009 危機迫る?
「うーん、とりあえず、女子会?」
イメージソングをどうぞ。次が10話目なので曲変えたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=nHjzGHlNB5I
しんしんと……
冬が深まっていく。
私たちは、というか私は行き詰まっていた。
マナ値が上がらないのだ。
クララは涙目だ。
「クロエちゃん、役立たずでごめんね……」
「そんなことないよ。ほら、魔臓なしって根本原因がわかってるし。」
「でも、このままだと……」
そうなのだ。
農奴にされるのならまだいい。いや、良くはないけど。
マナ値が低すぎて、命の危機なのだ。
「マナ値が低すぎると、やっぱり生きられないのかな?」
実際、こう、体がだるいっていうか、なんかヤバそうな気がするんだよね。
アンヌ
「マナが低くて死ぬ人なんて聞いたことないよ!」
クララ
「でも、シスターが言ってたじゃない……生きているのが不思議って
マナが低くて死者が出ないのは……
そもそも、生まれないからかもしれないよ。」
うん、染色体異常で流産になっちゃうイメージに近いかな…………
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ある日のこと、シスターが言った。
「新年の『魔法選別の儀』は延期になりました。
大晦日から新年三日間は臨時休日となります。
その間、奉仕活動はありません。」
周囲から「やったー」と歓声が上がる。
みんな奉仕活動面倒だったんだね~
「但し、生活上必要な配膳・片付け、洗濯や小さい子の世話は
年長者が責任を持ってやりなさい。
いいですね、アンヌ・クララ」
「はい」「わかりました」
(シスターもお休みが欲しいんだろうなー)
私はシスターの労働環境に思いを馳せた……
「クロエ、とりあえず良かったね!」と、アンヌ。
私は「でも、二人ともあんなに魔法を待ち望んでいたのに。
ごめんね、たぶん私のせいだ……」
バルが前にそんなこと匂わしていたもんね……
アンヌ「別に急いでたわけじゃないし。クロエのことはこのままにしておけないからね」
クララ「一緒の時間が増えますね。お休みの間何しましょうか」
二人とも優しいな。ほろり。
「うーん、ごちそう食べたり? は無理か~
とりあえず、女子会?」
「「なにそれ」」
「そうだね、なんか食べ物を持ち寄って、夜遅くまでおしゃべりするような感じ?」
アンヌ「よし、厨房に交渉に行ってくる!」
おう、さすが行動派!
クララ「どこでやるんですか?」
「食堂か…………隠れてベッドの上?」
クララ「悪い子になっちゃいますね。ふふふ、でも楽しそう~」
おぉ~クララが浮かれている。これはスクショが欲しいね!
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新年の明けた日の夜。
計画は実行された!
幼子たちを寝かしつけると、部屋の反対側、私のベッドの上に集合だ!
明かりは窓からの月明かり。
コップの中はただの水。
つまみは黒パンと干し肉、夕食時からとっておいた乾しイチジクだ。
「ふふふ。わくわくしますね。」クララのテンションが高いままだ。
「うん、孤児院に来てからこういうこと考えつかなかったね。」アンヌ
「家族がいなくなると、自分では思いつきませんでしたね」クララ
「じゃあ、新たな家族にかんぱい」と私
「三姉妹ですね~早くこうすれば良かったかも」
「アタシが長女だね」
「誕生日からすれば私が次女になります。アンヌお姉ちゃん。」
「クララからお姉ちゃん呼びだ!テンション上がるな!」
私が異議を唱える。
「ちょっと待って!私が一番年上かもしれないじゃない?」
二人は同時に
「ないない」「あり得ません」
「クロエちゃんは妹に決まってます。もう間違いありません!」
「アンタ、初日からアタシの世話になってるの忘れたの?ほらお姉ちゃんって言ってみ?」
じゃあ、言ってみるか!
「アンヌお姉ちゃん、クララお姉ちゃん
会えて良かった。今年もよろしくね!」
なんだか、言ってみて自分の顔が赤くなるのがわかる。
二人も赤くなってるじゃん。
でも悪くないね。
(本当に二人に会えて良かったよ……)
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……
……
女子会は続く。
「シスターって、バルのこと異様に恐れていると思わない?」
アンヌ「バルって……アンタ。でもアタシもそれ感じてた。何なんだろうね?」
クララ「私には何となくわかります。年末の検診の時にバルディーニ様が
『黒毛の数値を除いたとしても、ここの孤児院のマナ上昇率は王都の平均より低い。
教育方法に問題があるのではないのか?』と仰ってたんです。
それを聞いたシスターがブルブル震えていました」
私「査定を恐れてたんだね。下手したら左遷されちゃうかもって」
(それだけとも思えないんだよね。助祭にしてあの傲岸不遜さ。なんか陰の権力者みたいな)
「お休みが明けたら、クロエの勉強時間を増やすよ!絶対マナを増やすんだ」
「頑張ろうね、クロエちゃん!」
わかったよ。お姉ちゃんたち。
(この時間が、ずっと続けばいいのに)




