008 魔王のセクハラ疑惑(しょんぼり)
もう、つっこんでもいいよね!
イメージソングをどうぞ。毎回同じでごめん。
https://www.youtube.com/watch?v=nHjzGHlNB5I
私の受験勉強(?)は続く……
既に一ヶ月が経過し、朝の冷え込みが増してきた頃。
4回目の魔王検診が始まった。
「息を大きく吸え」
すぅー
「息を止めろ」
ぴた。
「息を吐け」
ふぃー
「そこで止めろ」
ぴた。
4回目ともなれば、犠牲者(笑)たちも手慣れたものだ。
順番に並んで検診が進む。
私も怯えることはない……
「まて、お前にはこれをつける」
そう言うと、検診器具セットに見慣れぬデバイスを追加した。
頭にはヘッドギア。
左腕だけでなく右腕にも器具。
足首にはそれぞれ血圧計みたいな器具。
同じような器具を太ももにも……
(セクハラだぞ)
魔王は記録をつけると考え込んでいる。
「立て。器具を取り外す」
「はい」
器具が取り外されると、
「服の裾を胸元までまくり上げろ」
えー!ちょっとまって!
躊躇したら、勝手にまくり上げられた。
思わず 「きゃー!」 と叫ぶ!
「うるさい。裾を持て」
(レディーになんてことすんのよ!セクハラ魔王!)
だけど魔王のセクハラは止まらない……
私の右脇腹を両手で掴みやがった!
(いてて!)
「水よ…………エコー!」
横で見ていたシスターが驚く! 「!!詠唱破棄!短い!」
セクハラ魔王は目を閉じ、しばらく黙っていたが、
「こいつには魔臓がない」
と宣った。
一同驚愕の様子……
シスター
「そんなことがあり得るのですか? 仮にあったとしても、なぜ今まで生きているのでしょうか?」
「事実のみを言っている」
(この!人間スキャナーめ!)心の中だけでセクハラに憤っていると、魔王はシスターに、
「次の『魔法選別の儀』を受ける予定のものは誰だ」
と聞いた。
シスター「はい、こちらの金髪の子と、隣にいる赤髪の子の二名です。」
「そうか」
とつぶやき、魔王は帰路についた。
だからなんなんだよ!結論を言えよー!
________________________________________
夜、私はいまだにセクハラ野郎への怒りを静められずにいた。
もう、つっこんでもいいよね!
つっこみ① マナって何なの? 気体?それとも空気中に漂う粒子? 見たことあるの?!
つっこみ② 水が元素というのはまだ許せる。原子じゃないけど分子だもんね。でもさー、それで治癒魔法? 飛躍しすぎ!
つっこみ③ 火はだめだ…元素じゃなく現象でしょ!火の元素があるなら見せてごらんなさいよ!
つっこみ④ 周期表の概念がなければ、土が何かの元素という仮説はわからなくもない。実際は各種原子に分けなきゃ行けないけど。でも、それで農場経営?窒素・リン酸・カリウムもわからず土魔法だなんてちゃんちゃらおかしいでしょ!
私は机をたたいた!
アンヌ「うるさい!」
つっこみ⑤ 風の元素......これはやばいよ。途方に暮れるよ......まず風の元素とは?気体という意味?でもみんなの話を聞いていると、気体の起こす現象―つまり流体力学のことを言ってるような気がする......流体の動きが「小さな粒子」?で起きるの? 頭の中を見てみたいわー
まだまだ言いたいけど、ほんとはわかってる。
本当に突っ込みたいのは「私」だ……
体を拭くとき、あまりに綺麗なことに驚く。
美人とかかわいいとか言う意味じゃないよ……そうじゃなくて……傷とか痣とかのない体であること……
(まるで生まれたてみたい)
……
…………
シスターの
「なぜ今まで生きているのでしょうか?」
その声が頭から離れなかった……




