14話 指名手配
14話
1週間後、俺は無事退院し旅を再開することになった。
「ザックス、これ入院代と治療代、そして食事代も別になっているわ、はい請求書。」
とキリヤは請求書を見せる。
「あぁそれは本部に送っておいてくれ。そんなお金払う気ないからな」
とザックスは言う。
「それと、ザックスさん だいぶ前の請求書もあるのですよ?どうしますか?」
とルメリも言う。
「それも送っといてくれ。」
とザックスは答える。
そして4人は次の街へと向かった。
・・・・
・・・・
―――カイルドタウン
郵便局にて。
ガチャ。
「ザックスさん請求書を本部あてに送っておきましたよ。」
と言いながらルメリは郵便局から出てくる。
「おうサンキュー」
とザックスは言う。
「さてと、昼飯にするか。」
とザックスはいい、街を歩き始めた。
するとたまたまテイトは街の掲示板を見てしまった。
「ザ・・・・・ザックスさん・・・・・」
とテイトは驚きながら言う。
「ん?どうした?」
とザックスは言う。
「どうしたのよテイト・・・・って・・・・え?」
とキリヤも驚く。
「なんですか?二人で・・・・・うぇっ?」
とルメリも驚く
「なんだよ、お前ら そんなに驚いて 俺にも見せろ・・・・えええええええ?」
とザックスは言う。
その掲示板に貼ってあった物は
『国際指名手配。
ザックス・アンドレスをはじめとする4人の集団。
現在最後に居場所を確認されたのはイギリスの中。
見つけたら40000£(ポンド)国から送られます。
彼らには殺人・誘拐・業務執行妨害などの罪があります。』
と書いてあります・・・とテイトは訳する。
「な・・・・なんだこれは・・・」
とザックスは言う。
「と・・・とりあえず人のいないところに隠れましょう。」
とルメリは言う。
・・・・
・・・・
「おい、いったい何が起きたんだ。だいたい誘拐ってなんだ?俺がいつ誘拐したんだ。」
とザックスは主張する。
「そ、そうよ警察に行ってちゃんと説明してもらえば・・・」
とキリヤは言う。
「ダメですよ。警察になんて行くと。 僕たち下手したら死刑になるかもしれないんですよ。」
とテイトは言う。
「じゃあ俺たちは逃亡するしかないというのか?」
とザックスは聞く。
「え、どうにかならないのか?オレ逃亡生活なんていやだぞ。」
とザックスは言うと、向こうから声が聞こえた。
「おい、あの集団って指名手配の?」
「や、、やばいぞ、お前ら逃げるぞ!」
とザックスはいい、4人は逃げる。
「おい、このクソ泥棒まてー」
と向こうから追いかけてくる。
・・・・
・・・・
「はぁはぁ、もうきつい・・・」
とザックスは言う。
「軽く・・・4kmぐらい走ったわ。」
とキリヤは言う。
コンコンコン
と向こうから歩く音が聞こえる。
「おい、ここ行き止まりだぞ・・・」
とザックスは言う。
「もう、あきらめましょう・・・」
とテイトは言うと向こうから歩いてくる人が警察の格好をしていることが分かった。
プシュンと音がした瞬間、俺たちは体が動かなくなった。
「体が動かない!? おい、お前らありがとう。今まで一緒に旅をしてくれて」
とザックスは涙を浮かべながら言う。
「もう、私たちも終わりか・・・」
とキリヤは言った瞬間。
向こうから警察の人が、
「心配しないでください。その・・・僕はあなた達を逮捕するつもりはありません!」
と警察官は言う。
「と、、とりあえずパトカーに乗ってもらってもいいですか、ここは危険なので。」
と警察官はいい俺たちは怪しみながらパトカーに乗った。
・・・・
・・・・
「ここなら大丈夫です。」
と警察官はいい、俺たちを降ろしてくれた。
「お前、なんで俺たちを助けたんだ?警察官だろ?俺たちが指名手配ぐらい知ってるだろ?」
とザックスは聞く。
「そ、そうよ!なんでなの?」
とキリヤも聞く。
「それじゃあ僕からも質問します。あなた達はいつ、殺人、誘拐、業務執行妨害をしたのでしょうか?
僕はあなた達について色々と過去に調べたことがあります。しかし、そんな報告は一回も受けたことがありません。まぁ業務執行妨害に似たような感じなのはありましたが、それはあくまでも国のためとかなどどして報告されています。いいですか、ここからが重要な所です、よく聞いてください。」
「うん。」
と4人は言う。
「私を除く警察官と国民は全て記憶を書き換えられ、あなた達が指名手配されているということになっています。私は警察の中でも偶然、特殊能力を持っているので、そのような事にはなりませんでした。」
「なるほど、それでは その記憶を書き換えた人がいるっていう事ですね。」
とテイトは聞く。
「そういうことになりますが、その人をなかなか簡単に見つけることが出来ません。」
と警察官は言う。
「言うの忘れてましたが、僕はイギリスの英国系日本人警察官 山下 一輝です。 僕もあなた達と同じような特殊能力を持っているのですが、残念ながら攻撃系能力ではないので警察に行くことにしました。」
「そうなのか、俺はザックス」
「私はキリヤ。」
「私はルメリです。」
「僕はテイトです。よろしく」
「という訳で、あなた達に協力してもらいたいのです。もちろんわかっていただけましたか?」
「あぁもちろんだ。」
とザックスは言う。
-end-