最終話
☆この小説に出る登場人物の名前は実際の団体名・個人名とは一切関係ありません。☆
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俺はバイクに郵便が詰められているバイクに乗り、手紙を確認していた。もちろん坂見原の手紙があったが、珍しくマリ宛ての手紙だった。しかも黒い封筒。
すると、隣の郵便局のバイクに乗ってる奴から。
「あぁそれ、あれだわ、地獄へのパスポートってやつだな・・・ 俺も今日渡しに行くんだ。
それ、渡しなくても渡さないと今度は俺たちが殺されるらしい。 だからちゃんと手渡しするんだぞ。
ていうか、なんでそれが郵便局の仕事なんだよ!ってな」
と言われた。
「(地獄へのパスポート? おい、マリが?なんでだ?)」
俺は今でもその手紙を破りたかった。でも俺は他のやつらとも帰る約束をしている。
だから・・・
だから・・・
そして、俺は今日もマリの家のチャイムを押す。
ピーンポーン
「はーい、あ、郵便屋さん? あ、手が離せないから上がってくれる?」
と言われ、俺は家に上がってしまった
「あ、2階に上がってもらえる?お茶もっていくから~」
と言われ2階へ行った。
「あ、こっちの部屋に入って~」
と階段の下からマリがやってくる。
・・・・
・・・・
「ごめんね、上がりこませて」
とマリは言う。
「あ、こちらこそすみません。」
と俺は言う
「あ、今日の郵便物は・・・?」
と聞かれ俺は何も言わずに渡した。
・・・
「そっか・・・まぁしょうがないか・・・ あ、郵便屋さんありがとね。あ、名前はなんていうの?」
俺はザックスと言いそうだったのを止め
「明人・・明人です。」
適当に名前を言った
「そうなんだ・・ あ、本当にそっくりだわ。やっぱり。 ザックスにそっくり・・・」
と言われ俺はとても緊張していた。
「(なんでばれちゃいけないんだ?はっきり言えばいいのに・・・でも言ってはいけないような気がする・・・)」
「あいつね・・・いつも一人で強がってて一人で戦いに行って・・ 私、あいつが撃たれて死にそうなときに助けに行ったのそしたら私死んじゃって・・・ あいつ、怒ってるかな・・・それとも・・」
「きっと、その人は・・・ 怒ってなんかいませんよ きっと・・・」
となぜか言葉が出てしまった。
「え?なんで?」
とマリは聞いてくる。
「え?その・・・ もし僕がその人だったらそうするなーって思って・・・」
とどうにかごまかした。
「そっか・・・そうだといいけどね・・・」
とマリは言う。
「じゃあ、俺は・・・そろそろ行きます・・・」
と言った。
「あ、ごめんね引き止めて」
とマリはいい、俺は玄関を出ようとした時だった。
ドアを開けるとスーツ姿の男が2人立っていた。
「坂見原 有理 あなたを最終裁判所へと連行する」
とスーツ姿の男は銃を向けて言った。
俺は止めることなんてできなかった、だって触れただけで帰れなくなる。
「おい、待てよ!おまえら!」
と俺は叫んだ。
でも、
「いいのよ、 いいんですこれで」
とマリは言った。
そんな中マリは男に手を引っ張られ車へと乗せられた。
俺は急いでバイクを飛ばし家へと向かった・・・
「(俺には何ができる・・・ しかし、触れることは許せない)」
「(もう、俺は何も失いたくない・・・ 失ってはいけない・・・)」
「(俺ができること・・・そうだ・・・闇術)」
とバイクを走りながら考えていた。
―――郵便局にて
「おい!お前、今朝黒い封筒の事について話してたよなぁ!」
と俺は朝話した奴に話しかける。
「え?なんだい?突然。黒い封筒?あぁ地獄へのパスポートか」
「そうだ!それはどこで執行されるんだぁ!?」
・・・・
・・・・
俺は場所を無理やり聞きだし、その場所へと向かった。
「(くそ・・・このバイクじゃ時間がかかる・・・何かいい方法がないか・・・)」
と思った時、目の前にエンジンのかかっている軽トラックがあった
「(とりあえず、乗るぞ)」
と思い、俺は軽トラックを盗み場所へと向かった。
どうやら地獄へのパスポートとは名の通り地獄へと行くことになる。
地獄へ行くともちろんここへは帰ってこれないし幸せな時間は過ごせない。
それに、どんな手を使っても親しい人とは会えないらしい。
そんな・・・
そんな不幸な事にはしたくないという気持ちでいっぱいだった。
そういえば俺は闇術を使えるのか?とふと思った。
俺は何となくトラックを降りてダークボールをくりだした。
少し威力は落ちてるが、撃つことはできた。
「(よし、いける)」
と俺は思いトラックへもう一度乗った。
・・・・
・・・・
「ここだ。」
と俺は場所に着きトラックを降りた。
なんとしても助けたいという気持ちでいっぱいだった。
施設の周りには警察がたくさん見張りをしている。
「これじゃあ思う増分に暴れねぇな」
と俺は思った。
「(そうだ、俺は郵便局の制服を着ている。)」
俺は入り口に入った。
「何の用でしょうか?」
と受付に聞かれる。
「いやぁ~郵便物の配達です。」
と俺は言う
「でしたら、こちらで受け取ります。」
と受付係りは言う。
「いやいや、これは本人が受け取らないといけないんですよ。すぐ終わるんで、ね?」
と俺はねだる。
「わかりました。それなら特別通行証を渡します。」
と俺は通行証を受け取る。
―――裁判所内
マリは手錠をはめられイスに座っていた。
「坂見原は現実世界での犯罪の報告を受け取り、この世界でもひそかに反対派へと所属していたことからこの罪を与えるとする。」
と裁判長は話す。
マリはずっと黙っていたまんまだった。
俺は急いで裁判所内に入りこっそりと聞いてた。
「(マリが犯罪?何をしたっていうんだ。)」
と俺は思う。
「坂見原、それでいいな。」
「はい。」
とマリは答える。
と、その時アナウンスが聞こえた。
「侵入者発覚侵入者発覚。 裁判所内に緊急警報を報告します。 警備員・警察は直ちに捜索を」
「(やっべぇ俺のことか・・・)」
と俺はひそかに隠れたが。
「いたぞ!あそこだ!!」
と俺は言われ逃げ回る。
「っち、これでもくらえ!! ダークボール!!」
「うわぁ」
と警備員は倒れる。
しかし、警備員・警察は人数を増やし追いかけてくる。
「くっそーー おい やべぇぞこの人数は・・・何もばれたいないよな・・・」
「あのぉ・・・」
と後ろから突然声を掛けられた。
「郵便局の人ですよね?」
それはマリのお母さんだった。
・・・・
・・・・
俺はお母さんだけにすべての事情を話したんだ。
「そうだったの・・・マリのために・・・」
「本当に俺はすまないと思っています。 だって、俺があんなに弱くなければマリは・・・」
「そうね・・・最初はあの娘も泣いていたわ。でも次第にあの娘の笑顔を見れるようになって・・」
「そうだったんですか・・・」
「きっとあの娘がそのことを聞いたら泣いて喜ぶわ!」
「でも、僕の口からきっちりと言いたいのです。 ですから・・・」
「わかったわ。 あなたの口から言うことを楽しみに待っている。」
そして俺は急いで軽トラックに乗りこの場所を後にした。
・・・・・
・・・・・
―――仮の家
俺は家に戻り、なんであん時戻ってしまったんだろうとか今頃マリはどうなってるのかと思っていた。
「(なんていえばいいんだろう。こんな話信じてくれるのか・・・ マリは俺が来て嬉しいと思うのか?それとも怒るか・・・泣くか・・・ でも俺の目的はまだ達成してねぇんだ。 ここであきらめたらな・・・)」
そして夜が明け俺は仕事へと行く。
多分あるわけないだろうと思われていたが一応郵便物を確認してみた。
すると、坂見原宛に手紙が入っていた。
「まじか・・・」
と俺はバイクに乗り坂見原の家へ向かう。
もう道も迷わなくなった。
坂見原の家に着いた。
いつも通りにチャイムを押す。
ピーンポーン
いつもは一回押せば必ず一人は出てくるのに、今日はなかなか出てこなかった。
もう一度押そうとした時だった。
後ろから声が聞こえた。
「今日もありがとうね。郵便局のお兄さん。」
と言ったのはマリだった。
余りにも驚きだった。おれはあの後マリは殺されたと思っていた。
「あ、えっと 昨日の手紙を受け取って・・・」
「あぁあれね、あれは裁判の手紙だったのもうずっとやってるんだけどなかなか結果がつかなくて。それでね昨日やっと結果が出たの 無罪って。」
とマリは明るく話す。いつものマリだった。
「そうなんですか。 あ、郵便物です。」
と俺は言う。
「もし、違ったら悪いんだけど・・・あなた本当にザックスっていう人にそっくりなのよ・・・私を無理やり助けに来たりとかね・・・」
とマリは突然言う。
俺は何も答えずになんでですかと聞いた。
「だって・・・昨日裁判所で暴れたのもあなたでしょ?」
とマリは聞く。
「でもなぜそれがザックスなのですか?」
と俺はわざと聞く。
「だって・・・私のためにあそこまでしてくれるのはザックスだけだもん!」
と言われ心に突き刺さる。
「・・・」
「・・・」
2人は黙り込む。
「ねぇ、郵便局のお兄さん。その手紙読んで。」
と言われ俺は封筒を開ける。
俺は1行目を読むだけで涙があふれていた。
『ザックスへ。
もし、あなたがザックスならこの続きを読んでほしいんだ。
私は、全部知っているの。あなたがどうしてここにいるのかも、どうやってここに来たのかも。
簡単に言うと演技をしていたってことかな。
それはあやまるね。
もうだいぶ前の話になるけど、私は確かにあなたを守って死んだ。
もちろんザックスに死んでもらいたくなかったから。
それが一番の理由。
学校の時は闇と光が喧嘩してるとかよく言われてたけどあの時守ってくれた時は本当に嬉しかった。
だから私はあなたを守ろうとしたの。
でも、それの事でザックスを苦しめたってことはあなたは私を憎んでいるのかなってずっと思ってた。
だけど、あなたがここに来てくれると聞いたときは、初めて思ったの。
あなたは私を憎んでいないって。
そうだよね?
私に本当のことを教えて』
と書いてあった。
「あぁ、そうだ、全くその通り。」
と俺は言った時体が光で消え始めようとしていた。
「ザックス?もしかして?もう・・・」
とマリは言う。
「時間がないみたいだな。 俺は全部言うよ。
俺は・・・”ザックス・アンドレス”だ!!。
俺は この時のために全てを懸けてきた!!
俺は・・・お前を憎んでいたりなんてしていないんだ!!
そして・・・俺は お前のことを 一生・・・・・・」
「ねぇ ザックス。 今私の手を握ればここで一生暮らせるのよ? どうする?」
ととても厳しい質問をされた。
残り10秒というところだった。
「悪いが、俺は約束してるんだ、 ここには居てはいけないとな。
またこれる日が来たら、一緒に一生・・・・・ 俺は・・・お前を・・・一生・・・・・」
「ザックスーーーーーーーーー!!!」
・・・・
・・・・
「一生!!!」
と俺は叫び目が覚めた。
「ザックス!!」
とテイトとルメリとキリヤとミイナは言う。
「あれ?ここは・・・」
そう、現実の世界へと戻ってこれたようだ。
「わしの力じゃここまでだったようだ・・・ どうだったか?楽しめたか?」
と仙人は言う。
「あぁ、十分とな。ありがとよ。」
と俺はいいこの場所を去る・・・
・・・・
・・・・
あいつを亡くした時は特殊能力なんてなんで必要なんだ?とか思ってたが
いまを思うとこの力で助かった人々はどれぐらいいるのかって考えてた。
キリヤやルメリ、テイトもミイナも。そしてマリもだ。
俺は俺なりの生き方があるんだ。
それを大事にして生きて行こうと決心した。
マリのためにも、俺たち英国系日本人のためにも、そして世界のためにも・・・
-THE END-
★あとがき★
今回、全話見て頂いた方も途中から見て頂いた方も本当にありがとうございました。
こんなくだらない小説で。
自分でも途中から意味が分からなくなり多少話が繋がっていないところもありますが。そこらへんを反省しつつ次に書いていきたいと思います。
第2期は小説を作り直して書くつもりです。
またこの小説はしばらくの間残しておくつもりです。
またの応援を宜しくお願いします。