039 女子会は続く
そろそろ次の曲を作りたいです。
エピソード031でクロエが聖歌?だと主張している曲がこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=Hfae3iR5vNU
「ここは絶対外!」
「無駄遣いはダメ、内!」
「外!」
「内!」
アンヌとクララが言い争いをしている。
二人が口げんかするなんてあまりないことだけど、実はくだらないことだったりする。
アンヌがせっかくのおやすみなんだから、みんなで食事処に行ってみようというのに対して、クララが魔法院の食堂で良いと言って譲らないのだ。(ほら、一年生以外は授業や試験があるから、お昼の食堂は普通にやっているでしょ)
「お父さん達のお金は節約して使わないと。働き手がいない私のお金は減る一方なんだよ」
「だから、父ちゃんに出させればいいだろ」
実はアンヌは衛士長の家の一人娘だからお金持ちなのだ。
しかも、ヴィクトールさんはお金に口うるさい人とは思えないし。
孤児院にいたのは、ヴィクトールさんが遠方にいて、当時10歳だったアンヌを一人にしておけないためであって、金銭的な問題ではない。
「お金の管理や私ができない契約とか、もういろんな支援を受けているのに、こんな贅沢までヴィクトールさんにお願いしたら恩を仇で返すようなものじゃないの!」
実は、クララもかなりの資産があるらしい。ご両親は、前世で言えば市の総務課?のようなところと治癒院(市の施設だから前世風に言えば市立病院?)に勤めていたらしく、クララに残したお金は養育には十二分らしいのだ。
これはクララの性格だろう。
アンヌ 「わかった。じゃあクロエに決めてもらおう」
クララ 「クロエちゃん、お金の大切さ、分かりますよね?」
クララは普段はおっとりした感じなのだが、こういうときは圧をかけてくるね!
私はすぐにボールをパスした。
「さちは、何を食べたい?」
「クララの家で食べたハンバーグがおいしかった。また、クロエに料理を作って欲しい」
これで決まったよ。
お昼は魔法院の食堂、午後から買い出ししてみんなで料理を作ろう。
________________________________________
何が作れるかな?
まず前回好評だった洋食系だと?
うーん、オムライスはたまごなし米なしで×、カレーはスパイス全般がないから×、とんかつはたまごなしパン粉なしで×、ハヤシライスは……できなくはないけど、ごはんなしじゃな~
もっと一般的に考えるか…………魚料理全般がダメ。川魚をゼロからおいしく調理も難しい…………パスタやピザもな~小麦粉から作るのは無理!…………鶏肉も手に入らない…………
するとまた肉料理か。しかも牛か豚か羊。ローストビーフ?薪では火加減できないな。豚の角煮とか塩豚とかじゃパーティー感ないし…………
そうだ!アイスバインなんてどうだろう?
レシピは………私は知らないけど、ここで究極の助っ人がいるぞ!
「ねえ、『アイスバイン』って料理がいいと思うんだけど」
アンヌ「おおー全然想像がつかないけど、うまそう!」
アンヌ…………
「でね、さち」
こく
「便利使いして悪いけどね、『検索』してもらってもいいかな?」
こく
「じゃあ、お願いね。『検索・アイスバインのレシピ』!」
…………
…………
…………
・豚のすね肉丸1本分を市場で購入。黒こしょうはお高いけど私からお金出させてもらった。(どうしても入れたいの)ほかに、ニンニク、ローリエは温帯産なので普通に購入。
・塩、お酒は厨房で分けてもらう。
厨房のラザール料理長 「ん、塩と酒は厨房のを使っていいぞ。」「ほかに何がいるんだ?」
私 「付け合わせにキャベツの酢漬け(ザワークラフト)とか、ジャガイモをゆで潰したもの(マッシュポテト)が合うと思うんですけど」
「キャベツの酢漬けなら、つけたやつがあるから持っていきな。ジャガイモも厨房のを使っていいぞ。その代わり、肉ができたらちょっと味見させてくれ」
「はい!ありがとうございます!」
・「まずね、豚すね肉に塩をすり込んで油紙に包むの。(前世ではラップだけど)
それを三時間くらい冷やすんだけど……」
クララ「風魔法の出番ですね。試験で出番がなかったんですが、コールド・ウィンドを使えますよ」
というわけで、大鍋に塩漬け紙ラップしたすね肉をいれ、蓋をしてクララに発語してもらう。
クララ 「『ウィンド・コールド・ロウ』! …………でもクロエちゃん、3時間発語はちょっとつらいかも…………」
ちょっと無理だったね。
みんなで相談し、ウォーター+アイスで氷をクララに作ってもらい、時々鍋の中をかき回すことに変更。
・3時間たったら、油紙を外し、すね肉の水気を拭き取る。
・鍋に水、塩、酒、ローリエを入れる。
・強火で沸騰させる。
アンヌ 「アタシの出番だね」薪コンロに少量の薪を投入し、『ファイアー・ハイ』
・沸騰したら 弱火にする。
「『テンパラチャー・ロウ』!
クララと私「おおー、いつの間にそんな魔法を」「すごいわ、アンヌちゃん!」
「へへー、セヴェールさんに見せてもらっただろ? それでね、ガスパール先生に頼んだんだ」
・アンヌに弱火を継続してもらい、竹串を刺したときに透き通った汁出るようになるまで30分以上ゆでる。アクが出たら取り除く。
・ゆで汁に浸けたまま粗熱を取り、その後すね肉を取り出して薄切りに切る。
・器に盛り付け、ザワークラウト、塩を添え、粗挽き黒こしょうをふり完成だ!横にはマッシュポテトとザワークラフトが山盛りになっている。
ラザールさん「うん、いい出来だぞ。昼食後、夕食の準備前なら、また使ってもかまわないからな!」
そう言って肉をひとかたまり持って行った。
クララ 「寮母のアガタさんとミレーヌ先生にお裾分けしてもいいかしら?」
アガタさん 「まあまあ、ありがとうね~クララ」
快く受け取ってくれた。
ミレーヌ先生 「楽しいそうなことをしてるのね? お裾分けじゃなく、夕食をご一緒しちゃダメ?」
クララ 「ええ、ぜひ!」
ミレーヌ先生は独身の若い先生だ。お姉さんみたいで気安い存在だ。
風魔法の先生とは全然違うね!
________________________________________
さあ、女子会二日目だ!
「お邪魔しちゃってごめんなさいね!」ミレーヌ先生
クララ「ミレーヌ先生なら問題ありません。嬉しいです」
ミレーヌ先生からは、『風のみち』謹製のお茶とお茶請けが差し入れで出された。
じゅる、フルーツバスケット以来だね!
ほかに小麦粉のハードブレッドや干し果実、ラザールさんから生ハムの差し入れも頂いた。
「このお肉、とってもおいしいわ~」ミレーヌ先生のアイスバインの評価。
「ほんとうまいな!」アンヌ
さち「これがおいしいということ。クロエはおいしい料理を作る」
クララ「時間はかかるけど、また食べたいわ。それにしても早くピュリファイを覚えて保存できるようにならないと」
ミレーヌ先生「今日は私がかけてあげるわ~」
…………
…………
…………
アイスバインの作り方を聞いたミレーヌ先生。
「あなたたち、すごいわね~ 信じられないわ。アイスにテンパラチャーを発語するだけじゃなくて、実際にお料理に使えるレベルで使いこなしちゃうんだもの」
「だって、アイスを3時間に、テンパラチャーを30分でしょ? このまま行ったら、私教えることがなくなっちゃうわ…………」
クララ 「ありがとうございます。でも、私たちの力はクロエちゃんのおかげじゃないかな」
「そうね~ クロエのマナ譲渡で授業での発語回数がとっても増えてるし、お嫁さんにしたいと思っている男子も多いでしょうね~」
「えー」思わず顔をしかめる。
「わたしなんか、孤児だし、孤児院で目覚めるまでの経歴が分からないから気持ち悪い存在なんじゃないですか?」
アンヌ「男子がそんなこと考えるわけないって。顔がかわいくて、性格が優しくて、マナが多けりゃいいって思ってるよ!」
クララ「そうね~ クロエちゃんはとってもかわいいわ~ 私が男子だったらクロエちゃんと付き合いたいって思うもの」
私「授業のトランスファーって、女子限定じゃダメですか?」
ミレーヌ先生「それはダメね。
もっともクロエちゃんの教育方針はバルディーニ先生が全部決めているから、パオロ先生でも口が出せないみたいよ?」
…………
バルの悪口言っちゃうぞ。
「バルディーニ先生って、態度が大きいですよね!」
「でもかっこいいし、頭もよさそうよ」
「えー、あんなのが!」
ふるふる。
ミレーヌ先生、間違ってるよ!
「身分は教えてくれないけど、実は王都教区で重要な地位にいるんじゃないかしら?」
「態度がでかいから、王都の偉い人の怒りを買って、助祭に身分を落とされて地方に飛ばされたんだと思います!」
アンヌ「具体的だな~」
クララ「ずっと前からバルディーニ先生に辛口ですね」
「アタックできないかしら?」
ふるふる バルの毒牙にかかっちゃダメ!
先生「あら?やきもちかな?」
酸っぱい顔になる
「ありえません」
「そう? まあ、それはそれとして、バルディーニ先生はクロエの研究のためにモデルテに来ているんじゃないかしら?
研究が一段落すれば王都に帰ると思うわ」
「あ~ どこかにいい男いないかなー」
先生はごはんタイムが終わると「教師は休みじゃないのよ~」と言って帰って行ったよ。
おつかれさまです。
ぺこり
次回で40回なので、キャラ達に後書き出演してもらおうかなー
そんなことを考えています!
ちなみに。作者は全然勉強していません!




