047 後期社会科見学(水属性)
クロエ達が誕生日会で歌った歌がこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=LnJuAtDgCBo
大事な人が増えたね。
後期「魔法使用状況の現地説明」が始まった。
今日は初めに戻って、水属性の社会科見学だね!
後期も全属性、別現場でやるんだそうだ。
今日は下水施設にやってきた。
モデルテ市最深部。
普段は目にしないその施設は、巨大な貯水施設が並び、その間を徐々に浄化された水が流れ出る仕組みとなっている。
前世と同じじゃん!
工学的な部分の原理が魔法技術に置き換わっているけど、発想は同じだよ。
何となく中世だなんて軽く見ていたけど、そんなことないかも。
施設の担当者の説明
「ここの施設には、みなさんのお宅などから流された下水が集まってきます。
たくさんの長方形の池が並んでいますが、大きく分けて、濾過池、活性マナ池、浄化池と呼んでいます。
濾過池では、石や砂利を利用して、物理的にごみを濾過します。
活性マナ池では、マナの持つ浄化力を高めた泥と処理水を混ぜて浄化します。
そして、浄化池ではクリーンとピュリファイを発語して、飲水レベルまで浄化し、川へ放流します。」
魔法の研修なので、まず活性マナ池に案内される。
「泥の中には、水質を改善する働きがある泥があるのです。
私たちはこの泥のことを『活性泥』と呼んでいます。
この活性泥は、農作業で見たと思いますが、土魔法ファーティライズを定期的にかけることで、水質浄化が可能となります」
………微生物じゃないんだ。
あ、でも、生物学や顕微鏡が発達していなかったとしたら、ホントの原理が分かってないだけかも。
実際は、活性泥中の微生物にマナ付与をしていて、マナをもらった微生物が仕事をしてるのかも。
「ただ、ファーティライズだけでは効果が限られます。
処理水が活性泥と交わらないといけません。
そこで、水魔法スター【STIR】を併用します」
では実演してみましょう。
担当者
『土よ、主神デーメーテール様に信仰を捧げる、マナを集めこの泥に注ぎ給え、ファーティライズ【FERTILIZE】』
続けて、
『水よ、主神ポセイドーン様に信仰を捧げる、この水をかき混ぜ給え、スター【STIR】』
すると、活性マナ池の活性泥が水と混ざり合い攪拌され始めた。
「とまあ、こんな感じになります」
なんか、社会科見学の担当に出てくる人って、みんな優秀だな。
土魔法のアクセルさんは、風と土のダブルスペラーだったし。
この人は水と土のダブルスペラーなんだ………
「次に浄化池ですね。ここはいくつかの池でクリーンを徐々にかけ、最終浄化池では丁寧にピュリファイをかけます。
では、最終浄化池に行きましょう」
『水よ、主神ポセイドーン様に臥して信仰を捧げる、マナの力によりこの水の穢れをすべて払い給え、エリア・ピュリファイ・ハイ!』
!!!
エリア・ピュリファイ・ハイ!
担当者からミストのような水色の霧が現れると、最終浄化池全体にその霧が吸い込まれ、全体が淡く輝いた!
「はは、みなさんの手前張り切ってしまいました。最後のハイは余計でしたね!」
水コースの生徒達は感動だ!
クララ 「すばらしい魔法だったわ………治癒院もいいけど、ここの仕事もいいわね………」
エリス 「ダブルスペラーが配属されてるのは下水処理が重要な証。高給取りに違いない」
このちゃっかりさんめ!
水コースの女子が、こっそりミレーヌ先生に尋ねる。
「先生、あの担当者のお名前教えてください」
「マテオさんね。ちなみに結婚してます」
「なんだー」
「ね。 先生もがっかりよ」
担当者
「汚泥処理では火魔法師の出番なのですが、今日は私しかいないので実演はできないのです。
すみませんね」
火コース男子
「インフェルノとかだったらカッケーのに!」
「汚泥の焼却でインフェルノはないだろ!」
土コース男子
「ここって、なんかわくわくするな」
「ああ、洞窟探検みたいだ」
女子一同
「男子は相変わらずバカねー」
私(今回は真面目)
前世の下水処理場よりエネルギー効率が高いんじゃないの?
中世世界って軽く下に見てたかもしれないけど、実は進歩の仕方が違うだけなのかも。
最後に放流口から市外に出た。
違法侵入を防止するため、普段は鉄柵で施錠されているそうだ。
放流水はそばを流れる川につながっており、この川は南下し、やがて境界外へと流れ出ているという。
そこに門があるのだろうか…………
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お昼休み。
クララ 「水魔法と土魔法で役立てるって、下水処理施設は素晴らしいわね」
マリィ 「地味だけどね」
エリス 「地味」
アンヌ 「治癒院でアドリアンおじさんやイリスおばさんのような病人を治すことが目標だろ」
「そうなのよね。やっぱり治癒院が優先なのは変わらないわ」
エリス 「ネロと結婚して、ネロが市庁に勤めクララが治癒院に勤めれば、両親と同じような家庭を築ける」
私 「13歳ですごい具体的な人生設計だな~」
みんな ふぅー
マリィ 「お子ちゃまは置いておいて」
む、誰がおこちゃまだ!
「クララの人生設計はそれでいいとして、問題は私の人生設計だよ!
エリス、ルーカスに頼んでまたお茶会やろうよ」
「かまわない。
メンバー案は?」
「女子はこのメンツでいいでしょ。問題は男子だね」
マリィはクロード(ルーカスのダチ)にロック・オンなので、残る3名をどうするかが問題だ。
マリィ 「クロエは誰か付き合いたい男子はいないの?」
私が?
男子とお付き合い?
………
………
うーーん?
アンヌ 「な? クロエにはまだ早いんだよ」
クララ 「でも、クロエちゃんの将来も考えてあげなきゃ」
マリィ 「クロエはもてるけどね」
アンヌ 「3バカは絶対クロエのことが好きだぞ。
そのうちファンクラブとか作るんじゃないか」
エッチなヤツらか!
私 「誰とも付き合いたくない」
なんか臭そうだし、あんまり近づきたくないよ。
私は置いておいて
「クララって優等生だし、金髪の美少女って感じなのに、男子から告白されたりしないのかな?」
「そんな機会はありませんでしたね」
アンヌ 「クララはな~ たぶん、真面目な分とっつきにくいんだよ。
あと能力が高すぎて、劣等感を持っちゃったんじゃないか?」
エリス 「ベルナールは絶対そう。クララと話すとき気後れしている」
「もったいない」
クララ 「ベルナールはないです」
ツーン(この間のことまだゆるしてないね)
エリス 「残りはアンヌ。クロエに希望がないなら、残り3枠はアンヌが決めていい」
なるほど
アンヌ 「そうだな~ 衛士の子じゃエミールだな。
あとアルファンスも火魔法だし性格も悪くなかった。
あと一人はテオにするか」
「「「「テオ?」」」」
エリス「意外な名前が出た。
エミールは前期総合11位、男子では3位だし、衛士系でアンヌと相性がいいから王道。
アルフォンスは総合25位だけど、火魔法男子では実は1位。私たちとの距離が縮まれば化ける可能性がある。
でもテオは、総合33位、水魔法最下位でスペックが低い」
「「「なぜ?」」」
「いやー、最近女子会とか誕生日会とか色々料理作っただろ?」
「で?」
エリスが促す。
「家でうまいもん食うには、火魔法のアタシに水魔法の旦那が必要じゃん!」
一同 がくっ
おおー アンヌがぼけた!
クララ 「でも考えてみれば、アンヌちゃん食いしん坊だから、案外いけるかも」
エリス 「水コースは男子が二人しかいない。
しかも一人はベルナールだからみんなから嫌われている。
その意味ではテオは苦労人。アンヌの着眼点に感心した」
というわけで合同お茶会(合コン)のメンバーが決まったよ。
それにしてもエリス。
全員の前期試験の成績を諳んじられるとは、恐れ入ったね!
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王都から『魔法学史』が届いた。
バルから、また2冊も受け取った。
次回の魔素学概論はアンヌとマリィ。
その次はエリスと私なので、二人で一冊ずつ所持する。
ドキドキしながら本を開く。
前世と大きく異なるマナと魔法。そして魔臓の有無。生物の進化の過程で自然と生まれたものなのか、突然変異なのか、それらに対して、これまでどのようなアプローチで謎に迫ったのか、期待して開いたのだが………
本の冒頭、いきなり神話から始まっていた!
なぜ?大学の研究史じゃないの?
冒頭の記述は、こんな内容だった。
かいつまむと、
・ひとびとは楽園で暮らしていた。
・しかし、あるとき、邪神の降らす穢れによって、草木は枯れ、生き物は邪悪な存在へと変わり始めた。
・最高神ユグドラシルはこれを哀れに思い、ひとびとに箱船を与えた。
・ユグドラシルは、また、このときひとびとにマナを与えた。
・ひとびとは四柱の導きにより魔法で豊かな暮らしを始めることが叶った。
私の感想としては、
まず、マナや魔法に論理的な説明ができないので、神話に逃げてしまったのかな、ということ。
残念だけど、ありがちだとも思う。
あとは、箱船伝説って、人類が普遍的に編み出す神話なのかな、とも。
前世の箱船伝説も、世界各地に残っていたから。
少し意外なのは、箱船伝説なのに洪水がないこと。
洪水はそもそも最高神が引き起こすものだけど、ここでは邪神が穢れを降らしている。
箱船に乗っても解決しないんじゃないのかなって、つっこみたくなるよ。
最後に、
魔法の四柱はギリシャ神話なのに、最高神はゼウスじゃなくて北欧神話のユグドラシルなんだ。
そもそも前世の神さまが出てくること自体疑問だけど、ここで出典が違っちゃうのかって思ったよ。
「読者の皆様ミレーヌと申します。クロエちゃん達と一緒にいると魔法院の生徒だった頃を思い出しますね~ 早くお泊まり会呼んでくれないかなー」
作者「ミレーヌ先生は作者の癒やしなんですよ」
「あら、ありがとうございます」
「ところで、ミレーヌ先生って何歳なんですか?」
「女子は20歳過ぎたら年を取りませーん」
「ホントは作者はミレーヌ先生の年齢を(立場上)知っています。じつは」(もがもがもが)
ミレーヌ先生にハンバーグを食べさせてあげたい方は、リアクション(ブックマーク・評価)をお願いします(・_・)(._.)




