055 魔法学史のさわり
「クロエです!
聖歌を作ります(実際には作者が!)」
「作者です。作るのは作者ですが、曲の方向性はクロエのキャラから
考えているので、責任はクロエにあると思います!」
『アンチマジック宣言』アコギバージョンを作りました。聴いてね!
https://www.youtube.com/watch?v=Bt4YeVcIDTc
今日は『魔法学史』の発表をした。
アリシア先生
「魔法院の3限でも、あまり歴史には触れられていなかったと思うの。
詳しく勉強するのは、魔法を使えなくなる危険があるから――深入りはしないでね」
みんなちょっと不安げだ。
「今日は魔法学史を取り上げるけど、次回からは魔素学に戻るわよ」
バルとの約束だもんね。
エリス 「魔法学が今のように細分化してきたのは、ここ200年くらいということらしい」
私 「……案外、最近の話なんだね」
でも、私の前世記憶でも、産業革命は私が認識している「現代」の300年前のことか………
エリス 「それまでは基礎魔法である、ファイアー、ウォーター、ソイル、ウィンドからの応用は、個々人が自由に工夫していたらしい」
私 「発語も自由だったみたい」
アンヌ 「発語を覚えなくて良かったのなら、そっちのほうが楽だったな」
エリス 「この200年で、①属性宣言、②信仰宣言、③魔力宣言、④マジックスペル、⑤発動動作 が体系化された理由は、発現現象の高威力化、平均化のための必要な進化だった。
アンヌのように楽しようとした者は、魔法師として生活が困難だったはず」
私 「そんな考えだと、農奴になっちゃうぞ~」
クララ 「そうなのね。この200年で魔法の活用の幅が広がり、基本的に多くの人が魔法師として活躍することができるようになった………
でも、その一方で、魔法を使えない人々が農奴という集団になってしまい、差別を受けるようにもなった」
マリィ 「『差別』はちょっと表現がきついかもしれないよ。魔法を使える人は、自分のマナを魔法という形で社会に還元し、また、成人になれば人頭税で金銭的にも還元している。
一方で、農奴はマナという還元がなく、また、税金も雇用主が納税しているわ。
感情を抜きに考えれば、権利と義務のバランスがとれているんじゃないかしら」
私 「必要悪というわけだよね。
私は農奴になる危険性があったから、理屈は納得しているけれど、……その怖さは、ちゃんと知ってるよ………」
アンヌ 「クロエは危険を良くわかってなくってなあ~
正直ヒヤヒヤしたよ」
クララ 「そうね、本当に心配したわ。
それが原因で、農奴の存在ってこのままでいいのかなって思ったの」
アンヌ、クララありがとう。
でも、クララがちょっと心配だ。
「クララ、……あんまり思い詰めないでね………」
エリス 「それまでの500年間ほどは、魔法があることは人々は分かっていたけれど、その発現方法は個人個人が秘匿し、子や弟子などに秘密裏に伝えていた」
私 「魔術師時代と言われているようだね」
マリィ 「魔の法則――つまり魔法ではなく、魔の秘術――魔術だった時代ね」
魔女狩りとかはなかったみたいだけどね。
私 「この魔術師時代と魔法師時代の合計700年前以前は、社会自体が混沌として、体系的に歴史がまとまっていないようだよ?」
前世よりかなり歴史が短いよね。
「魔法史上の区分ではないけれど、一般的に建国時代と呼ばれているね」
エリス 「1000年以前では、一挙に神話時代となる」
私 「ほんとに、……ここから先は、もう“物語”の世界だね」
魔法学史の冒頭の神話、つまり
・楽園での生活
・邪神の登場と穢れの広まり
・最高神ユグドラシルによる箱船伝説
・ユグドラシルのマナのめぐみ
・四柱の導きと魔法の教え
という、創世神話?を説明した。
クララ 「最高神と四柱の神々との関係が不明瞭というか、……唐突ですね?」
黙って聞いていたアリシア先生
「ここまでかな。
クララちゃん、そこは大学での勉強だよ~」
先生は茶化して話したけど、そこを突き詰めると信仰基盤に触れるということなんだね………
私も創世神話を話してみて、ふと気になったことがあった。
ノアの箱舟はアララト山にたどり着いたけど、ユグドラシルの箱船はどこにたどり着いたんだろう?
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お昼休み
今日からは、ルーカス、クロード、テオにも参加してもらう。
ルーカス 「僕らも「キラキラ会」に参加させてもらうことになったね」にっこり
なんだか、部活みたいなノリになってきたな~
エリスと私が中心となって、婚約披露式?の案を説明した。
ルーカス
「内容の検討が必要な部分は、賛美歌、聖典代わりのクロエさんの話、誓いの言葉だね
クロエさん、今度、具体的な案を持ってきてくれるかな」
こく
「指輪交換、はお金の問題なので、親と相談かな。
エリス、その土魔法師がどの程度の金額で可能か、聞いてもらってもいい?」
エリスが肯く。
「ベールアップ&ウエディングキスは、
マナの効果がどれだけ見込めるか次第かな。僕はやってもいいと思う。」
テオ 「えっ」
クロード 「キスのフリも可能かもしれないよ」
私 「ベールアップの後、キスに踏み切らない場合は、進行役の私が先に進むという手もあるよ?」
一応、本人達に任せるという結論になった。
「婚約宣言の内容はカップル次第かな。
親同士や、本人と相手の親との関係で変わると思う」
エリス 「期限を決めてそれぞれの方針を定めればいい」
ルーカス 「この………式に呼ぶ友人は、どれくらいの数になりそうなの?」
女子がみんなで顔を見合う。
女子は角が立たないよう全員呼ぶのが無難という結論だ。
エリス 「男子は?」
男子は、友人枠として3人、これまでのお茶会から、アルフォンス、アーサー、エミールという話になった。
すると、全員で25人になる。
となると会場が問題だ。
出た案としては………神殿、魔法院、商家会議室が出たが………
クロード
「この人数であれば、無難な場所はレストランの貸し切りですね………」
ルーカス
「金銭的な問題があるね。婚約やカップル発表の内容をそろえる意味でも、金銭的な支援の意味でも、子供だけでの開催は難しそうだ」
結局、それぞれの実家にカップル単位でお伺いを立てることになったよ………
なんだか大変な話になってきた………
最後にドレスについて
私
「定番はAラインっていってね、こんなドレスなの」
さちのスケッチを見せる。
女子一同 「「「「ほ~」」」」
「プリンセスラインって言って、豪華さを出すデザインもあるよ」
さちにスケッチを書き足してもらったものを出す。
クララ 「値段も高そうだし、時間もかかりそうね」
現実的だな~
「マーメイドラインっていうのもあるよ」
エリス 「雰囲気が大人すぎる」
エリスや私みたいなちびっ子には向いてないよね。
「ベルラインとか、ミニ丈もあるよ~」
マリィ 「やっぱAラインかプリンセスラインがいいな~」
だよね~
アンヌはぼーっとしているね。「は~~~」
エリス・マリィ・アンヌ 「「「ドレス着たい」」」
だよね!
ルーカス&エリスの場合
「風のみち」商会頭フォースタンと妻ローズ
「そのような式をするなら、私たちが参加するのは当然だろう」
「エリスちゃんがルーカスを選んでくれて嬉しいわ。
あなた、レストランは「ラ・ターブル・ドール」がいいと思うわ」
エリス実家 市出納長アルデリックと妻アリス
「二人の気持ちが固まっているのであればかまわない」
「まあ! このドレスのデザイン素敵ね!
ヴァロンティンヌで作るの?」
「これから交渉する」
「これから行きましょう。ドレス作りは時間がかかるのよ」
クロード&マリィの場合
「優雅な家」商会頭ジェロームと妻オリヴィア
「このドレスの布遣いは見たことがないわ………」オリヴィア
「ヴァロンティンヌで作るのであれば、うちの布を提供するぞ」
………
………
実家との間で様々なやりとりがあったという。
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次のキラキラ会
ルーカス
「じゃあ、決まったことをまとめるよ。
日程 2月10日(休日)の13:00から
場所 レストランは「ラ・ターブル・ドール」
出席者
婚約者 ルーカス&エリス、クロード&マリィ、テオ&アンヌ
親族 ルーカス両親、エリス両親、クロード両親、マリィ両親、テオ両親、アンヌ父親
司会と誓いの詠唱者 クロエ
花嫁介助と副司会 クララ
友人 一年女子14名、一年男子3名」
私は、アンヌ達を例に宿題を披露する。
「………
………
………
こんな感じのお話をするの。
続きはこんな感じ」
「テオよ あなたはここにいるアンヌを
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」
テオ 「はい」
「アンヌよ あなたはここにいるテオを
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」
アンヌ 「はい」
「ここで、ベールアップ&ウエディングキスをするでしょ?」
アンヌ 「はわわ」
「そしたら私が二人の手をこう取って………
『ここに、二人の婚約は――なされた。
これを祝い、二人にマナを授ける、トランスファー』」
――――アンヌとテオは、柔らかく、清らかなマナの光に包まれた。
キラキラ会のみんなは、その清浄の光の前に言葉を失っていた。
「コホン!
みんなさ、婚約がメインになっちゃってるけどね。
それはそれで喜ばしいんだけど、
もともとの目的は、トランスファーによるマナの譲渡で、彼氏のマナ基礎値を底上げすることだからね!」
マリィ 「わ、分かってるわよ」
エリス 「目的を失うところだった」
アンヌ 「テオを夫として愛する………」
クララ 「アンヌちゃん、こっちに帰ってきて」
練習でも、トランスファーをどんどんやってくよ~
作者「エリスの思いつきで作者が大変なんですけど」
エリス「何が大変なの?」
「お店とかみんなの親の名前を考えるのが」
「キリキリ頑張るべき」




