048 カップル爆誕?
「このゲームは「親指ゲーム」といいます!」
クロエ達が誕生日会で歌った歌がこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=LnJuAtDgCBo
これならバルも文句を言わないかも?
「風のみち」商会の一室
ここでは、とある審査が行われていた。
審査員L
「魔法院一年生の後期日程も佳境に入りつつあります。
調査員Mによれば、現2年生のカップル成立時期を見ると、そのほとんどが一年生後期の時期に成立していることが明らかとなっています。
審査員E
「現在、火コース・アンヌ嬢のお相手として、あなたのお名前が候補に挙がっていますが、そのことについてどのように思いますか?」
候補者①
「アンヌさんはおおらかな性格で、一緒にいるととても楽しい女性です」
審査員E 「付き合いたいってことでいいの?」
「うん、でもちょっと尻に敷かれそうかも」
審査員L 「では前向きに捉えさせていただきますので、本番は他の候補者に負けないよう頑張ってください」
「え!一対一の場を設けてくれるんじゃないの?」
審査員E 「アンヌは超優良物件。競争は激しい」
「そうかー じゃ、ダメだった場合クロエちゃんと付き合えないかな?」
審査員L 「それは確約できません。お引き取りください」
次の候補者が入室する。
候補者②
「アンヌさんは人情家だし、リーダーシップがあるよね」
審査員E 「付き合いたいってことでいい?」
「う~ん、でもちょっとこわいかも」
「もしかすると、他の男子と争うの?」
審査員E 「アンヌは超優良物件。競争は激しい」
「そうかー クロエちゃんもかわいいんだけどな~」
審査員E 「クロエは難しい」
最後の候補者が入室する。
候補者③
「アンヌさんってかわいい人だよね」
審査員E 「付き合いたいってことでいい?」
「うん、付き合えたらとっても楽しそう」
「他の男子に勝てるかな?」
審査員E 「アンヌは超優良物件。競争は激しい」
「クロエちゃん? かわいいけど現実味がないかな? 天使様は彼女にできないでしょ」
審査員L 「がんばれ」
特別候補者C入室
審査員E 「最終確認。マリィでいい?」
候補者C 「ぼくこそ確認だよ。ほんとに僕でいいんだね?」
――という審査が、
秘密裏に行われていたという………
________________________________________
合同お茶会の日となった。
今回はルーカス&エリスが主催だ。
場所はまた、「風のみち」商会会議室を貸してもらった。
エリス 「男子は魔法院のローブでも可。私たちはおしゃれする」
アンヌ 「えー!」
「アンヌに反対はゆるされない」
エリス 「ヴァロンティンヌ服飾店に行く」
クララ 「エロイズで十分よ」
私にはちんぷんかんぷんだ
アンヌを見ると、アンヌもちんぷんかんぷんだ
マリィ 「ヴァロンティンヌに行ってみようよ。古着もあるからさ」
私たちは、まずヴァロンティンヌ服飾店に行った。
この世界で新しい服をあつらえることは贅沢だ。
でも、13歳の私たちは、まだ背が伸びきっていないため、わりときれいな古着が入手しやすい。
……こういうの、楽しい。
お店を見たら、やっぱり買いたくなるね。
それに、ファッションと言ってもトラディショナルな服がほとんどで、これなら一着持っていてもいいかも。
前世の学校の制服みたいな感じ。
ジャケット+ブラウス+チェックのスカート、
または、ジャケット+ワンピース、だね。
その後、エロイズのお店にも行ってみたが、やっぱりヴァロンティンヌで買うことになった。
クララも誘惑に負けたよ。
前回と同じ、長机を2×2でくっつけた長方形の席。
男女交互に5対5で座った。
今回はこんな感じ。
クロード ー マリィ ー エミール ー アンヌ ー アルフォンス
長机□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□長机
長机□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□長机
エリス ー ルーカス ー 私 ー テオ ー クララ
男子の属性:
クロード 土魔法(商家)
ルーカス 風魔法(商家)
エミール 土魔法(衛士)
テオ 水魔法(農家)
アルフォンス 火魔法(農家)
クロード&マリィ、エリス&ルーカスの席
ルーカス 「家の商家は、王都とモデルテ間の商いが中心でしょ。
すると、商会長、王都支店長、モデルテ支店長が経営陣として必要なんだよね。
たぶん将来的にはアルフォンス兄さんが商会長、僕とメリッサ姉さんが支店長になると思うんだ。
だから、エリスのお宅に伺って、将来二人で王都暮らしになっても大丈夫か聞いたんだよ」
エリス 「家は、セドリック兄さんが出納課で働き始めている。
私は市庁に応募しても、「風のみち」に入って王都に行っても、好きにしていいと言われた」
クロード 「確かに。商家の場合どこで暮らすかが重要だよね。
僕は長男だから、父から商会を受け継ぐまで、王都とモデルテだけでなく、他の市にも行かないといけないな。
その点、マリィさんの家はどうなの?」
マリィ 「マリィってよんでね。
私のうちは妹と二人姉妹だけど、官吏の場合は商家や農家と違って家業を継ぐ必要はないの。
だから、どこに行っても大丈夫よ。
それに、あっちこっちに連れて行ってくれるなら逆に嬉しいわ」
クロード 「はは、マリィは好奇心旺盛だね。
一年で一番情報通だし、商家向きかもしれないね」
なんか、向こう側は大人な感じだぞ!
それに比べてこちら側
おしゃれをさせられたアンヌは、借りてきた猫の子状態なのだ!
アンヌ 「~~~~~」
おおー アンヌがもじもじしている!
アンヌには悪いけど、はっきり言って面白すぎる!
エミール 「アンヌさん、今日はとってもおしゃれだね。
髪の色に合わせてコーディネートしたのかな?」
アンヌの赤髪にあわせて、紺のジャケットの下は、赤色の薄手のセーターを差し色に、赤系のキルトスカートでまとめている。
「~~~~~」
クララ 「そうね。とってもアンヌに似合ってるわ。
髪もね、いつもの三つ編みから変えてみたのよ!」
クララがとっても楽しそうだ!
ちなみにアンヌは真っ赤になって俯いてしまったよ!
アルフォンス 「前回は衛士の心がけを演説したのに、えらい違いだ………」
テオ 「エリスさんから、なんだか珍しいお料理を食べたって聞いたよ。
何食べたか教えて欲しいな」
アンヌは、ファッションから料理の話題への転換に飛びついた!
「!
そうだよ、一番直近は、クロエのおかあさんの作った「カワカマスのクネル」が絶品だった。
特にかかってるソースがな、ザリガニのソースで、すっごくおいしんだぞ!」
「へえ 僕は食べたことがないな~
直近てことは、他にも珍しい料理を食べたんだよね」
アンヌは、鴨のコンフィやハンバーグなんかがいかに美味しかったかを力説していたよ。
テオ ナイス!
でも、アンヌ、アイスバインが抜けてるよ!
「ハイ!みんなでゲームをやりたいと思います!」
テオ以外の前回参加者が、またか~という顔をする。
「なにその顔!
前回の時、みんなあんなに楽しんだじゃない!」
ゲーム提案者へのリスペクトが足りないよ!
アンヌ 「まあ確かに盛り上がったな」
エリス 「今回は服装がネック。あんな運動はできない」
「大丈夫! 指だけのゲームだから!」
アルフォンス 「それじゃ盛り上がらないんじゃ?」
それがそんなことないんだよ。
「まず、説明を聞いてください」
マリィ 「おこちゃまにも、楽しい時間が必要だもんね。
いいよ!」 ウィンク
あー あっちの話しはまとまったのね。
「では説明します!
このゲームは「親指ゲーム」といいます。
1.みんなで円になり、両手をグーの状態で前に出します。
2.親は掛け声と共に参加人数×2までの数を言います。(今回は10だから0~20までの数)
3.例えば、親が「魔法の、5!」といいます。
4.同時に、親もふくめた参加者全員が、掛け声と共に0~2本の親指を自由に立てます。
5.親の言った数(例では5本)の親指が立っていれば、親は片手を下ろすことができます。
6.時計回りで親が変わり、両手を下ろすことができた人は抜けます。
7.最後まで手を下ろせなかった人が負けとなり、前回と同じ罰ゲームを受けます。」
エリス 「そんなゲームが面白いの?」
エリス、やってみれば分かるよ。
「魔法の、10!」
「魔法の、2!」
「魔法の、14!」
この人数だと最初はなかなか減らないんだけど、勝ち抜けが出るにつれ熱くなっていくんだよ~
「魔法の7!」
「魔法の4!」
とうとう二人になった。
なぜか私とクララになった。
クララ 「魔法の0!」
片手ずつ残っていた私とクララの指はどちらも上がっていなかった………
クララ 「やったー!」
くっそー!
でも、これでみんなこのゲームの奥深さが分かったでしょ!
「………言い出しっぺの私が負けてしまいました………
甘んじて罰ゲームを受けますので、誰か仕切ってください」
マリィ 「はい、クロエに誰か質問してー」
女子は私の事情を詳しく知っているので、質問は男子からだ。
アルフォンス 「はい! じゃあ定番から。 クロエさんは好きな男子はいますか?」
男子 うんうんという反応。
でも、ごめんね。
「好きな男子はいません。
苦手な男子ならいます」
なんだーという残念な声。
「……たとえば?」
「大きい声を出したり、乱暴だったり、意地悪だったりする人。
あとエッチな人」
具体名は勘弁してあげる。
アルフォンス 「たぶん火コースは全滅だな」
アンヌ 「アンタも火コースだろ!」
マリィ 「他には?」
「バルディーニ先生はどう思いますか?」
「………正直言うと苦手。傲慢だなって最初はほんとに嫌だったの。
でも、色々お世話になってるのも事実なんだよね………」
苦手克服しなきゃな。
親指ゲームが意外と時間がかかってしまったので、ゲームはここまで。
ここでお開きかな?
そう思ったら、ルーカス&エリスが爆弾を仕掛けてきた。
司会二人の横で、アンヌに一人椅子に座ってもらい、他の椅子を対面に並べみんなを座らせる。
アンヌ こそっとエリスに、「おい、聞いてないよ!なにするの?」
ルーカス
「では、最後に。
今日、無理を言ってアンヌさんにおしゃれをしてきてもらいました。
アンヌさんありがとう」
みんなで拍手する。
エリス
「そんなアンヌに「大事な何か」を伝えたい男子は、アンヌの前に来てください」
テオがさっと立つと、アルフォンスもそれに続く。
エミールは迷ったけどやめたようだ。
テオ 「アンヌさん、今日はおいしそうな料理を教えてもらってありがとう。今度はぜひ一緒に食べさせてください!」
アルフォンス 「アンヌの火魔法はほんとにすごいね! 僕もアンヌと一緒に魔法を頑張るよ!」
ルーカスに言われて、二人はアンヌに手を差し出す。
エリス 「アンヌ、付き合ってもいいと思う男子の手を取って!」
アンヌは――
迷わずテオの手を取った!
女子一同
「「「「キャー!!!」」」」
二人は真っ赤だ!
アルフォンスはクロードに慰められている。
アルフォンス哀れ………
それと、マリィと上手くいったクロードが慰めても、心に響かないと思うよ!
作者「今日はアリシア先生です。パチパチ」
「私さー 楽しい場面や美味しい料理の場面に出てないんだよね」
作者「どうしてもストーリー的にね。ちなみにアリシア先生ってお料理作るの?」
「魔法好きが高じて大学に行ってさ、衛士隊にいるんだよ?わかるよね?」
「大学での食事は?」
「なんか食堂の残り物を研究の合間に分けてもらってた………」
アリシア先生の食生活を治してあげたい方は、リアクション(ブックマーク・評価)をお願いします(・_・)(._.)




