 走れ! 棒がいつまで持つかわかんねェぞ!」

「はぁ!?」


 わけもわからないまま、ムゥは慌てて後を追います。

 東ルートを逆戻り、三叉路まで来たとき、その理由が判明しました。

 真ん中のルート、ただの行き止まりだったはずのそこに、光が射しています。

 風は此処から吹き込んでいたのです。


「開いてる! 出口だ!」


 ヘンゼルが歓声を上げました。

 本当です。最奥の岩壁が何処かに消え失せて、外の景色が見えていました。

 つまり、あのボタンを押している間だけ、此処の岩壁が移動する仕組みだったのです。何処へ行ったのかは、もうツッコんでも無意味でしょう。そういうルールに掴まったと諦めるしかありません。


「あっ、あれ!」


 それから、もうひとつ見えたものが。


「クソ猫!」

「不敬罪!」


 セヴァとムゥが、同時に叫びました。

 猫です。ショッキングピンクの、巨大猫の生首が、王冠を被って洞窟の出口に、にやりにやり佇んでました。

 見付かるのを待っていたかのように、三人に背を向けて、猫は走り出します。

 ヘンゼルを抱えたセヴァが続きます。

 行く手の光が、近付いて、広がってゆきます。

 ぽん、と大きく跳ねて、猫が洞窟から飛び出しました。

 少し遅れて洞窟を抜けたムゥは、あっと短く叫んで、立ち止まりました。







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― 新着の感想 ―
 うわ、想像以上にシィちゃんの件がヘンゼルのトラウマになっとる……。  このひずみをムゥに認識させただけで、桃色猫さんは仕事をしたと言っていい。  そして愉快なシステムメッセージに誤魔化されそうにな…
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