5話 「真実は」
ここに出てくる名前などは全て実際のものと関係はありません。
次回の更新は本日の23:00頃を予定しています。!
アナが作った兵器は本当に俺たちを命令通りに切り刻むように戦ってきた。
俺たちは攻撃を防ぐことしかできずに攻撃はなかなかできない。
「ウェーブボール!」
「(へぇ、テイトさんって電波を使うんだ いけない、私も自分を守らなきゃ!)」
とルメリは思った。
ザックスは闇術、キリヤは時空変術、ルメリは剣術、テイトは電波術を使い戦っている。
キリヤは時空を自由に操り攻撃を防いでいた。
「(時空変術ってこんな風に使うんだ)」
とまたルメリはぼーっとしていた。
・・・
・・・
「ぐはっ・・・・」
と最後の新兵器は倒れる。
「さてと、最後はお前のみだぁ」
とザックスは先頭に立つ。
「っち・・・ 失敗作がここまでやるとは私の計算間違いでしたかしら。」
「計算間違いかはしらねぇが、お前に一つだけ言っておく、
俺らは失敗作でもいい、兵器でもいい。
でもよぉ 人間には違いねぇんだ。おめぇと同じ人間だぁ。
俺らは小さいころから悲しい思い出を持っている。もちろん科学者だろうがなんだろうがしらねぇがそいつらのせいでな。
俺らはイギリスのために英国系日本人が実験器具として使われたり兵器として使われたりとした。
もちろん命を落としたやつもいるんだぁ。
もぅ こんな思いをさせたくない。 それが俺たちの願いでもあるんだ。
いいか、良く聞け。
今すぐここでその実験をやめこの街を開放するか、ここで俺たちがぶち殺すか。
選べ。」
「っふ。 おもしろ失敗作さんですね。 私だって最初は怖かった。
あなた達みたいな小さな子を死んでもおかしくない実験に使ったなんて。
でも、私はそれに成功してしまったの。
そしたらね、イギリスはたくさんの子どもに同じことをさせるんだと作戦を立てたの。
正直私だって耐えきれなかった。
でも、私も実験を繰り返していくとだんだんそんな気持ちもなくなってきて
子どもが実験で死んでもしょうがないな。って思って。
そんな自分が怖かった。
もう死にたかった。
でも今日あなた達に気付かされたの。
こんなひどい実験をされたのに、
同じ人間として扱ってくれて。
私なんか。。。私なんか。。。」
「わ。。。わかります。
あなたのその気持ち。」
とルメリは話し出す。
「私だって。私だって今でも忘れられないほどの悲しいことがあります。
もちろん 私が特殊能力なんて使えなかったら、こんなことにならなかったって。
でも、特殊能力があったから守れたものもあるんです。
戦争中私のお母さんは逃げようとしていて歩いてたところ相手の兵士が能力でお母さんを狙ったのです。
私は急いでお母さんのところへ駆けつけました。私はその時少し傷ついたけど、もし特殊能力がなかったら
もっといろんな人を失ってたと思って。」
「そういう訳ですよ。アナさん。 あなたは死ぬ必要なんてないんですよ。
どうか、今すぐこの街を 解放してください。」
「・・・・」
・・・
・・・
そして、アナは警察に保護され罪を受けることになる。
俺たちはすっかりと明るくなった街へ戻った。
町の住民がお礼にと宿まで貸してくれた。
翌朝。
「ふぅ 良くねたぁ。 さてと、少し遅れたが旅を続けるか!」
とザックスは張り切っている。
「ねぇザックス、あんたさ疲れていないの?さすがね」
とキリヤは呆れた口調で聞く。
「そりゃ、ザックスさんですもんね。」
とルメリはぼそりとつぶやく。
「おいおい、お前それどういうことだよ。 オレなんかしたか?」
と笑いながら平和が訪れたように話している。
「ところでテイトは?」
「さぁ。テイトさん朝からどこかに行ってしまったようです。」
「あいつ、なんか挨拶していけばいいのによ。」
とザックスは言う。
「さてと、宿を出ますか。」
とルメリは言う。
すると入り口にテイトが旅の道具を持って立っていた。
「ざ。。。ザックスさん!!」
「へ?」
とザックスは急に言われたので驚く。
「ぼ・・・僕を 旅の弟子として 連れて行ってください!」
「はぁ?」
「ぼ・・・僕 昨日のザックスさんの話を聞いて 改めて感動しました!」
「え?」
「ど、、どうか亡くなった恋人に会うまで一緒に連れて行ってください!」
「あぁ、べ。。別にかまわんぞ。。。」
とザックスはテレを隠して言う。
「もぅザックスたら テレが見えてるよ」
とキリヤは言う。
「と、ところで?テイトさんの本名はなんですか?」
「あ、言うの忘れてましたね。 テイト・ハル です。日本名は 春山 泰斗です。
これからよろしくお願いします!」
そして新たにテイトを加え新たなザックスの旅が始まった。
「ところでさぁ ザックスぅ~次、私はこの街に行きたいんだけど?たくさん服とか売ってるのよ?」
「ちょ・・・ちょっと待ってください!! キリヤさん! こっちの街の方が食べ物とかおいしいんですよ?」
「ザックスさん! こっちはメイド喫茶があったり、アニメグッズとかいっぱい売ってるんですよ?」
「ザックス!」
と3人が叫ぶ。
「う~ん そうだな。・・・・ 最近俺には萌えが必要な・・・」
「ゴン!」
キリヤとルメリはザックスの頭を殴った。
そして新たなる旅へ。
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ありがとうございました。