22話 雨
☆この小説に出る登場人物の名前は実際の団体名・個人名とは一切関係ありません。☆
今回も小説を読んでいただきありがとうございます。もしよかったら、評価・感想・お気に入りを宜しくお願いします。
前回の話を少し書き換えたのでこの話を見る際は前回のをもう一度ざらっと見て頂くといいかもしれません。
病院に残されたザックスとキリヤ。
ザックスはキリヤとあの時のことを病院で思い出していた
「確か、キリヤが向かいに来て一緒に家へ戻ったんじゃなかったか。」
「そうね、そんな気がする。」
「そして、どうしたっけ」
「もう忘れたわ」
「なんか俺 引きこもってたっけ?」
「そんな気がするわ。」
キリヤも俺の母さんにたくさん世話をしてもらっていた。ちょうど家が俺の隣だったからな。
だからキリヤもそのときはとても悲しんでいた。
「それより、なんで私たちはここにいるんだろう。 それにどうやったらここから出れるの?」
とキリヤはぼそりと言う。
「きっと、これが俺の苦しみなんじゃないのか・・・ そしてお前は俺が苦しむことが苦しみじゃないのか?」
とザックスは言う。
病院の外は雨だった。
「どういうことよ?」
と私は思わず聞いてしまう。
「なぁ、どうするか、ここにいてもしょうがない。」
「(ちょっと話そらさないでよ!)」
とキリヤは心の中で思う。
「俺、病室に入ってきていいか?」
とザックスは言う。
「うん。。。でもいいの?あの時怖かったとか言ってたけど」
「もう一度顔だけでも見れるんなら俺はもう一度見ておきたい。」
といい俺は病室へと向かった。
・・・
・・・
5分ぐらいすると病室が騒がしくなったのに気づいた。
そして、キリヤはびょうしつへとむかった。
そこにはザックスが医者たちに動きを止められていた。
・・・
・・・
ザックスは少し落ち着き病院の待合室で待っていた。
「ねぇザックス、何しようとしたのよ」
とキリヤは聞く。
「俺はあのときより力が強くなったはずだ、だから死んだ人でも行き返せるかなーって思って」
とザックスは死んだ顔のような感じで言った。
「(これは重症だわ・・・)」
「ねぇ、ザックス 何かわかるかもしれないからあの時の家に行こうよ。」
「・・・」
「(駄目かな・・・・)」
と思ったがキリヤは俺の手を引っ張って病院を飛び出した。
「いっけない。傘ないじゃん。」
と思うキリヤ
病院から家まではそこまで遠くなかった。もう忘れかけていたが
だから必死に雨の中を走っていった。
俺は何かが苦しめるような感じだったから何も言うことすら出来なかった。
・・・・
・・・・
家に着いた。
家にはキリヤが思い出したとおりに小さい頃のザックスとキリヤが居た。
キリヤは俺の手を引き必死に見つからないよう隠れていた。
すると、ザックスは急にキリヤの手を払い
「俺、どうすればいいんだろう・・・ なぁもうここで止めないか。俺たちは戻れないのじゃないのか」
と言った瞬間キリヤはザックスの頬を叩いた。
「あんた、言ったよね、『誰の命だろうが守る』って・・・ あんた、それでそんな台詞いえるの? これが本当の目的じゃないでしょ? あんたにはまだやることがあるじゃない!」
キリヤの声が大きかったのですごしばれそうになったが家の中であの時の俺たちに動きがあったからそっちに注目をした。
どうやらあまりにも落ち込んでいるザックスに対してキリヤはこういった。
「私・・・ザックスが一番つらそうにしているときが一番辛いんだ。
だからもう、悲しむのはやめようよ・・・」
とキリヤは言っていた。
キリヤは少し恥ずかしそうにしていたが、ザックスが言ってた『俺が苦しいときがお前の苦しいときじゃないのか?』の意味を思い出した。
「(そっか、あの時言ったのか・・・)」
俺はずっと地面に座って家の中の話を聞いていた。
その頃のテイトとルメリだった。
テイトとルメリは目を覚ましたら現実の世界へと戻っていた。
「うっ・・・ここは・・・」
とルメリは言う。
「どうやら戻れたみたいで・・・」
とテイトは言うが
「あ!ザックスさん達は!!」
とルメリは言う。
「どうやらまだ、戻ってないみたいですね。」
「とりあえず、携帯は繋がるかな・・」
とルメリは携帯でキリヤの携帯に電話をする。
すると・・・
「もしもし・・」
とキリヤにつながった。
「あ、!キリヤさん よかった電話は繋がるんだ!」
「あれ、ルメリ?なんでつながるのかしら」
「よくわからないですけど私たちはどうやら現実の世界に着いたそうです。」
「あぁそうなの・・・」
「私たちもこっちでキリヤさん達が帰れるようにするので」
「うん、わかったわ。」
とするとルメリは小声で話し始めた
「ところでザックスさんは?」
「大変だったわよ。 だいぶ精神的に来てるみたい。」
「そうですか。わかりました。」
「じゃあ よろしくね。」
といい電話を切った。
そしてキリヤはザックスに話しかけようとしたときザックスは何かを見ていた。
「あ・・・・あれは・・・・・」
キリヤもその時から少しずつあの時の記憶を取り戻しつつあった。
-end-
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